「AND THEN THERE WERE NONE」(1945) [映画(洋画)]
表題の作品は1945年のアメリカ映画「そして誰もいなくなった」である。日本では1976年8月になって劇場公開されている。言うまでも無く、ミステリーの女王・アガサ・クリスティの代表作である同名小説の映画化作品である。尚、何度か映画化されているが、この時が初の映画化である。
作品データを記しておくと、時間は97分、原作はアガサ・クリスティ、監督はルネ・クレール、脚本はルネ・クレールとダドリー・ニコルズの2人、撮影はルシアン・アンドリオ、音楽はチャールズ・プレヴィンである。そして出演は、バリー・フィッツジェラルド、ウォルター・ヒューストン、ルイス・ヘイワード、ローランド・ヤング、ジューン・デュプレ、ミッシャ・オウア、C・オーブリー・スミス、リチャード・ヘイドン、ジュディス・アンダーソン、クイニー・レナード、ハリー・サーストン、たちである。
本土から遠く離れたある孤島に、8人の男女が招かれてやってきた。しかし、島にある別荘に主人は不在で、一週間前に雇われたというロジャース夫妻が住み込みでいただけだった。8人は全員が「U. N. オーエン」という差出人からの手紙を受け取り、招待されていたが、差出人を誰一人として知らなかった。本土との連絡は数日後に来る船だけということで、彼らは孤島に閉じ込められる形となった。また、屋敷のホールには10人のインディアン人形が置かれていて、8人の1人であるベラは『10リトル・インディアン』の歌を思い出していた。やがて、ロジャーがかけたレコードから、10人の罪を告白する声が聞こえてきた。全員が殺人を犯しているというものであったが、誰もがそれを否定する。そんな中、8人の客の一人であるプリンス・スタロフが毒入の酒を飲んで咽喉をつまらせて死亡する。そして、以後は『10リトル・インディアン』の歌詞の通り、一人、また一人と殺されていく。更に、1人殺されるとホールのインディアン人形は1つが壊されていた。そして遂に、残ったのはベラとロンバードの2人だけになって...
本作の監督はフランスの巨匠・ルネ・クレールであるが、ミステリー作品は畑違いということを感じさせているのだが、製作された年代が年代ということを考えたら、ある程度は仕方の無いことなんですかね...
のんびりしているところもあるのも事実であるが、原作が良い作品であることで、それなりの作品に纏まったという印象のある作品である。
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