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1969(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1988年のアメリカ映画「1969」である。日本での劇場公開は1989年5月であった。タイトルの「1969」というのは言うまでもなく西暦1969年のことであって、著名人の暗殺、ベトナム戦争の泥沼化という混沌とした時代を舞台に、若者たちの苦悩する姿を描いた秀作である。また、本作製作当時は、まだ無名に近かったものの、後に大ブレイクする役者が複数出演している作品でもあって、現在では豪華キャストだったといえる作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は93分、監督と脚本はアーネスト・トンプソン、撮影はジュールス・ブレンナー、音楽はマイケル・スモールである。そして出演は、ロバート・ダウニーJr.、キーファー・サザーランド、ウィノナ・ライダー、ブルース・ダーン、マリエット・ハートレイ、ジョアンナ・キャシディ、たちである。

1968年、高校を卒業したラルフとスコットは、ヒッチハイクをして故郷に帰ってきた。家族との懐かしい再会をしたところであったが、ベトナム戦争が勃発し、スコットの兄・ダニーが出征することになる。ラルフとスコットは戦争に否定的な考えを持っていて、以後の2人は、本を読んだり、麻薬に手を出して、ヒッピーのような放浪生活を続けていく。が、ベトナム戦争という現実は、そんな2人の生活にも手を伸ばしてくる。2人は徴兵から逃れるために、役所に忍び込んで戸籍を盗み出すことを考えた。が、失敗し、ラルフは逮捕され、スコットは何とか逃げた。でラルフの妹・ベスと共にスコットはカナダへ逃れる。しかし、スコットと一緒にいることで、ベスは現実逃避的な考えをしているスコットに疑問を持つようになり、話をする。で、スコットはこのままではイケナイと決意して、故郷に返ることにした。しかし、故郷で彼を待っていたのは、「ダニーの戦死」という知らせだった。ダニーの葬儀には多くの軍人たちも出席していたが、そんな所でスコットは「戦争反対」ということを唱え、更に投獄されているラルフの釈放も求めた。やがてラルフは釈放されたが、戦争に対する考えを明確にした2人の戦いはまだ始まったばかりであった。

派手な所はないが、戦争という暗い現実に対して苦悩する若者の姿をじっくりと描いた作品で、人物描写、心の葛藤を上手く表現できている。また、ロバート・ダウニーJr.、キーファー・サザーランド、ウィノナ・ライダーも、後に大ブレイクするのも当然という良い演技を見せている。

そして、本作では、'60年代終盤という雰囲気を音楽が上手くシンクロしている。当然、'60'sを代表する曲が使われているので、これだけで物語の時代を上手く表現することに繋がっている。ということで、映画の棧登世版であるが、「'60's」を意識したオムニバス盤と言っても過言ではないアルバムとして纏まっている。いうことで、映画のサントラとしてではなく、'60'sサウンドを楽しむ企画アルバムとして接するというのも悪くないアルバムでもある。→本作は、音楽から入って、その後になって映画の方も見てみる、という流れになっても良い作品と言える。

最後に、サントラ盤の収録曲を記しておく。収録曲は以下の全12曲である。『All Along The Watchtower』『White Room』『When I Was Young』『Green River』『Goin' Up The Country』『Time Of The Season』『Get Together』『Can't Find My Way Home』『Tuesday Afternoom』『Wooden Ships』『Windows Of The World』『Aquarius/Let The Sun Shine In』。

 

1969: The Original Motion Picture Soundtrack

1969: The Original Motion Picture Soundtrack

  • アーティスト: Michael Small
  • 出版社/メーカー: Polygram Records
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

↓映画はこちら(ビデオですが...)

1969【字幕版】 [VHS]

  • 出版社/メーカー: カルチュア・パブリッシャーズ
  • メディア: VHS


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