BERTIE HIGGINS『JUST ANOTHER DAY IN PARADISE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1982年に発表された彼のデビュー・アルバムである。が、日本では表題の原題ではなく、邦題の「カサブランカ」というタイトルのアルバムとして知られている。(ジャケットも日本盤は完全に差し替えられていたので、別のアルバムと思われがちであるが、収録曲は同じである。)当時の日本ではA.O.R.のブームということもあって、シングル『Casablanca』がヒットしたため、上記のような措置が行われることになり、ジャケットのこともあって、日本盤は人気、US盤は希少価値というアルバムでプレミアが付いたものでした。
日本では大ヒットして、オリコンで最高位4位を記録する大ヒットとなったが、アメリカではBillboardで最高位38位を記録する中ヒットに留まっている。(年間アルバム・チャートのTOP 100にはランクインしていない。)
収録曲は以下の全10曲である。『Just Another Day In Paradise』『Casablanca』『Candle Dancer』『Key Largo』『Port O Call』『White Line Fever』『The Heart Is The Hunter』『She's Gone To Live On The Mountain』『Down At The Blue Moon』『The Tropics』。
この中からシングル・カットされたのはアメリカでは2曲である。1st.シングルの『Key Largo』がBillboardで8位を記録、ACチャートでは1位を獲得し、1982年の年間シングル・チャートでは17位にランクインし、彼の最大のヒット・シングルになった。また、カナダでも最高位3位を記録している。そして2nd.シングルとしてアルバム・タイトル・ナンバーでもある『Just Another Day In Paradise』かリリースされて、Billboardで最高位46位、ACチャートでは10位を記録している。また、『Casablanca』は日本のみのシングルであって、オリコンで最高位13位を記録している。→本国アメリカでは『Casablanca』はシングル・カットされておらず、殆ど知られていない曲である。
お薦め曲は、日本ではやはり絶対に外せない『Casablanca』と、シングル曲である『Key Largo』『Just Another Day In Paradise』、更に『Candle Dancer』『Down At The Blue Moon』『The Tropics』という所をピックアップしておく。
彼はフロリダ出身ということもあって、トロピカルな要素のある曲が印象的なシンガーソングライターである。この点がウエストコーストのシンガーソングライターと違うところであって、日本人の心を鷲掴みにして大ヒットを記録することになった。サウンドとしては夏をイメージする所があるが、そこは常夏のフロリダを拠点としている彼であるだけに、宜しいかと...
結果的に彼は、日本でもアメリカでも一発屋(但し、総合すると、日米でのヒット曲が異なっているため正確には「一発」では無いのですが...)として扱われているが、日本では郷ひろみのカヴァー・バージョンがヒットしたこともあって、そのオリジナル歌手として知られており、アメリカではキー・ラーゴという町を全米で有名にしたことで知られているというように、'80'sでは忘れられない一人である。ということで、トロピカル・テイストのA.O.R.を楽しむというのも宜しいかと...
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