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「ACE IN THE HOLE」 [映画(洋画)]

表題の作品は1951年のアメリカ映画「地獄の英雄」である。日本での劇場公開は1952年9月であった。後にコメディ作品が多くなるB・ワイルダー監督であるが、本作は人間関係をシニカルに描いている作品であって、少し毛色の違う作品になっている。

作品データを記しておくと、時間は111分、白黒作品である。製作と監督はビリー・ワイルダー、脚本はビリー・ワイルダー、レッサー・サミュエルズ、ウォルター・ニューマンの3人、撮影はチャールズ・ラング、音楽はヒューゴ・フリードホーファーである。そして出演は、カーク・ダグラス、リチャード・ベネディクト、ジャン・スターリング、ボブ・アーサー、ポーター・ホール、フランク・キャディ、レイ・ティール、ジョン・バークス、フランシス・ドミンゲス、ジーン・エヴァンス、フランク・ジャケット、ハリー・ハーヴェイ、ボブ・バンパス、ジェラルディン・ホール、リチャード・ゲインズ、たちである。

敏腕新聞記者だったチャールズ・タタムは、勤務中に大酒を飲んだということで、東部の大新聞社を追われ、アルビュカークの小新聞社に移ってきた。が、彼は特ダネを掴んで一流新聞に戻る機会を狙っていた。そんな折り、レオ・ミノザという男がインディアンの住居だった崖の洞穴に探検に行き、生き埋めになるという事件が起こった。チャールズは、保安官と共謀し、レオの救出をわざと遅らせて、この事件をビッグ・ニュースに仕立て、特ダネにしようとした。が、事件は瞬く間に報道されて全国に知られるようになり、現地には数多くの見物人たちが押し掛けてくるようになり、お祭り騒ぎとなる。レオの妻・ロレインも、見物に訪れる人たちにガソリンを売って一儲けしようとしていた。そして彼女はチャールズに惹かれ、夫をそっちのけで火遊びを始めた。また、チャールズには多くの新聞社からスカウトの話が持ち上がった。で、彼は根來的も達成できたとして、ようやくレオの救出に入る。が、事態は深刻で、レオは瀕死の状態になっていた。ロレインは、チャールズの策略を知り、真実を暴露すると脅し、動揺したチャールがはロレインを殺そうとする。が、逆に刺されて重傷を負った。そんなことをしている間にレオは手遅れとなって死亡してしまった。チャールズは更にデッチ上げた記事を新聞社に知らせようとするが、彼自身も怪我が悪化して死んでしまった...

やらせ、でっち上げということは報道機関に於いては昔からあるとされていることの一つであるが、そういうことを行った元敏腕記者の末路を描いている本作はシビアであり、シニカルである。また、こういう作品は社会派を標榜する監督が撮ったというのなら分かるが、B・ワイルダーという所も面白いところである。

既に60年前の作品ということになってしまい、本作に出てくる社会情勢やインフラは大きく発展しているため、本作はノンぞりしているように感じられる所もあるが、昔も現在も本質的に同じ所があるものなのですね。尚、こういう作品は現代風にアレンジして、リメイクしても良いんじゃないですかね。(現在だったら、こういうことはネットであっという間に広がって、炎上ということになってしまうのでしょうが...)

 

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