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「安娜瑪徳蓮娜」 [映画(洋画)]

表題の作品は1998年の香港と日本の合作映画「アンナ・マデリーナ」である。(英語でのタイトルは「ANNA MAGDALOENA」である。)また、日本での劇場公開は1998年12月であった。尚、邦題にある「アンナ・マデリーナ」とは、音楽の父と呼ばれている大バッハ(ヨハン・セバスチャン・バッハ)の妻・アンナ・マクダレーナのことであり、バッハが妻に捧げた名曲を散りばめている作品である。金城武とケリー・チャン、更にアーロン・クォックという3人が繰り広げる三角関係にクラシック音楽を絡めた構成がユニークなラブ・ストーリーである。

作品データを記しておくと、時間は97分、監督はハイ・チョンマン、脚本はアイヴィ・ホー、撮影はピーター・パウ、音楽はチュー・ツァンヘイである。そして出演は、金城武、ケリー・チャン、アーロン・クォック、レスリー・チャン、アニタ・ユン、ジャッキー・チュン、エリック・ツァン、ウェイ・ウェイ、ジョシー・ホー、レオ・クー、たちである。

ピアノ調教師をしているガーフは、お調子者で自称小説家のモッヤンをひょんなことからアパートに居候させることになる。まもなく、アパートの階上にマンイーという娘が引っ越してくる。ガーフはマンイーに恋心を抱くようになる。が、マンイーはピアノの練習を始め、その音がうるさいと言うことでモッヤンが文句を言いに彼女の所に行く。が、姿を消してしまう。その後、ガーフはマンイーから、モッヤンに一目惚れし、アパートに引っ越してきたと言うことを知らされてショックを受けた。やがて、モッヤンは戻って来て仲直り、マンイーと一緒に暮らすようになる。ガーフはその思いをモッヤンが持っていた原稿用紙に書き記すことをして、3人は新たな人生へと進んでいった。

前半までは青春ラブ・コメディというノリであり、テンポも良く、主役3人の持ち味が出ていて面白いのだが、後半になるとそれが一変してしまう所が本作の面白い所であり、かつ、不評なところでもある。(要するに、この変化に対して賛否両論あるということである。)

これは製作が1998年ということで、香港が中国に返還された後になり、政治的な背景が変わったことで香港映画にどういう変化が現れるのか?という不安に対する回答というようにも考えることが出来るものであった。(香港映画らしいノリがあったことで、とりあえずは香港映画のスタイルは維持されたということで、安心できた。)政治的な背景の変化を抜きにすると、ごく普通の作品の範疇に入ってしまう作品であるのだが、たまたま政治的な大きな変化の直後に制作された作品であるだけに、別の面で注目するのもまた面白い見方の一つである。ということで、作品としてではない別の意味で、筆者にとっては思いのある作品である。→現在では、政治的な背景を抜きにして楽しめたらと思いますけど...

 

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