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「20TH CENTURY」 [映画(洋画)]

表題の作品は1934年のアメリカ映画「特急二十世紀」である。日本での劇場公開は1934年(昭和9年)11月であった。H・ホークス監督のスクリューボール・コメディ作品トシテ知られている作品である。また、元々舞台作品であり、後にもサイド舞台化されたことでも知られる作品である。

作品データを記しておくと、時間は91分、原作はチャールズ・B・ミルホランド、製作と監督はハワード・ホークス、脚本はチャールズ・マッカーサーとベン・ヘクトの2人、撮影はジョセフ・オーガストである。そして出演は、ジョン・バリモア、キャロル・ロンバード、ウォルター・コノリー、ロスコー・カーンズ、エチエンヌ・ジラルド、ラルフ・フォーブス、チャールズ・レヴィンソン、エドガー・ケネディ、デール・フラー、ビリー・シューワード、クリフォード・トンプソン、ジェームズ・P・バーティス、ギギ・パリッシュ、エドワード・ガーガン、ハーマン・ビング、リー・コールマー、たちである。

ブロードウェーのプロデューサであるオスカー・ジャフィは演出家としては異端の才能を発揮していた。そんな彼は、モデル上がりの新人女優のリリー・ガーランドを見出し、彼女を起用してスター女優へと育て上げた。で、ジャフィの演出、リリーの主演というコンビは次々とヒット作を放っていく。そんな中、ジャフィは女優のリリーに恋をしてしまった。で、ジャフィは公私ともにリリーを拘束し、リリーから人間的な生活を全て奪ってしまった。流石のリリーも、そんな生活に嫌気を差して、ジャフィには無断で、映画出演の契約を行ってハリウッドへ去ってしまった。リリーは単にジャフィの前から姿を消しただけでなく、ジャフィの運気をも持ち去ってしまったようで、以後、ジャフィが手掛けた公演は散々な結果となって、シカゴで行った公演は小屋代すら支払うことが出来ないというような大コケとなってしまった。で、ジャフィは逃げるように二十世紀特急に乗ってニューヨークへと舞い戻った。が、その途中で彼は、列車に乗り込んできたリリーの姿を見た。恋人のジョージと共にいたリリーは、ニューヨークで、かつてジャフィの元にいたジェーコブスの招きに応じて、ジェーコブスの芝居に出演するためにニューヨークに向かっていたのだった。で、ジャフィは、リリーに自分の作品に出演してもらおうと考えた。ジャフィは手の込んだことを考えて、まずはリリーとジョージとの仲を裂いた。また、大会社というスポンサーを見つけだして資金も得る。とかと、その会社の社長は、実は狂人だと知る。更に、一度は出演を受けたリリーも、再びジャフィの申し出を拒否した。もはやこれまでと、ジャフィは大時代的に自殺を計った。そんな所にあの社長が現れ、ジャフィは擦り傷を負った。が、彼はその傷を致命傷のように装い、大芝居を打って、死出の旅の贈物としてリリーに出演の署名をさせることに成功した。で、めでたくジェフィはリリーを使った舞台公演の準備を進めていった。

80年近い昔の作品ということになるが、テンポもノリも良く、なかなか面白い作品である。また、ジョン・バリモアもキャロル・ロンバードも、それぞれが持ち味を発揮している。特に、第二次大戦が始まってまもなく、飛行機事故によって33歳で帰らぬ人になってしまったC・ロンバードにとっては、出世作になった作品でもあって、彼女の魅力をたっぷりと堪能出来る。(C・ロンバードは、彼女の半生を映画化した1973年の「面影」も有名ですね。)

ただ、物語の舞台となっている時代が現代と比べるとのんびりとした所があるため、スピード感がもう少し欲しいかな、と感じるところもある。が、古き良きのんびりとした時代を味わうということで、それもスパイスの一つと思えば宜しいかと。

 

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