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「A GAUCHE EN SORTANT DE L'ACENSEUR」 [映画(洋画)]

表題の作品は1988年のフランス映画「エレベーターを降りて左」である。日本での劇場公開は1990年7月であった。また、アメリカでの(英語)タイトルは「DOOR ON THE LEFT AS YOU LEAVE THE ELEVATOR」であった。1991年の「美しき諍い女」で大胆に変身する以前の、清純なイメージのあった頃のE・ベアール主演作品であって、彼女を見るための作品である。尚、作品としてはラブ・コメディである。

作品データを記しておくと、時間は83分、原作戯曲と脚本はジェラール・ロジェ、監督はエドゥアール・モリナロ、撮影はロベール・フレース、美術はジャック・ビュフノワール、音楽はマレー・ヘッドである。そして出演は、エマニュエル・ベアール、リシャール・ボーランジェ、ファニー・コタンソン、ピエール・ヴェルニエ、ジャン・ミシェル・デュプワ、たちである。

パリの高級アパルトマンに住む画家のヤンは、魅力的な人妻・フロランスに片思いをしており、その彼の隣人のボリスは同棲しているエヴァとの間で喧嘩ばかりの毎日を過ごしていた。ある日、下着姿のエヴァで、ドアの自動ロックによって廊下に締め出されてしまう。助けを求められたヤンは、ボリスの部屋に侵入するが、ボリスからは浮気と勘違いされて、エヴァは遂に追い出されてしまうことになる。で、ヤンの部屋を訪ねるが、フロランスがやって来たことで、彼女はエヴァをヤンの愛人と勘違いし、ヤンのフロランスとのデートはご破算になってしまった。そんな所に、心を入れ替えたボリスがエヴァを迎えに来た。で、エヴァも戻ることにした。ヤンの部屋にある荷物を取りに行くが、そこでヤンがピストルを自分に向けているのを目にした。で、警官を呼んで大騒ぎとなってしまう。また、再びエヴァとボリスの間で喧嘩になり、エヴァは又も出ていこうとする。するとボリスがベランダにぶら下がって自殺をしようとする。慌てたヤンが止めようとするが、危うく転落する騒動になる手前だった。その騒ぎでフロランスがやってくるが、今度はボリスの浮気がバレてしまい、エヴァはヤンが手にしていたピストルでボリスを撃とうとする。が、それはピストルの形をしたライターり玩具だった。で、何だかんだで、ボリスとエヴァは元の鞘に収まり、フロランスも亭主と喧嘩別れして、ヤンと良い関係になったのだった...

ストーリーはあるが、ドタバタ・コメディとして笑わせながら、日常を描いたものであって、取り立ててどうのというものではない。本作は何と言ってもE・ベアールを見るための作品であって、そのように作られている作品であるので、ストーリーがあるとは言っても無いようなものでも特に問題ではない。要するに、彼女の動く写真集として。目の保養となる作品であり、その役割が果たせれば良いということである。本作当時のE・ベアールは「フランス映画界で最もロマンチックな女優」と呼ばれていたが、コメディ仕立てで笑わせながら、彼女の魅力をたっぷりと魅せてくれる作品になっている。

ということで、本作は物語の方は同でも良いものであって、E・ベアールが輝いているので、これで宜しいかと...(時にはこういう作品もいいんじゃないですか。ただ、こういう作品が量産されると意味は無く、例えば10年に1本というように数が少なければ存在価値はあります。→タイミングが重要と言うことになりますが...)本作では、タイミングといい、E・ベアールの当時のポジションといい、そういう「鑑賞目的」で許容できる時期の作品となったのはラッキーなところでもありました。

 

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