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「THE ATOMIC CAFE」 [映画(洋画)]

表題の作品は1982年に製作されたドキュメント作品の「アトミック・カフェ」である。日本では1983年8月に劇場公開され、2004年になって再び劇場公開されている。(2004年の時は、ケヴィン・ラファティが当時のブッシュ大統領(43代大統領、息子の方)の従兄弟ということも話題になった。)製作当時は東西冷戦の真っ直中で、「強いアメリカ」を語ったレーガン大統領の時代であるが、そのアメリカ政府が、'40年代から'50年代に於いて、国民に向けて原爆をPRするために作られたフィルムを再編集したものである。

作品データを記しておくと、時間は89分、製作と監督はケヴィン・ラファティ、ジェーン・ローダー、ピアース・ラファティの3人、編集はジェーン・ローダー、ピアース・ラファティの2人、音楽はリチャード・バス、デヴィッド・ダナウェイ、リチャード・ウルフの3人である。

1940年代から50年代、アメリカ政府は「原爆はこんなにも素晴らしいものである」と言うことを国民にアピールするために、様々なPRフィルムを製作した。その内容は、核兵器は安全なもの、夢の生活を導くもの、というように、理想的なものとして扱われ、危険な側面は語られていない。そして、現在(=公開当時)ではその内容が余りにも楽天的なものでしかなく、堂々と嘘、妄想が入っている。で、これは大衆操作であって、その恐怖と批判を行っているものである。

ドキュメンタリーであるため、描かれていることは、かつて堂々と行われていたものであるが、政府の情報操作の恐ろしさを訴えている。

現在では、'40'sから'50'sに宣伝されていた内容は嘘であるということが知られるようになっているが、核に対して無知な人が見たら、そのまま鵜呑みにしてしまうと思えば、恐ろしく感じるところである。(それが情報操作の狙いである訳ですが...)

そして、2011年、原発事故が起こった訳であるが、原爆と原発という違いがあるものの、日本政府も原発に対して本作でアメリカ政府が行っていたことと同じようなことを原発に対して行っていたと思える所である。(日本のドキュメンタリー監督が、日本政府が行ってきた原発推進PRを辺作と同じ視点でまとめたらと思う所である。)尚、本作を見ていると、政府のことは完全に信じられなくなるのも事実であるだけに...

 

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