ALAN PARSONS PROJECT『TALES OF MYSTERY & IMAGINATION』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1976年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。邦題は「怪奇と幻想の物語~エドガー・アラン・ポーの世界」と付けられていた。BEATLESやPINK FLOYDの録音エンジニアとして活動していたALAN PARSONSが立ち上げたプロジェクトであって、コンセプト・アルバムである。内容的にも評価されていて、高い技量と完成度の高さで知られている名盤である。尚、チャート成績の方は、イギリスでは最高位56位、アメリカでは38位、(西)ドイツで11位、カナダで81位を記録している。
収録曲は、オリジナル盤では全11曲である。『A Dream Within A Dream (Instrumental)』『The Raven』『The Tell-Tale Heart』『The Cast Of Amontillado』『(The System Of) Doctor Tarr And Professor Fether』『The Fall Of The House Of Usher [Instrumental]』の組曲として『Prelude』『Arrival』『Intermezzo』『Pavane』『Fall』の5曲、『To One In Paradise』。
また、2007年にリリースされた2枚組のDELUVE EDITIONでは、DISC 1には以下の4曲がボーナス・トラックとして収録されている。(ラストは曲では無いですが...)『The Raven(Original Demo)』『Edgar(Demo Of An Unreleased Track)』『Orson Welles Radio Spot』『Interview With Alan Parsons & Eric Woolfson』。
また、DISC 2は1987年のリミックス・バージョンのオリジナルの全11曲と、以下の4曲がボーナス・トラックとして追加収録されている。『Eric's Guide Vocal Medley』『Orson Welles Dialogue』『Sea Lions In The Departure Lounge』『GBH Mix』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。いずれもがアメリカのみでチャートインしている。1st.シングルの『(The System of) Doctor Tarr And Professor Fether』はBillboardで最高位37位、2nd.シングルの『The Raven』は同80位、3rd.シングルの『To One In Paradise』は同108位を記録している。(とは言っても、本アルバムはコンセプト・アルバムであって、シングル曲が同のというようなものではないですが...)
お薦め曲は、何と言っても組曲の『The Fall Of The House Of Usher [Instrumental]』である。16分を超える超大作で、PINK FLOYDの世界を連想させるスケール豊かな作品に仕上がっている。(プログレのエンジニアとして名前を馳せただけのことはある作品である。)それ以外からは『A Dream Within A Dream (Instrumental)』『(The System Of) Doctor Tarr And Professor Fether』『To One In Paradise』をピックアップしておく。
本作は完全なコンセプト・アルバムであって、収録曲の一部を聴くのではなく、アルバム全体を1つの作品として堪能すべきものである。(プログレのコンセプト・アルバムでは当たり前ですね。)オーケストラとの融合ということでも、流石はA・パーソンズというところで、少し聴くだけで身体が震えるほどの緻密でスケールの大きなサウンドで圧倒される。
プログレを聴くという方であれば、本アルバムは聴いていて当然というアルバムの一つであって、細かいことを述べる必要はないでしょう。が、'80'sになってからのヒット曲『Eye In The Sky』や『Don't Answer Me』しか知らないという方は、心を入れてしっかりと聴きましょう!
Tales of Mystery & Imagination
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Island / Mercury
- 発売日: 1987/11/23
- メディア: CD
↓DELUXE EDITIONはこちら
怪奇と幻想の物語‾エドガー・アラン・ポーの世界 デラックス・エディション(紙ジャケット仕様)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
- 発売日: 2010/04/01
- メディア: CD
コメント 0