VANGELIS『EARTH』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1973年に発表された彼の3枚目のソロ・アルバムである。彼というとシンセサイザーというイメージがあるが、それは世界的に大ブレイクしてからの彼のイメージである。本アルバムはシンセサイザーではない、若かりし日のVANGELISのサウンドが詰まったアルバムとなっている。但し、まだ無名時代の作品ということもあって、本国ギリシャをはじめ、他の国でもチャートインは記録していない。
収録曲は以下の全10曲である。『Come On』『We Were All Uprooted』『Sunny Earth』『He-O』『Ritual』『Let It Happen』『The City』『My Face In The Rain』『Watch Out』『A Song』。
お薦め曲としては、『Come On』『Let It Happen』『The City』『Watch Out』という所をピックアップしておく。
ジャケットのイメージからは、無骨なサウンドや、荒々しいロックということを連想してしまうのだが、サウンドの方はジャケットのイメージとは全く違って、哲学的であり、更に優しさを感じるサウンドになっている。コンセプトとしてもしっかりしていて、後の彼のアルバムに見られるスケールの大きさも感じられるアルバムとなっている。じっくりと聴きたいアルバムである。
セールス的にはさっぱりであったものの、これは、当時はまだ完全な無名であったことなど、他の要因があるためであって、現在では後に彼がブレイクしたことで再評価されているアルバムにもなっている。ということで、やはり、アルバム内容とセールス、チャート成績とは比例関係していないと言うことを改めて教えてくれるアルバムでもある。(セールスは再評価されると伸びるが、チャート成績は再評価されても再びチャートインして、ということはまず無いですし...)
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