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ケータイ刑事銭形結9話[裏ネタ編]PART 1 [ケータイ刑事]

今回からの「銭形結」の「裏ネタ編」は、第9話の「初恋は死の香り! ~愛はかげろうのように殺人事件 解決編」に突入です。サブタイトルは前話と同じなので、サブタイトルからということは省略して、パジャマくん関係でネタとして使われた「死後硬直」について、そして「担架」について、パジャマくんはこれの自殺と言っていた「覚悟」について、ちゃんは見抜いたが、これによって事件は解決したと思わせた「遺書」について記します。尚、「死後硬直」は「・9話[裏ネタ編]PART 4」で、「担架」は「・23話[裏ネタ編]PART 5」で、「遺書」は「・17話(2nd.4話)[裏ネタ編]PART 7」で記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。

また、BS-TBSの本放送時に記した記事(感想)は「ここをクリック」してご覧下さい。

死後硬直」:死の直後から始まる現象のことである。死体に起こる物理的、化学的な現象である「死体現象」の一つであって、死体の筋肉が硬化する現象のことを指す。また、これは死体が水中や土中にあっても起こるものである。(但し、土中や水中では、空気中にある場合よりも進行速度が遅くなる。)

これは死体が於かれている環境温度や湿度等の影響が大きくあるため、一概に時間のことは言えないが、死後2時間程度経過してから徐々に起こる現象である。まず脳から内臓、顎、首という順番で始まり、半日程度の時間が経過すると全身に達する。その後、30~40時間程度が経過すると、硬直は徐々に解け始めて、90時間後には完全に解ける。尚、硬直した状態が解けることを「解硬」という。

気温が高いほど、これは早く進むため、夏場と冬場では、進行する時間、継続時間も大きく異なることになる。(夏場は早く/短く、冬場はゆっくり/長くとなる。)この進行状況から死亡推定時刻を算出することが可能であるが、その時には環境温度が大きく影響する。夏場でも冷房が効いていると進行が遅くなり、冬場でも暖房をがんがん掛けていると進行が早くなる。そのため、死亡推定時刻を誤魔化すためにエアコンを使って室温をわざと変える、氷で冷やす、保温する、などというのは推理小説では当たり前のトリックとして登場している。(「ケータイ刑事」でも死体トリックとして温める/冷やすというのは多数登場している。)

この現象は化学的にも説明できるものである。死によって筋肉への酸素の供給が絶たれることになるが、酸素の供給で停止すると好気的な代謝は停止するが、嫌気的な代謝は継続して行われている状態となる。するとグリコーゲンが嫌気的に分解されるため、乳酸が生成される。これによって筋肉の酸性度が上がり(pHが低下する)、筋源繊維タンパク質であるミオシンとアクチンが強く結合してアクトミオシンを生成し、筋肉は硬い状態になる。(これが死後硬直が起こる原因である。)

一方、解硬は、筋肉細胞に残存するタンパク質分解酵素プロテアーゼによって筋源繊維が小片化するためと考えられている。

これら一連の反応で筋肉は全く別の状態となり、また、これらの化学的反応は不可逆反応であるため、硬直と解硬は一度ずつしか起こらない。(解硬した後の筋肉と、硬直が始まる前の筋肉とでは、成分が全く異なる状態となっている。)

これは人間だけでなく、動物にも起こる現象である。特に食肉の場合、新鮮なもの(殺処理したばかりのもの)ではなく、少し時間をおいた肉の方が美味しいとされるのは、肉に硬直と解硬が起こるためである。(食肉の場合は「肉の熟成」という言葉で呼ばれるが、これは死後硬直によるものである。)

英語では「Rigor Mortis」、ドイツ語では「Strenge Mortis」、フランス語では「Rigidité Cadavérique」、イタリア語では「Mortis di Rigidità」、スペイン語では「Rigidez Cadavérica」、ポルトガル語では「Mortis de Rigor」、中国語では「死後僵直」と言う。

担架」:病人や動けない状態の怪我人を搬送するための道具である。2本の棒の間に強度の強い布を張ったものであって、その布の上に病床者を乗せ、前後から2本の棒を持った2人以上の人が搬送していくというものである。また、一部には台車の付いたものもあって、病院内での患者の搬送を中心に使用されている。(これは「寝台」または「ストレッチャー」と呼ばれることの方が多いが、用途としては担架と同じである。))

また、乗せた病床者が落ちないようにするためのベルトを供えたものや、移動体に備え付けるものとして折りたたみ式になったもの、などもあって、公共交通機関では備え付けられている。

また、現在では街中の何処にでも、何かあった場合に備えて、ビルなどにも非常用の器具として何処にでも備え付けられるようになっている。が、災害時などでは担架が得られない場合がよくある。その場合、担架の代用となるものとして、2本の棒と複数の背広の上着があれば、簡単な担架を作ることが出来る。(左右の袖にそれぞれ棒を通し、複数枚の上着を用いることで担架の代用とすることができる。)また、雨戸や畳を数人で持てば、それも担架の代用となる。(こういうものは、普段は必要ないが、天災が起こった場合などでは役に立つので、知識として頭の中に入れておきましょう。→先日の大震災後でも、こういうことが役立っている。)

また、ボーイスカウトでも、代用担架については教えていることがありますね。(やはり、2本の棒をベースにして、丈夫な布(上着や毛布など)を使ったもの、または椅子を使ったものが教えられている。→こういうものは知っているのと知らないのでは大きな差が出てくるのは言うまでもない...)

英語では「Stretcher」、ドイツ語では「Tragbahre」、フランス語では「Tendeur」、イタリア語では「Barella」、スペイン語では「Camilla」、ポルトガル語では「Maca」、中国語では「擔架」と言う。

覚悟」:元々は仏教用語であって、迷いを去り、道理を悟ることを言う。そこから転じて、いくつかの意味が生まれていて、「知ること」「記憶すること」「暗誦すること」「決心すること」「心構えをすること」「観念すること」「諦めること」という意味が生まれている。

刑事ドラマでは「覚悟の○○」という言葉で「○○」の部分は「自殺」「出頭」「自首」などの言葉が入ることが多いが、これらは全てを見通して観念した、または諦めた、ということで罪の償いを使用という心理を表現しているものである。(そのため、玉砕を決意して最後の最後まで徹底的に争うということもあります。)

英語では「Readiness」、ドイツ語では「Bereitschaft」、フランス語では「Empressement」、イタリア語では「Prontezza」、スペイン語では「Prontitud」、ポルトガル語では「Prontidão」、中国語では「精神準備」と言う。

遺書」:死後のために書き残した手紙や文章の一つである。その中でも、「遺書」というと、自殺しようとする人が最期の言葉などを書き残した文書のことを指す。(自分の死後に、財産相続などについてのことを記す、所謂「遺言書」と呼ばれるものは別扱いであって、「遺書」とは呼ばないのが一般的である。)

遺書は、自殺の動機についてや、残された人に対するメッセージが主な内容となるため、自殺があった場合、これは重要なものになる。特に、自殺の動機が記されていた場合(いじめを苦にしての自殺の場合など)には、遺族が後に損害賠償などの請求をして裁判となった場合、その裁判で重要な証拠になる場合がある。

そういうこともあるため、「遺書」は本人の自筆による遺書と認定されることが前提となる。→手書きであることが重要であり、ワープロを使った遺書は、内容的には遺書として認められても、本人の自筆とは特定されないので、制限されることになる。(新聞、雑誌などの活字を切り張りしたものも同様である。)この点では、法的な権利を行使することを考えると、法律の定める形式に則って記されていなければ有効にならない「遺言書」と同様である。(但し、自殺しようという人は、そんな事後のことまで頭が回るとは考えにくいであろうが、法律の世界はそういうものである。)

「遺書」は本人の手書きによるものが一般的であり、直筆であることが重要である。(直筆が確認されると「遺書」と認定されることになる。)尚、直筆であっても「代筆」と言うことも考えられるが、代筆の場合は、代筆を行った人が自殺を止めなかったということで、別の責任を問われることになる場合があって、状況によっては(代筆者が)何らかの罪に問われる可能性もある。→そもそも、自殺をしようという人は精神的にも追いつめられているので、代筆を頼むということまで考えつかないでしょうが...

遺書が本人の直筆であることが重要ということがポイントであるが、これを利用したミステリーも数多い。「ケータイ刑事」でもそうであるが、2時間ドラマをはじめ、現代を舞台にした推理小説では数多く見られる。(遺書をワープロで作成し、自殺に見せかけた殺人事件だったというストーリー。)ワープロ作成のものが認定されないのは、本人以外が作成している可能性があるということ、及び、改ざんが簡単にできるためであって、本人が作成した内容であるということが特定出来ないためである。→文明の機器の登場で世の中は便利になっているが、「本人の直筆」という昔ながらの方法で無ければ法的には認められないという所が現代社会のシニカルなところでもありますね。

英語では「Will」または「Suicide Note」と言うが、前者は主に「遺言」のことを指し、後者は自殺者の書き置きの遺書を指すことが多い。また、ドイツ語では「Wille」、フランス語では「Volonté」、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語では「Will」(但し、発音は異なる。)、中国語では「遺書」と言う。

 

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