BEASTIE BOYS『PAUL'S BOUTIQUE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1989年に発表された彼らの2nd.アルバムである。デビュー・アルバムが全米No.1ヒットになっただけに、次作が期待されていたのだが、2年8ヶ月ぶりの待望のアルバムと言うことになった。チャート成績は、アメリカでは最高位14位、カナダで30位、イギリスで44位を記録しているが、前作のような所までは延びなかった。
収録曲は以下の全15曲である。『To All The Girls』『Shake Your Rump』『Johnny Ryall』『Egg Man』『High Plains Drifter』『The Sound Of Science』『3-Minute Rule』『Hey Ladies』『5-Piece Chicken Dinner』『Looking Down The Barrel Of A Gun』『Car Thief』『What Comes Around』『Shadrach』『Ask For Janice』『B-Boy Bouillabaisse』。尚、日本盤にのみ、以下の2曲がボーナス・トラックとして収録されている。『33% God』『Dis Yourself In '89 (Just Do It)』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。1st.シングルの『Hey Ladies』はアメリカではBillboardで36位を記録、イギリスでは76位、オランダで31位を記録している。その後にシングル・カットされた『Shadrach』はチャートインを記録していない。
お薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『Hey Ladies』、それ以外からは『Shake Your Rump』『Egg Man』『5-Piece Chicken Dinner』『Ask For Janice』、そして12分にも及ぶ『B-Boy Bouillabaisse』(20周年盤では9曲に分割された扱いとなっている。)という所をピックアップしておく。
サンプリングを多用していることから、ここに収められている曲名は分からなくても、サンプリングされている元曲の方は結構知られている曲であるため、こんな曲もあんな曲もということで、聴いていると面白く感じられることになる。
アルバムの中の1曲がサンプリングしている曲である場合だと、サンプリングされた元曲と比較されてしまい、アルバムとしては余り評価されないということが多いが、本アルバムはサンプリングしまくりということになっているので、ここまで来ると「やり過ぎ」言う声も出なくなり、全くべつものという感じになってしまう。('80's初頭にメドレー・ソングがちょっとしたブームになったことがあるが、その雄であったSTARS ONのような感じとでも言ったら良いですかね...)当時は、サンプリングに対してはまだ余り評価されていない時代であったこともあって、商業的には転けてしまったが、2000年代になってサンプリングに対する評価が変わったこともあって、再評価されてもと思うアルバムの一つである。(まあ、徹底しているということもありますし...)
Paul's Boutique: 20th Anniversary Edition/Remastered
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Capitol
- 発売日: 2008/12/22
- メディア: CD
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