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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その219) [ケータイ刑事]

週一で記している本連載も、17クール目の最後の月に突入しました。何だかんだでネタはまだまだあるので、続けていきます。

今回のテーマは「偽装誘拐」です。(誘拐事件を装っている、ということです。)で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・12話」、「007」からは「ワールド・イズ・ノット・イナフ」です。また、ミスリードもしっかりと行われていて、推理ものとしてはなかなか良くできた物語である。

ケータイ刑事」:「・12話」。「サンタが街にやってきた ~クリスマス誘拐事件」という物語。誘拐事件に盗聴事件、更には家族の絆を深めるという内容の物語で、シリーズの中では異色の物語となっているが、本へ放送がクリスマス直前(2002/12/22)ということで、色々とサービスもあった物語である。

運送会社社長・赤木文彦の(義理の)息子・健太郎が誘拐された。また、マンションの郵便受けから脅迫状が見つかり、身代金3000万円を要求してきた。また、健太郎と五代さんはこれまでにも色々と関係があった。また、赤木は去年のクリスマスに再婚し、健太郎は妻・優子の連れ子だった。

捜査を開始したが、脅迫状に違和感を感じたちゃん。そんな所に、宅配便として届いたのが、注文をしていないクリスマスケーキと第2の脅迫状だった。最初の脅迫状との違和感を感じたちゃんだったが、身代金の取引を30分後にするということが書かれていて、用意されたお金を持って現地に向かった五代さん。ちゃんはそのまま赤木家で様子を見守ることにした。

そんな中、ちゃんは赤木家に盗聴器が仕掛けられていることに気づいた。で、ちゃんは盗聴器をヒントに、犯人に罠を仕掛けた。「火事だ」という電話を優子に掛けさせ、盗聴犯人がアパートから顔を出したのを確認し、逮捕しようとした。が、盗聴犯は盗聴器を仕掛けたことは認めたが、誘拐はしていないと言って、誘拐に関しては否認し、健太郎はここにはいないと言った。そして、盗聴をしていて誘拐事件が起こったということを知り、おもしろがって第2の脅迫状を出したことは認めたが、最初の脅迫状は知らないということだった。

その盗聴犯は、赤木の会社を一ヶ月前に辞めた男であったことから、五代さんは、赤木が資金繰りの苦しい会社の金を作るため、そして健太郎は本当の息子ではないということから、盗聴犯と共謀して健太郎を誘拐したと考えた。

他に手掛かりもなく、事件は進展しないことから、五代さんは赤木の犯行として、赤木を警察に連行していこうとした。その時、全ての謎が溶けたちゃんが大きな声を出して語りかけた。「このままでいいの?お父さん、警察に連れて行かれちゃうよ」というちゃんの言葉に、押し入れが開き、その中から隠れていた健太郎が出てきた。

健太郎は、再婚した母が自分に構ってくれなくなったことに寂しさを感じ、自分が誘拐されたことにして、脅迫状を書いたのだった。単に寂しかったから、ということからで、こんなに大きな騒ぎになるとは夢にも思わなかったということを愛ちゃんは分かっていた。

結局、誘拐事件は起こっておらず、子供の寂しい気持ちが起こした偽装誘拐事件であって、赤木家の絆は深まることになった。

「007」:「ワールド・イズ・ノット・イナフ」。1999年のシリーズ第19作であって、5代目ボンドの第3作である。また、20世紀最後の「007」作品となったことで、「今世紀最後の任務」という宣伝文句が使われたことから、ダイ20作は2000年には公開されないということも同時に語っていた作品でもある。(実際、当時は2年に1本のペースだったため、次は2001年になると思われていたが、2002年の公開になった。)また、本作で2代目Q(デズモンド・リューウェリン)は降板することになるが、彼の遺作にもなった作品でもある。

イギリスの実業家・ロバート・キング卿の娘・エレクトラ・キングは、かつて、テロリストのレナードに誘拐されたことがあった。その時、父は身代金の500万ドルを支払うことを躊躇ったことがあり、更にMI-6の救出作戦も失敗し、自ら脱出したという過去を持っていた。そう言うことから、父を憎み、またMI-6のことを全く信用していなかった。そんなエレクトラは、自分を誘拐したレナードと関係を持つようになっていて、ある壮大な計画を立て、自分が誘拐されたのを利用して、レナードと組み、融解を偽装誘拐に変えてその計画を進めていく。

複雑な金銭の授受を経て、キング卿の元に500万ドルが返ってきた。ボンドがビルバオで受け取り、MI-6に持ち帰り、キング卿が受け取った。が、その金は特殊な仕掛けがしてあって、キング卿はMI-6の本部で爆死してしまった。父の死によって事業を引き継いだエレクトラは、石油パイプラインの建設事業を進めるが、再びテロリストに狙われている用に仕組み、MI-6から自分に護衛が付くことを分かった上で、ボンドが護衛にやってくると、それを利用して、再びレナードが自分を狙っているように思わせ、身代金をキング卿に支払わないように助言したMを殺害する計画を進めていく。

更にレナードは、核弾頭を強奪し、それでエレクトラが進めているパイプラインを破壊するという計画を進め、Mに自分の側に来るように頼み、その通りになった。

ボンドはパイプラインの爆破を止める任務で、核弾頭を追っていた。が、エレクトラの計画は更にその上を行っていて、核弾頭でイスタンブールを壊滅させ、西側に供給する石油を全て自分のパイプラインで供給して独占することを企んでいた。

ボンドが核弾頭を追っていく中、パイプラインの司令室でエレクトラが正体を現して、Mを拉致してイスタンブールの隠れ家・乙女の塔に入った。また、レナードは奪った核弾頭を原子力潜水艦に装填し、それを爆発させようとしていた。

Mが拉致されたことを知ったボンドはエレクトラを追うが、結局エレクトラに融解されて、乙女の塔に幽閉されることになった。そしてボンドをいたぶるように、古代の拷問器でいたぶるエレクトラ。が、ボンドの救出にやってきたズコフスキーの一発の銃弾がボンドを救い、ボンドは拷問器から脱出できた。

エレクトラは武器を持たずに乙女の塔の最上階に向かい、追ってきたボンドと対峙する。エレクトラは、ボンドが以前に抱いた女は撃てないと信じていて、ボンドを挑発し、レナードに最終命令を下すが、その瞬間、ボンドは全く躊躇することなくエレクトラを射殺した。

これによって、自分が誘拐されたことを利用した偽装誘拐から始まる復讐劇と石油パイプラインを利用した独占事業計画の全ては潰えた。

共通点は、偽装誘拐という形が、親に対する不満(「ケータイ刑事」では再婚した母に対して、「007」では父に対する復讐)が原因となって(未成年(「ケータイ刑事」)と成人(「007」)の違いはあるものの)子供によって行われているということ主人公(銭形/ボンド)がそれを見抜いていること誘拐事件に対して別の事件(「ケータイ刑事」では盗聴事件、「007」では核弾頭によるイスタンブール壊滅作戦→スケールが余りにも違いすぎますが...)が行われているということである。

相違点は、「ケータイ刑事」では誘拐事件と言うことに関して死者は1人も出ておらず、偽装誘拐を考えた本人も何事もなかったが、「007」では偽装誘拐を考えた本人はボンドによって射殺されたのをはじめ、その計画に加わった人間は死んでいるということである。

次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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