「BEHOLD A PALE HORSE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1964年アメリカ映画「日曜日には鼠を殺せ」である。日本での劇場公開は1964年11月であった。
作品データを記しておくと、時間は122分、白黒作品である。原作はエメリック・プレスバーガー、製作と監督はフレッド・ジンネマン、脚本はJ・P・ミラー、撮影はジャン・バダル、音楽はモーリス・ジャールである。そして出演は、グレゴリー・ペック、アンソニー・クイン、オマー・シャリフ、パオロ・ストッパ、レイモン・ペルグラン、ミルドレッド・ダンノック、ペレット・プラディエ、クリスチャン・マルカン、ミシェル・ロンズデール、ダニエラ・ロッカ、ロザリー・クラッチェリー、ロランス・バディ、マーティン・ベンソン、たちである。
スペイン内乱でゲリラのリーダーだったマヌエルは国境を越えてフランスに亡命した。それから20年の歳月が流れ、誰もが年老いていったが、マヌエルは相変わらずおペインには帰国できない状態だった。20年も彼を追っている警察署長のヴィニョラスも国外にいるマヌエルに手を出すことは出来ないでいた。そんな時、スペインにいるマヌエルの母が重体というニュースが入った。これを知らせれば、マヌエルは帰国してくると思われた。で、密輸商人のカルロスを使者に立てて、マヌエルに伝えようとする。が、母は息子が罠にかかるのを感じ、フランスに旅立つフランシスコ神父に、息子を来させるなと託し、息をひきとった。マヌエルに近づいたカルロスは、パコ少年に素性を見破られてしまったことで、マヌエルを撲り倒して逃げいった。フランシスコ神父がやってきて、一夜を語り明かしたマヌエルは、自分を助けようとする神父の心の温かさに感動し、もうどうなってもよいと思うようになり、罠が待っていることを承知で故郷に帰ることにした。雪のピレネーを越えて祖国の土を踏んだマヌエルは、厳重な警戒線で撃ち合いとなり、カルロスを倒すが、彼志信も銃弾を受け、死んでしまった。ヴィニョラス所長は軽傷だったが、長年追っていたマヌエルを遂に倒した感想を求められ、母が死んだこと、罠が待っていたことも知っていて戻って来た彼に対して、どうしてなのかと自問するだけだった。フランシスコ神父はマヌエルの死体が運ばれていくのを涙を浮かべて見送った。
スペイン内乱から20年という歳月が流れての物語ということで、時代は'50'sから'60'sになろうという時期の物語である。人間味あふれるドラマとして描かれていて、なかなか見応えのあるドラマとなっている。ただ、クライマックスが意外と簡単な形で終わってしまっているのが残念に感じられる。もう少しドラマとしての見せ場が欲しいと感じられるのだが、現実の事件と思うと、意外とあっけなくカタが付いてしまうということもあるだけに...
ただ、スペイン内乱について、少しは予備知識を入れておいてから見るべき作品であるのは言うまでも無いが、人間ドラマとしたら、まあまあですかね...
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