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「THE ASSASSINATION OF TROTSKY」 [映画(洋画)]

表題の作品は1972年の米英伊の合作映画「暗殺者のメロディ」である。日本での劇場公開は1972年11月であった。スー林によって追放されたトロツキーの暗殺事件を描いた作品である。

作品データを記しておくと、時間は104分、原作と脚本はニコラス・モスレー、監督はジョセフ・ロージー、撮影はパスクァリーノ・デ・サンティス、音楽はエジスト・マッキである。そして出演は、アラン・ドロン、リチャード・バートン、ロミー・シュナイダー、ヴァレンティナ・コルテーゼ、ジャン・ドザイー、エンリコ・マリア・サレルノ、カルロス・ミランダ、たちである。

時は1940年、スターリンから追放された革命家のトロツキーは亡命したメキシコにいた。一方、そのトロツキーの暗殺司令を受けたフランク・ジャクソンは、貿易商を装って、愛人のギタと共に、トロツキーを追ってメキシコに入った。ギタはトロツキーの信奉者であって、トロツキーと接触できるということから、フランクはギタに接近して愛人としたのだった。一方、トロツキーは妻と共に厳重な見張と鉄の囲いによって守られていたが、暗殺者がいつやってくるか分からないという状況下にいた。トロツキー暗殺計画は進んでいて、5/23の夜、メキシコの画家シケイロスに率いられ、ソビエト政権に共鳴する土地の戦闘的共産主義者たちがトロツキーの家を襲撃した。しかし、この時トロツキーはベッドの下に身を隠し、無事であり、暗殺に失敗、それを操っていたシェルドンは死体となって発見された。これでフランクは1人でトロツキー暗殺を行わなければなくなる。任務の重要さから、自分を見失っていくフランクだったが、綿密に立てた計画に従って、トロツキーに協力するふりをして接近していくフランク。そして、トロツキーに見て漏らす原稿を作成し、彼と2人だけになるチャンスを作り、暗殺しようとする。しかし、原稿を見るトロツキーの犯しがたい雰囲気に押され、何も出来なかったフランク。その後、改めて計画を進め、再び原稿に目を通すトロツキーと2人になるチャンスを得ると、ピッケルをトロツキーの後頭部に振り下ろした。トロツキーの妻の悲鳴で警備の男たちが駆けつけ、フランクは取り押さえられるが、フランクをトロツキーに紹介した信奉者のギタにはショックが大きすぎた。フランクは尋問でトロツキーを殺したこと認め、トロツキーは人生に幕を下ろすことになった。

実話を元にした作品であること、対象がソ連から追放された男の後処理という内容、亡命後であるため派手な部分が無いこと、など、物語としては派手な要素がないものである。それだけに、如何にして人物を描ききるか、そしてサスペンス性を如何に作り上げるのかということがポイントになるが、この点ではトロツキーを演じたR・バートンの存在感が全てであって、盛り上がりの無い形で、歴史的事実を描いただけになっているのが残念なところである。

人間描写ということでは重みのある物語であって、見所はあるのだが、作品としては今一つということになってしまい、A・ドロン主演作ということでは残念な作品でした。

 

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