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「ZOEKEN NEAR EILEEN」 [映画(洋画)]

表題の作品は1986年の(西)ドイツ映画の「アイリーンを探して」である。日本での劇場公開は1988年10月であった。サスペンスというとヒッチコック監督の名前が思い出されるが、本作はそのヒッチコック監督の作風を意識した作りとなっている作品である。

作品データを記しておくと、時間は102分、監督はルドルフ・ファン・デンベルク、脚本はルドルフ・ファン・デンベルクとレオン・デ・ウィンテルの2人、撮影はテオ・ヴァン・デ・サンデ、音楽はバウデウェイン・タレンスケーントピム・コプスの2人である。そして出演は、トム・ホフマン、リゼット・アントニー、ゲイリー・フェルマン、ジョン・ヴァン・ドリーンレン、たちである。

ある日突然、愛妻のマヤーンを交通事故で失ったフィルップは、人生に絶望し、妻を追って自殺しようとしたが、命を取り留めた。失意の中、妻が経営していた古本屋を引き継ぐことにした。それから1年が流れた。ある雨の日、フィリップの前に、亡き妻・マヤーンと瓜二つの女性が現れた。彼女はアイリーンという名前であったが、彼の前に姿を現したものの、忽然と姿を消してしまう。フィリップはアイリーンのことが気になり、アイリーンを追っ手各地を訪ね回るようになる。やがて、アイリーンは夫の元から飛び出した人妻であることを掴んだフィリップであったが、それは彼をとんでもない悲劇に巻き込む罠であった...

本作のようなミステリアスなサスペンスでは、結末はあえて記さないことにしておく。それなりに考えられているのだが、結びはあと一捻り欲しかったという所もあるが、ヒッチコック監督のことを思い出させる展開はなかなかである。(まあ、ヒッチコック監督の全盛期の時代と違っていることを考えると、ヒッチコック作品ものんびりした時代ならではという所があるのも事実である。)また、(西)ドイツ作品ということで、アメリカ映画にはない独特の雰囲気があるのもまた面白い所である。

サスペンス・ファンであれば、一度は見ておくべき作品ではある。(但し、二度目は...(殆ど記憶から消えるだけの時間をおけば良いんでしょうけど...))

 

かつてはLDでリリースされていた本作も、DVD化されておらず、ビデオもないので、こういうものを拾っておきます。

ドイツ映画

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