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ケータイ刑事銭形零23話(2nd.10話)[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]

銭形零」の第23話(2nd.10話)「ケータイ刑事百回記念特別企画・ウマと呼ばれた男! ~織田信長殺人事件(後編)」の「裏ネタ編」の5回目の増補となる今回は、この物語に出てきた歴史的事実から、「比叡山焼き討ち」について、「美濃攻め」について、そして名前が出てきた戦国武将である「武田信玄」について、「上杉謙信」について、「今川義元」について記します。

また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/5/1付です。)

比叡山焼き討ち」:1971年に織田信長が行った、比叡山・延暦寺の焼き討ち事件のことである。この一件で信長は世間から大きな非難を受けたが、現在では、日本の歴史の中では、宗教的な権威があり、かつ、中世を象徴する荘園の領主でもあった延暦寺を攻略したことで、中世から近世に歴史が動いたとされ、新たな時代に移行した出来事の一つとされている。

この事件の背景としては、前年に浅井氏と朝倉氏は南近江に侵攻し、延暦寺を拠点にして織田氏に対抗していた。そのため、信長は報復として延暦寺を含む周囲の施設までの全てを焼き払った。この時、僧侶を含めて3~4千人を殺害したとされている。

美濃攻め」:信長が天下統一に動き出す以前、美濃の国の斎藤道三は娘である濃姫を信長に嫁がせていた。(濃姫は信長の正室である。)そのため、同盟関係があったが、1556年に斎藤道三が戦死すると、織田氏と斎藤氏の間は険悪になる。そして、度々、戦いとなり、一進一退を繰り返していた。1560年に桶狭間の戦いがあり、その翌年に道三の後を継いだ斎藤義龍が急死し、嫡男の斎藤龍興が13歳で後を継ぐことになるが、これによって斎藤氏は分裂が始まる。今までは一進一退をしていただけに、これは織田氏が優位に立つことになった。1564年に北近江の浅井長政と同盟を結んで斎藤氏に対する牽制を強化する。更に、美濃の国の有力者たちを味方に付けていき、1567年に遂に斎藤龍興を敗走させて、尾張と美濃の2つの国の領主となり、天下統一に向けての起点にもなった。

歴史的には、信長にとって美濃の国は、10年以上にわたって対立していた懸案事項であって、弱小国であった尾張にとっても生き残る上でも重要なことである。この物語の時点(=桶狭間の戦いの時期)では、何度も小競り合いをしていて、そういう状況が数年も続いていた時期であるので、機会があれば美濃を攻め滅ぼすということを考えていても何らおかしくない時期である。元康(家康)もそのことを分かっていたため、「遂に美濃攻めをご決断されたか」というように「遂に」という言葉が入っている。

とは言っても、桶狭間の戦いの直後に信長が美濃攻めを行ったとしても、この時点では斎藤氏の力もまだまだ大きく、成功していなかったでしょう。ただ、歴史を知っているウマ(=五代さん)がいたら、違った結果になるかも知れませんが...

武田信玄」:戦国時代の武将であって、甲斐の国の守護大名である。(甲斐源氏の嫡流にあたる甲斐武田家の第19代当主である。)1521年生まれで、甲斐源氏武田家第18代当主の武田信虎の嫡男として生まれた。名前は「晴信」であって、通称は「太郎」であった。尚、没したのは1573年である。(実は、父・信虎は1574年に80歳で没するのだが、子供である信玄の方が53歳で先に亡くなっている。)

1541年に父・信虎を追放して家督を継ぎ、19代当主となると、甲斐の国から信濃の国に進出して、手に入れていく。そして、越後の国の上杉謙信とは川中島の戦いで争い続けることで、好敵手として有名になる。

また、信濃の国を平定した後には北関東や東海地方に進出していき、駿河の国を併合し、三方原の戦い(1573年)では徳川家康を打ち破っている。

この物語の時点(1560年の桶狭間の戦いの時)では、1557年の第三次川中島の戦いの後で、1561年の第四次川中島の戦いの前年ということになる。(第五次まであった川中島の戦いの中で、最も激しかったのが第四次である。)そのため、この時の信玄は、対上杉ということが最も重要な時期であったことになる。(今川氏とは同盟を結んでいた。)

信長が桶狭間の戦いで今川義元を討ち、更に美濃の国と対立していたこの時期は、織田氏に対しての同盟を結ぶことになり、今川氏との間の同盟関係に亀裂が入ることになる時期でもあって、これまでの周辺国との関係が一気に変わろうとしていた時期である。(家康と組んで今川と戦うことになり、何度も戦った上杉氏との間で和睦が成立、更に家康との間で亀裂が生じて戦うことになる、というように、更に大きく動いていくことになる。)

1573年に三河に攻め込み、野田城を攻略するが、この後から喀血するようになり、武田軍の進軍は突如停止した。それからまもなく、信玄は死亡してしまう。この時、自分の死を3年の間は秘匿することを遺言としたことは有名である。

上杉謙信」:戦国時代の武将で、越後の国の大名である。生まれは1530年で、幼名は虎千代であった。軍神と言われていることでも知られている。没したのは1578年で48歳であった。越後国の守護代の長尾家の出身で、長尾景虎を名乗る。更に長尾氏の家督を継ぎ、その後、関東管領上杉憲政から上杉氏の家督を譲られて、上杉政虎と名乗る。室町幕府の重職関東管領に任命される。その後、上杉輝虎と改名している。

越後の国を統一したことと、武田信玄との間で繰り広げられた川中島の戦いが有名であるが、それ以外にも北条氏康、織田信長、越中一向一揆、蘆名盛氏、能登畠山氏、佐野昌綱、神保長職、椎名康胤という所と合戦を行ったことでも知られている。また、越後を拠点として、越中、能登、加賀へ勢力を拡大している。

尚、織田信長との決戦が迫った中、急死したが、後継者をはっきりと決めていなかったことで、上杉家は内乱となって、上杉家は急に勢力が衰えることになる。もしも、急死せずに信長との決戦を迎えていたら、歴史は変わっていたかも知れないですね。

5度にわたって川中島の戦いで戦った武田信玄は宿敵とされているだけに、この物語で(架空で語られた)武田信玄と連合軍を率いて尾張に進攻中、ということになったらこれはこれでどうなったかと思ってしまうところである。→第五次の川中島の戦いの後に、信玄も健在であったとしたら、加賀までも平定した後の謙信が武田と連合軍組んでいたら、歴史は変わっていたかも知れないですね。(謙信も健在であるということが条件になるが、信長の上洛を阻止できたかも...)

今川義元」:戦国時代の武将であって、駿河の国の大名である。足利氏の傍流の吉良氏の分家である今川氏の出身であって、駿河今川家の第9代当主である。第7代当主の今川氏親を父にして、1519年の生まれである。また、彼は後の婚姻関係によって武田信玄、北条氏康とは義兄弟になっている。尚、1560年の桶狭間の戦いで戦死している。

彼は、今川氏を戦国大名として勢力を伸ばすことを果たしていて、駿河の国から三河を手に入れ、更には尾張の一部にまで勢力を拡大している。一時は、松平元康(後の徳川家康)を支配下に置いていたこともある。

武田氏、北条氏と婚姻関係を結んで同盟したことで、西進することにのみ注力すればよくなり、三河を手に入れ、更に尾張を手に入れようとして侵攻するが、桶狭間の戦いで信長に敗れて戦死した。

この物語では、現代に現れてBS-iに乱入したということになったが、その後どうなったかが語られていない。(桶狭間で現代にタイムスリップして現代に現れた。)が、歴史を考えると、戦国時代に戻ることが出来ず、駿河の国には戻っていないと考えるべきでしょうね。→戦国時代から消えてしまったことで、死亡したものとみなされて、今川氏は氏真が家督を継ぎ、没落し定期滅ぶことになるというのは変わらないでしょうし...(現代に現れた義元も、不審者として逮捕されていることでしょうし...)

 

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