WILL TO POWER『JOURNEY HOME』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1990年に発表された彼らの2nd.アルバムである。1988年の1st.アルバムから全米No.1ヒットを記録した大ヒット曲が生み出した彼らであるが、それに続いて発表されたアルバムである。全米TOP 10入りをするシングル曲が本アルバムからも生まれているのだが、アルバムの方はセールスもチャート成績も伸び悩み、Billboardでは最高位178位を記録しただけであった。→この「転けた」ということから、彼らは現役グループとして活動を継続するものの、極端に新作の発表が鈍り、3rd.アルバムも次のシングルも2005年まで15年も間が空くことになった。(解散していたらこういうことも珍しくないが、解散はしていないグループとしては余りにも間が空いたことになった。)
収録曲は以下の全10曲である。『Journey Home』『Don't Like It』『Fly Bird』『Best Friend's Girl』『Clock On The Wall』『Koyaanisqatsi』『Boogie Nights』『I'm Not In Love』『It's My Life』『Fly Bird (Reprise)』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『I'm Not In Love』はBillboardで最高位7位を記録、ノルウェーでも最高位8位、イギリスでは29位を記録している。そして1991年のBillboard年間シングル・チャートでは83位にランクインしている。しかし、2nd.シングルの『Boogie Nights』は全くチャートインをすることが出来ず、3rd.シングルの『Fly Bird』もニュージーランドで最高位60位を記録しただけであった。
お薦め曲は、ヒット・シングルの『I'm Not In Love』と、シングル曲の『Fly Bird』、そしてアルバム・タイトル・ナンバーでもある『Journey Home』、更に『Clock On The Wall』をピックアップしておく。
サウンドの方は前作同様のダンス・ビートの利いたポップなものである。全米No.1ヒットの『Baby, I Love Your Way』と大きくかけ離れることもなく、その延長線上にあるものであるのだが、大きく違うのは時代が「'90's」に突入しているということが、彼らにも更に新しいものを求めたが、それに応えられなかったということになってしまったのが残念なところである。(あと1年早く、'80'sの内に発表していたら、と思ってしまうところである。)
本アルバムからも全米TOP 10ヒット曲が生まれているのだが、アルバムが転けたこともあって、殆ど忘れられることになってしまい、彼らは'88年の全米No.1ヒット曲の一発屋というイメージが定着しているのが実に残念である。本アルバムももう少し評価されても良いだけのものがあるのですがね...
こういう正当に評価されていないアルバムも、発表から20年以上の歳月が流れているだけに、改めて聴いてみるのも宜しいかと...
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