SSブログ

「ZAPPA DI PESCE」 [映画(洋画)]

表題の即品は1992年のイタリアとフランスの合作映画「魚のスープ」である。イタリアの映画プロデューサ一家の思い出を描いた人間ドラマである。

作品データを記しておくと、時間は104分、製作はラッファエッロ・モンテヴェルデ、原案と監督はフィオレッラ・インファシェッリ、脚本はフィオレッラ・インファシェッリとパトリツィア・ビスタニェージの2人、撮影はアカシオ・デ・アルメイダ、美術はジャンニ・シルベストリである。そして出演は、フィリップ・ノワレ、マーシャ・メリル、キアラ・カゼッリ、ルクレツィア・ランテ・デッラ・ローヴェレ、フランシスカ・マータナ、アンドレア・プロダン、ロバート・パターソン、メメ・ペルリーニ、ルー・カステル、フィオリンツォ・フィオレンティーニ、ヴァレンティナ・ライナティ、レンツォ・モンタナーニ、たちである。

映画プロデューサのアルベルトは、かつては大ヒット作を放ったことのある人物であるが、過程は複雑だった。レッロとジュリオという連れ子がいて、女優のカテリーナと結婚したが、カテリーナにもアンナという連れ子がいた。そんな両親の間に生まれたのがイザベラだった。映画が人気を誇っていた時代は景気もよく、一家はトスカーナ地方の地中海に臨む美しい別荘で、家族一緒に夏を過ごすのが習わしになっていた。また、そこには脚本家のエドアルド夫妻も加わって、一緒に魚のスープを味わうということになっていた。しかし、映画はTVに押された斜陽産業となっていた。やがてアンナが婚約し、結婚式の日取りがやってくる。しかし、アルベルトの新作が大コケとなり、家財道具と別荘が差し押さえになってしまう。しかもそれはアンナの結婚式の前日のことだった。アルベルトは映画の小道具類を別荘に運び、何とかパーティーの体裁だけは整えて、辛うじて結婚式だけは執りおこなった。やがてイザベラは映画の仕事に関わるようになるが、祭祀のいる中年男との不倫に走る。また、映画界で活躍していたレッロは交通事故で死んでしまう。また、年老いたアルベルトは遂に、長年家族の大事な場所としていた別荘を手放す決意をした。イザベラは父の気持ちを理解して、20年間の大切な思い出を心に焼きつけようとして、ゆっくりと海を眺め続けていた...

家族の物語でもあって、しみじみとした雰囲気が出ているのは良い所である。が、ここに描かれている家族というのが、映画プロデューサであり、しかも互いに子連れの再婚による家庭ということで、普通の家庭ではないだけに、今一つ身近な感じがしないため、物語としても作り物という印象が出てしまうのが残念な所である。作品としては丁寧に作られていて、イザベラの眼を通した世界で描かれているだけに、ちょっと残念に感じてしまった所である。まあ、映画プロデューサとしてヒット作を放っていたら、普通の間隔ではない生活をするようになってしまうのでしょうね...(かつてはLDでリリースされていたが、DVD化されていないのはそういう所もあるのでしょうか?それとも単に、伊・仏映画ということで切り捨てられてしまったのが...???)

 

↓ビデオです。

魚のスープ [VHS]

  • 出版社/メーカー: ヘラルド・エース
  • メディア: VHS

 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

TRACY CHAPMAN『TRACY ..「ZOEKEN NEAR EILEEN」 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。