ケータイ刑事銭形結9話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
「銭形結」の第9話「初恋は死の香り! ~愛はかげろうのように殺人事件 解決編」の「裏ネタ編」の2回目となる今回は、あさみさんが結ちゃんに対して注意した「冤罪」について、そして結ちゃんがマリリンを犯人と言ったことからこういったことから「コンビ」についてと「解消」について、結ちゃんが柴田さんに言った「ぐる」について記します。尚、「冤罪」は「泪・13話[裏ネタ編]PART 6」で記したものをベースにして加筆しました。
また、BS-TBSの本放送時に記した記事(感想)は「ここをクリック」してご覧下さい。
「冤罪」:罪を犯していない(=無実)のに疑われ、犯罪者として扱われること、または無実なのに罪を着せられて刑罰を受けることをいう。(無実の人間が逮捕されて裁判にかけられるのは典型的な「冤罪事件」であるが、無実の者が被疑者として取り調べを受けることも「冤罪」である。)また、「冤罪」は難読漢字の一つとして知られているが「めんざい」という誤読が多い。(この言葉は司法用語である。)尚、冤罪に問われた事件のことを「冤罪事件」という。
冤罪は、いくつかのパターンによって生まれる。以前は警察では「自白」を最優先していた時代があり、この時には取調官が自白を強要したことで、犯してもいない罪を認めて虚偽の自白をしてしまい、それが供述書として記録されることから起訴されるということが多かった。(被告は裁判で改めて否認するが、自白したことが重要な証拠とされて、有罪判決が出ることで、無実でも刑務所に収監されるということが起こっていた。)
他の冤罪のパターンとしては、この物語でも描かれていたが、捜査機関や国家などの権力者側にある意図があって、誰かを犯人に仕立て上げるという陰謀による冤罪事件がある。(当然、証拠なども全てでっち上げられるのだが、疑われる方には何一つ身に覚えが無いのに、有罪と判断するのに必要な証拠が揃えられてしまう。)このパターンの冤罪の代表的なものとしては、中世の時代の「魔女狩り」が該当する。(但し、捕らえた後に自白を強要して「魔女」と言わせる、という形の「魔女裁判」も多数ある。しかし、証拠まででっち上げるということでは陰謀による冤罪と言うことができる。)尚、この場合は、後に騒ぎ立てられるとやばいことになると分かっているため、裁判も迅速に行われ、死刑判決が出ると即座に執行されるということが、歴史に於いては多かった。
また、捜査の過程で、捜査官の先入観や思い込みがあって、十分に科学的捜査が行われずに起訴されるという冤罪事件も時にはある。
現在でも冤罪は起こっている。裁判で最終審の判決が出た後でも、新たな証拠(真犯人を特定するものだけでなく、被告自身の反抗を否定する証拠でも良い。)が出た場合には再審請求をすることで、冤罪を晴らすという道は残されている。しかし、新たな証拠が出なければ、最終審の判断が尊重されるため、再審請求は出来ない。また、再審請求をしても、必ず再審となるとは限らない。
冤罪事件は何処の国でも起こっているが、現在のように再審が行われて無罪となるようになったのは比較的最近になってからである。これは、事件発生から最終審の判決が出るまでにある程度の歳月を要していて、そこから再審となるため、当然のように時間を要することになる。また、基本的に裁判を受けられるのは存命中の人物であるため、冤罪を訴えながらも死亡してしまったり、時間を要することから諦めてしまって再審請求すら行わないというものもある。(実際、冤罪と指摘されているのに、再審請求を行わずに獄死した人もいる。)
日本で昭和の時代に起こった冤罪事件としては、免田事件(1948年、熊本)、財田川事件(1950年、香川)、米谷事件(1952年、青盛)、島田事件(1954年、静岡)、松山事件(1955年、宮城)、甲山事件(1974年、兵庫)などがある。
また、外国では、フランスのドレフュス事件(1894年)、アメリカのレオ・フランク事件(1913年)、イギリスのエヴァンス事件(1949年)、後に映画化のモデルとなったアメリカのシェパード夫人殺害事件(1954年)などがある。
ところで、裁判では「証拠不十分のため無罪」という判決が出る場合がある。(これは「疑わしきは無罪」(「推定無罪」と言われているものである。)という現代の裁判の仕組みによって起こることでもある。)この場合でも、その事件は「冤罪事件」ということになる。→証拠から被告が犯人ではない、と断定されたことによる「無罪判決」ではなく、被告を犯人と断定するには十分ではないということであって、100%白と判断された訳ではない。(よって、本当は罪を犯している可能性も残っている。)しかし、100%犯人と断定できない以上は「疑わしきは無罪」という裁判の原則によって「無罪」となるものである。が、「無罪判決」が出てそれが確定した場合は、本当は被告が犯行を犯していたとしても「冤罪事件」ということになる。(システム上、こういうことが起こるのも仕方のない所である。→捜査当局が十分な証拠を集めていればこのようなことは(理論上は)起こらないのですが...)
英語では「False Accusation」、ドイツ語では「Falsche Anschuldigung」、フランス語では「Fausse accusation」、イタリア語では「Accusa falsa」、スペイン語では「Imputación falsa」、ポルトガル語では「Falsa acusação」、中国語では「冤罪」と言う。
「コンビ」:「コンビネーション」の省略形であって、組み合わせのことである。人に関して言う場合は「二人組」のことを指す言葉である。(2人の性別に関しては、同性/異性に関係ない。)3人以上になると「コンビ」とは言わず、人数に応じてそれぞれ違った言い方がある。(3人組は「トリオ」、4人組は「カルテット」など。)
また、2人組というのは個人ではなく複数の人の集まりと言うことでは最少の人数である。(団体を構成する最小人数でもある。)そのため、個人ではなく団体(グループ)として様々な所でコンビは活躍をしている。
「ケータイ刑事」でも、銭形姉妹と相棒の刑事とのコンビというのが基本になっているが、コンビが活躍するものは「バディもの」と呼ばれていて、古くから様々な所で存在していて、フィクションの世界でもお馴染みのものである。(但し、同じようなキャラのコンビというのは殆ど無く、対称的なキャラのコンビというのが一般的である。→「凸凹コンビ」とも言うが、2人のギャップがまた面白くなるのである。)
フィクションの世界での(凸凹)コンビとしては、江戸時代の作品である十返舎一九の「東海道中膝栗毛」の弥次喜多コンビ(弥次郎兵衛と喜多八)をはじめ、「スターウォーズ」シリーズのR2-D2とC3PO、などは余りにも有名である。
英語では「Combination」、ドイツ語では「Kombination」、フランス語では「Combinaison」、イタリア語では「Combinazione」、スペイン語では「Combinación」、ポルトガル語では「Combinação」という。
「解消」:従来あった関係を消滅させることを言う。(例えば「婚約を解消する」「提携を解消する」など。)類義語としては「取り消し」「キャンセル」という言葉があるが、「解消」と言う場合は何らかの関係があったことが前提であるため、利害関係の不一致や状況の変化によって何らかの不都合が生じたことによって生まれることになる。(政治家の暴言のように、「取り消す」とは訳が違うものである。)
英語では「Cancellation」、ドイツ語では「Absage」、フランス語では「Annulation」、イタリア語では「Annullamento」、スペイン語では「Cancelación」、ポルトガル語では「Cancelamento」、中国語では「解除」と言う。
「ぐる」:悪だくみ、悪事の仲間のこと、共謀者のことを言う。尚、サンスクリット語(梵語)で「グル」と言うと「指導者」「尊師」「教師」「尊敬すべき人物」というように、ヒンドゥー教の指導者のことを指すが、それとは完全に別である。語源は、悪事を複数の人間で企む場合、ぐるりと話になってこっそりと相談するという姿から、「ぐるり」更に「ぐる」と呼ばれるようになったとされている。(尚、良い行いを一緒にする仲間のことは「ぐる」とは言わない。→「ぐる」はあくまでも悪事の仲間のことである。)
英語では「Conspiracy」、ドイツ語では「Verschwörung」、フランス語では「Conspiration」、イタリア語では「Cospirazione」、スペイン語では「Conspiración」、ポルトガル語では「Conspiração」、中国語では「同伙」と言う。
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