WEATHER PROPHETS『MAYFLOWER』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1987年に発表された彼らの1st.アルバムである。ネオ・アコースティックのグループとしてその名を知られている彼らであるが、CD化ということでは恵まれておらず、完全に忘れ去られていたアルバムの一つとなっているのが本アルバムである。活動期間がそれほど長くなかったこともあるとはいえ、彼らの発表したアルバムの中では、本作の方がチャート成績は上であるのだが、実区の方が傑作として知られている不遇のアルバムである。尚、チャート成績はイギリスで最高位67位を記録している。
収録曲は以下の全12曲である。『Why Does The Rain』『The Key To My Love Is Green』『Can't Keep My Mind Off You』『Mayflower』『Head Over Heels』『She Comes From The Rain』『Almost Prayed』『Faithful』『Swimming Pool Blue』『Walking Under A Spell』『Naked As The Day You Were Born』『Sleep』。
この中からシングル・カットされたのは4曲である。(但し、本アルバムよりも先にリリースされたシングルを含む。)デビュー・シングルの『Almost Prayed』、及び2nd.シングルの『Naked As The Day You Were Born』は本アルバムよりも先のリリースである。本アルバムからのシングル曲というと、彼らの3rd.シングルになる『She Comes From The Rain』が最初のシングルと言うことになって、イギリスでは最高位62位を記録するヒットになっている。それに続いて『Why Does The Rain』がシングル・カットされたが、チャートインしたのは『She Comes From The Rain』だけであった。
お薦め曲はヒット・シングルの『She Comes From The Rain』、シングル曲の『Almost Prayed』と『Why Does The Rain』、それ以外からは『The Key To My Love Is Green』『Head Over Heels』そしてアルバム・タイトル・ナンバーでもある『Mayflower』をピックアップしておく。
'80'sも半ばを過ぎると、エレクトリック・サウンドが氾濫するようになったこともあって、アコースティックなサウンドが再び注目を集めることになったのは時代は繰り返すということでもある。'80'sのアコースティック・サウンドへの回帰は「ネオ・アコースティック」と呼ばれているが、彼らはそのムーヴメントのグループの一つである。世界的にはブレイクすることはなかったものの、イギリスでは確実に一つのムーヴメントを代表するバンドである。
サウンドの方は、アコースティックなものであって、優しく、メロディアスである。それだけに、エレポップと呼ばれるサウンドと比べると、派手な所はないものの、とてもハートウォーミングであって、癒し系のサウンドでもある。
ということで、時にはアコースティック・サウンドを聴いてみるのも良いでしょう。で、そうなると、埋もれている本アルバムのような作品に触れて、再評価して貰いたいと思うアルバムでもある。じっくりと聴くのも、軽く流すように聴くのにも良く、とても聴きやすいサウンドのアルバムである。
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