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「AMY」 [映画(洋画)]

表題の作品は1997年のオーストラリア映画「AMY/エイミー」である。日本での劇場公開は1999年11月であった。言葉を失った少女が歌声を通じて心を開いていく様を描いた人間ドラマであって、隠れた名作として知られている作品である。

作品データを記しておくと、時間は103分、監督はナディア・タス、脚本と撮影はデヴィッド・パーカー、美術はジョン・ドーディング、音楽はフィリップ・ジャドである。そして出演は、アラーナ・ディ・ローマ、レイチェル・グリフィス、ベン・メンデルソーン、ニック・バーカー、ケリー・アームストロング、たちである。

人気ロック・スターのウィルを父に持つ少女エイミー。彼女が4歳の時、父はステージ上で感電死してしまい、それを目撃したことで、そのショックで、口が聞けなくなり、耳も聞こえなくなってしまう。そんなエイミーは8歳になった。母・タニアは母子の間に割り込もうとする福祉局の役人から逃れるため、エイミーを連れてメルボルンの労働者階級が住む下町の一角に引っ越した。そこには売れないミュージシャンのロバートがいて、エイミーは何故かロバートの作った歌にだけ反応し、ロバートの歌を歌っていた。そのことにロバートは気づき、タニアに伝えた。最初は信じなかったタニアも、エイミーがラジオから流れるウィルの歌に合わせて歌っているのを見ると、元に戻るのではないかという希望を抱いた。そして、専門医たちに診察して貰っていくうちに、児童心理学の専門医・アーカートと出会い、エイミーの良き理解者となる。また、エイミーはロバートと親しくなる。そんな2人はある晩を一緒に夜を過ごした。そんな中、エイミーが行方不明になる。町の住民たちも総出でエイミーを捜したが、エイミーは見つからなかった。エイミーは福祉局の役人に捕まってしまい、孤児収容所に送られていたのだった。エイミーは孤児収容所から逃げ出して、ロバートと一緒に過ごしたあの公園に戻ってきた。公園ではちょうど野外コンサートが行われていて、そのステージを見たエイミーは興奮状態になり、「パパ!!」と叫んだ。エイミーは、ステージで自分がパパを殺したものと思い込んでいて、そのトラウマのために口が利けなくなっていたのだった。歌を通してトラウマを克服したて心を開いたエイミーをタニアは抱きしめた...

子供、または動物が主役の物語には勝てない、と言われるが、本作は8歳の少女(=子供)を主役としたその言葉がピッタリの作品である。また、主演のA・ディ・ローマが天才的な演技を見せていて、しかも歌も上手いということで、その言葉を内容と実力で実現している。兎に角、本作は全てが彼女に尽きていて、天才子役の登場である。

また、物語に合わせた音楽の方も秀逸であって、音楽とストーリーの融合も見事である。

物語的に派手な所がある訳でもなく、キャストの方もビッグ・ネームが出演しているという所は無いが、秀作というのはこういう者だと言うことを教えてくれている名作である。是非とも見ておきたい作品である。

 

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