YOUSSOU N'DOUR『IMMIGRÉS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表された彼の3rd.アルバムである。セネガルを代表するミュージシャンであって、セネガルでは大御所的な存在の国民的スターである。特に、セネガルの民族音楽と、欧米のポップなサウンドとを融合させた彼独自のサウンドは、ワールド・ミュージックが注目されるようになってから、世界的にも高く評価されるようになった。しかし、本アルバムは世界的に知られるようになる前に発表されているアルバムと言うこともあって、今一つ知られていないのだが、ポップなサウンドが独特の味わいで響いている知る人ぞ知る、というアルバムである。
収録曲は以下の全4曲である。『Immigrés/Bitim Rew』『Pitche Mi (Kabou Gueye)』『Taaw』『Badou』。尚、収録曲数は少ないが、時間的には順に7分強、9分半弱、12分弱、5分半強ということでトータルすると34分を辛うじて超えているといった所である。
お薦め曲としては、たっぷりと堪能出来る『Taaw』をピックアップしておくが、『Badou』以外はじっくりと腰を下ろして聴くための曲という大作であることを考えると、まずは(時間的にも)聴きやすい曲ということになる『Badou』を最初に聴いて、彼のサウンドに接していくというのも宜しいかと...
日本では、「セネガルって何処?」という状態で、自動車レースに明るい方が「パリ・ダカ」のゴールとなっていたダカールがある国ということで知られている西アフリカの国ということで知っているぐらいである。それ故、「アフリカ」「サハラ砂漠」ということから来るイメージがどうしても先行してしまうことになる。しかし、彼のサウンドは、セネガルの民族音楽に欧米のポップなサウンドを取り入れていることで、特に壁に感じるところがなく、聴きやすくて受け入れやすいものである。
'80's後半になって、ワールドミュージックのブームによって日本でも彼は商開されるようになったが、本アルバムはワールド・ミュージックのブームが起こる前に発表されているものであるが、注目されるようになってからも評価されていることからも、クオリティの高いことは十分分かるであろう。一度は聴いておくことをお勧めしておくミュージシャンである。
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