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「YEKBAR BARAYE HAMISHEH」 [映画(洋画)]

表題の作品は1992年のイラン映画の「これを最後に」である。英語でのタイトルは「ONCE AND FOR ALL」であり、日本では劇場未公開の作品である。(BSで放送されただけで、LDを含むソフト化もされていない作品である。)日本では見るという機会自体が殆ど無いイランの映画ということで、物珍しさもあるのだが、物珍しいだけではなく、1993年のファジル映画祭で最優秀監督賞と主演女優賞を獲得している作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は98分、監督と脚本はシリス・アルバンド、撮影はファルハド・サバ、美術はマジッド・ニフモラド、音楽はファリボルズ・ラチニである。そして出演は、ホスロ・シャキバイ、ファテメ・モタメド・アリア、たちである。

妻・ザーラと離婚して日本に出稼ぎに行くことを決めていた男・マハムード。彼は日本への渡航準備を進めていく。また、離婚する手続きのために裁判所に行くが、そこで「離婚するには妻が妊娠していないこと」という証明が必要であると言われる。で、マハムードはづーらを病院に連れて行って検査を受けさせた。が、その結果、妻は妊娠していたことが判明した。既に日本行きの手配も行っていて、どうしても日本に行きたいマハムードは、妻を中絶させて、何としても離婚する、ということを考えついた。で、妊娠中絶を行う病院を探し始める。苦労して中絶手術を行う病院を見つけたマハムードだったが、その場に半狂乱の男が飛び出してきて、中絶のために妻が死んだと叫ぶのだった。それを聴いたマハムードは、妻・ザーラのことが心配になり、ザーラを死なせる訳にはいかないと思い、中絶させることをヤメにして、その病院から出てきたのだった...

物語としたら、派手な所もなく、豊かな生活のために外国に出稼ぎに行こうという、何処にでもいそうなさりげない男の物語である。この手の物語としたら、特にという作品ではなく、平凡な作品であるのだが、日本では殆ど知られていないイランの国の内情や庶民の事情ということが分かる作品ということで、平凡な物語であるが、見るべき所はたくさんある作品である。

結果的には一番大事なものを大事にするという選択は、面白みと言うことは全くないものの、やはりこういう選択をしたということで、安心出来る結末でもあって、これはこれで良かったですね。

ただ、本作を見ようとしても、ソフトもないだけに、簡単には見ることが出来ないのが現状であって、残念な所である。(それを思うと、NHKのBSはよくぞ放送した、と言えますね...)

 

ソフトが無いので、こういうものを拾っておきます。

イラン映画をみに行こう

イラン映画をみに行こう

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ブルースインターアクションズ
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 単行本


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