ALISHA『BOUNCE BACK』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1990年に発表された彼女の3rd.アルバムであり、かつ、現時点での最新アルバムである。(現役シンガーとして活動を続けているが、本アルバムの後はオリジナル・アルバムを発表しておらず、シングルの方も1996年、1999年、2004年に1枚ずつの3枚しかリリースしていない。)チャート成績の方はBillboardで最高位166位を記録しているが、彼女のアルバムではキャリア・ハイとなっている。
収録曲は以下の全10曲である。『Wrong Number』『Everything You Do』『You've Really Gotten To Me』『Love Will Talk』『(Ain't No) Better Love』『Bounce Back』『Rescue Me』『Kiss Me Quick』『Don't Let Our Love Go』『I Need Forever』。
この中からシングル・カットされたのは全部で3曲である。1st.シングルの『Bounce Back』はBillboardで最高位54位(これは彼女の13枚のシングルの中ではUSではキャリア・ハイである。)を記録し、ダンス・チャートでは10位を記録している。尚、2nd.シングルの『Wrong Number』、3rd.シングルの『You've Really Gotten To Me』はチャートインしていない。
お薦め曲は、彼女の代表曲である『Bounce Back』、シングル曲である『Wrong Number』と『You've Really Gotten To Me』、それ以外としては『Rescue Me』と『Don't Let Our Love Go』をピックアップしておく。
16歳でデビューした彼女も、本アルバムでは21歳の大人になっているが、ジャケット写真を見て随分と変わってしまったという印象を受けたが、サウンドの方は全く変わっておらず、デビュー時に「マドンナのティーンエイジャー版」と言われたままのダンス・ナンバーをたっぷりと堪能できるアルバムとなっている。
サウンドが変わっていないということは、安心して聴くことが出来るのだが、16歳の時のサウンドと21歳でのサウンドとが同じということでは、将来のことを考えると、期待も萎んでしまうのは仕方の無い所である。(同じ5年後でも、30歳と35歳や、40歳と45歳とでは変わっていなくても特にとやかく言わないが、16歳と21歳では色々と言いたくなってしまうのも仕方の無い所ですね...)そういうこともあって、ダンス・チャートではそれなりのヒットということに終わってしまったのは残念なところである。
デビュー時から、歌唱力があっただけに、ダンス系の曲だけで無く、歌唱力を活かした曲を歌って、豊かな表現力を示せば良かったのに、と思ってしまうところである。
結果的に惨敗となったアルバムであるが、本作が1990年ではなく、1989年、則ち「'80's」の間に滑り込みで発表されていたら、と思ってしまう所でもある。ということで、実に残念なアルバムということで終わってしまいました...
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