ANGELA WINBUSH『SHARP』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1987年に発表された彼女のソロ・デビュー・アルバムである。(それ以前はRENÉ & ANGELA というデュオ・グループで4枚のアルバムと2桁になるシングルを発表していて、いくつかのヒット曲を生んでいる。)ソロになってもR&Bの畑を進んでいる彼女であるが、本アルバムでは、プロデューサとして、ソングライターとして、そしてシンガーとして、自分のやりたい音作りを行ったアルバムとなった。チャート成績は、Billboardで最高位87位、R&Bチャートで7位を記録している。
収録曲は以下の全9曲である。『Sharp』『Sensual Lover』『Run To Me』『Imagination Of The Heart』『C'est Toi (It's You)』『Angel』『Hello Beloved』『You Had A Good Girl』『No One Has Ever Cared (Like You)』。
この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。但し、いずれもがBillboardのHOT 100にはランクインせず、R&Bチャートのみのランクインであった。1st.シングル(=ソロ・デビュー・シングル)の『Angel』はR&Bチャートで1位を獲得するヒットになり、ソロとしてもまずまずの船出をした。2nd.シングルの『Run To Me』は同チャートで4位を記録、3rd.シングルの『C'est Toi (It's You)』は同47位、4th.シングルの『Hello Beloved』は同26位を記録している。
お薦め曲はシングル曲の『Angel』と『Run To Me』と『Hello Beloved』、そしてアルバム・タイトル・ナンバーでもある『Sharp』、そして『No One Has Ever Cared (Like You)』をピックアップしておく。
歌唱力は申し分なく、シンガーとしての以前からも高く評価されていた彼女であるが、ソングライターとしても非凡なところを発揮し、自らプロデュースしたということで、R&Bを基調に'80'sらしいセンスにみちたサウンドを生み出している。ブラコンがお好きな方、R&Bがお好きな方だけで無く、女性ボーカルものがお好きな方やコンテンポラリーというジャンルがお好きな方であれば、特に違和感なく受け入れられるサウンドである。(ただ、そういう親しみやすい所があることを考えると、チャート成績が伸び悩んだのも事実ですが...)結果的に、本アルバムは3枚の彼女のソロ・アルバムの中では最もセールスが良く、チャート成績もキャリア・ハイとなったことを思うと、もっと知られても良かったのにと感じてしまうのも事実ですが...
'80's終盤の女性ボーカルものを聴くのであれば、一応、チェックはしておきたいアルバムの一つであるが、もう少し評価されても良いと思えるアルバムである。
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