ケータイ刑事銭形零22話(2nd.9話)[裏ネタ編]PART 7 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第22話(2nd.9話)「ケータイ刑事百回記念特別企画・ウマと呼ばれた男! ~織田信長殺人事件(前編)」の「裏ネタ編」の6回目の増補となる今回は、柴田さんの口から名前が出てきた歴史上の人物である「卑弥呼」について、「安倍晴明」について、鑑識メモがこの名前になっていたことから「柴田勝家」について、時代はここだったことから「戦国時代」について、零ちゃんが口にした「タイムパラドックス」について記します。尚、「卑弥呼」は「泪・36話(2nd.23話・AS1話)[裏ネタ編]PART 9」で、「安倍晴明」は「舞・4話[裏ネタ編]PART 2」で記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/4/24付です。)
「卑弥呼」:普通は「ひみこ」と読むが、「ひめこ」と読む場合もある。生没年は不明であるが、一応、西暦175年頃の生まれで、西暦248年頃に亡くなったとされている。2世紀の後半から3世紀前半の人物であって、中国の史書である「魏志倭人伝」に出てくる「邪馬台国」の女王である。また、倭国の王として君臨した人物である。(但し、実権は弟が握っていたという説もある。)日本史に於いては、女性天皇が数人いたとはいうものの、国を支配していた女性ということでは数少ない人の1人である。(日本人で君主となった女性の中では、卑弥呼が最も有名な存在でしょうね。)
2世紀の後半の日本では、「倭国大乱」と呼ばれている争乱が起こったとされている。(中国の複数の史書にその記述がある。しかし、日本書紀などの日本に伝わる歴史書には「倭国大乱」の記述は無い。)それまでの倭国は男の王が統治していたが、この大乱で統治が乱れ、内乱は数年間続いたとされ、大規模な内乱に発展した。内乱を治めるための打開策として、女である卑弥呼を倭の国の王として立て、騒乱に終止符を打ったとされている。そしてこの大乱を鎮めたことで卑弥呼の国(邪馬台国)は30数カ国を統治することになって巨大な力を持つことになったとされている。
彼女が倭国の王となってからは、難升米(なしめ)を魏の国に使者として派遣し、親魏倭王の仮の金印(福岡市の志賀島で発見された「漢委奴国王印」は余りにも有名である。)と銅鏡100枚を与えられたが、これが「魏志倭人伝」に記されている有名な記述の一つとなっている。
呪術的宗教の巫女であった彼女は夫を持たず、弟(有男弟佐治國)を補佐役として国を統治したとされている。また、卑弥呼は人前には殆ど姿を見せなかったとされていて、神秘のベールに包まれている存在でもある。
西暦248年前後(いくつかの説があって、247年説と248年説の2つが有力で、どちらとも決められないのだが、以前から248年説が主流である。また、それ以外の説もあるが、西暦240年代の後半ということだけは一致している。)に死亡したとされていて、没すると、直径が百余歩もある大きな塚を作り、そこに彼女は埋葬された。また、この時に奴婢100余人を殉葬したとされている。(正に巨大な権力を持った王を埋葬した古墳の先駆けのようなものとなった。)彼女の後継の王としては、男王が継いだが、これに対して混乱し、再び内乱となり、1000人が死んだとされる。で、卑弥呼の親族である13歳の壹與(とよ、一般的には「台与」という文字で代用される)が王位を継ぎ、国中が治まったとされている。(しかし、それ以後の邪馬台国については不明なことが大く、詳細は分かっていない。近年、邪馬台国畿内説を裏付けるような発見が相次いでいることもあって、邪馬台国は現在の奈良県に存在したという説が主流になり、卑弥呼の墓と思われる古墳も特定されようとしているだけに、近い内に、今まで不明とされていたことが判明したり、新事実が明らかになるかも知れませんね。)
「安倍晴明」:「あべのせいめい」と読まれるのが一般的であるが、名前の方は「はるあき」または「はるあきら」と読まれることもある。(それでも「あべのはるあき/あべのはるあきら」というように「の」が姓と名の間に入る。)
平安時代中期の陰陽師。西暦921年生まれで、1005年に亡くなった。鎌倉時代から明治初期まで陰陽寮を統括した土御門家(安倍氏)の祖である。陰陽の術を学び、天文を学び、この分野の専門家として卓越した知識を有していて、様々な事変を予見したとされている。その余りにも大きい功績のため、神格化されて崇敬の対象となり、伝説的な人物になっている。
彼にまつわる話は、11世紀の「大鏡」をはじめ「今昔物語」「宇治拾遺物語」「十訓抄」などに逸話として収録されている。また、江戸時代になると、人形浄瑠璃に登場し、現在でも数多くの小説にも登場している。
彼を祀った神社も各地に複数あって、その中でも京都の清明神社、また生誕地・大阪の安倍晴明神社は余りにも有名である。
最近では、夢枕獏の小説のヒットから陰陽師ブームとなって、2001年の映画「陰陽師」と2003年の続編「陰陽師Ⅱ」などで、ちょっとしたブームになったのは記憶に新しいことである。(「銭形舞」が2003年10月~12月の放送であったが、その時期はブームになっていて、「舞・4話」ではネタの一つとして彼の名前が登場している。)
「柴田勝家」:戦国時代から安土桃山時代の武将である。尾張の出身で、生まれは1522年ごろとされている。(1526年説と1527年説もある。)若い頃から織田家(信秀、信勝)に仕える。1556年には信長を倒して、信長の弟・信行を擁立しようとしたが、これに失敗する。が、信勝の死後に、その罪を信長に許され、信長に仕えることになる。が、信長の重要な戦いでは登用されなかった。彼が活躍するようになるのは信長の上洛作戦の際であった。以後、越前を封ぜられることになり、信長の北陸地方の平定に尽くすことになる。そして織田家の筆頭家老のポジションを得ることにまでなった。
しかし、本能寺の変の時には魚津城・松倉城を攻めていたが、秀吉のように京に戻ってくることが出来なかった。で、光秀を討った秀吉にポジション的にも抜かれることになった。
その後、信長の妹であるお市の方と結婚した。以後、織田信孝と手を結んで秀吉に対抗するが、1583年の賤ヶ岳の戦いで敗れ、お市の方と共に自害した。
「戦国時代」:日本と中国で、群雄割拠して、互いに勢力拡大を目指して戦乱の時期となった時代のこと、及び、そこから転じて、同業の間で激しい競争が行われている時代のことも指す。(日本史、世界史のいずれでもしっかりと教えられている時代であるので、誰もが知ってますよね。)
歴史の分野では、日本では応仁の乱(1467年)から、織田信長が入洛する1568年まて、または1573年の室町幕府15代将軍の足利義昭が織田信長によって京都から追放されて室町幕府が滅亡するまでの時期を指す。(室町時代の後ろの約100年間のことなる。)尚、この後の安土桃山時代までを戦国時代に含めるという考えも一部にはある。(そういう考えの場合は、信長と秀吉の時代は「安土桃山時代」と呼ばずに「織豊時代」または「織豊政権」と呼ぶことが多いようですね。)
この時代は戦乱期であったが、同時にそれまでの荘園制が崩壊し、城を中心とした新たな城下町が作られたり、南蛮貿易の開始によってオランダ、ポルトガルなどの欧州の国との繋がりが新たに出来た時代でもある。(鉄砲、キリスト教の伝来はこの時代の後半でもありました。)
中国では、紀元前403年から紀元前221年にかけての戦乱の時代を指す。(紀元前403年に晋が韓、魏、趙の3つの国に分かれたことから始まり、紀元前221年に秦が統一するまでの時代である。)尚、この時代に中央集権国家への基礎と中華思想の原形が生まれたとされている時代でもある。
この物語での「戦国時代」は織田信長の時代であるので、言うまでもなく日本の「戦国時代」であって、時期的にはその終盤ということになる。
「タイムパラドックス」:タイムトラベルに伴う矛盾のこと、またはそれに伴って起こる変化のことである。タイムトラベルが行われた物語では扱われることが多いが、これはタイムトラベルによって過去に行った場合、過去で行ったことと現代との間に因果関係の不一致が起こるという所に着目したものである。そのため、タイムマシンが登場したり、タイムトラベルが行われたSF作品では、必ずと言っていいほど語られていることになっている。
具体的には、自分の産まれるよりも以前の過去に行き、そこで自分の両親を殺してしまった場合、どうなるのかということが語られる。(「親殺しのパラドックス」と呼ばれている。)自分が産まれる前の親をしてしまったのだから、自分は産まれることは無くなってしまう。が、自分が産まれなければ、過去に行って親を殺すことは出来なくなってしまうという問題が生じることになり、親が生きていれば自分は産まれることになる。ということで、ここに「矛盾」が生じることになる。
更に、この考えを発展させると、何百年も昔に行って、そこで誰か1人を殺してしまうと、その殺した人の子孫は産まれなくなり、それが何代もということになると、現代ではかなり多くの人間が生まれないと言うことになってしまう。
ということで、タイムトラベルをした場合は、たった一つのことでもそれが次々と波及して、歴史を変えてしまうことになり兼ねない。(この用に大きく波及することを「バタフライ効果」と言う。)よって、「タイムトラベルは危険」と言われるのである。→最近、タイムトラベルは不可能ということが証明されたということが話題になったが、これによって現実問題ではタイムパラドックスは考えないでよいと言うことになるが、SF小説の世界の空想の領域が減ってしまったようになってしまう、ということで、空想の世界では、「タイムパラドックス」考えながらタイムトラベルが出来る方がいいですね。
英語では「Thyme Paradox」、ドイツ語では「Thymianparadox」、フランス語では「Paradoxe du Thym」、イタリア語では「Paradosso di Timo」、スペイン語では「Paradoja del Tomillo」、ポルトガル語では「Paradoxo de Tomilho」、中国語では「時間反論」と言う。
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