CAMOUFLAGE『METHODS OF SILENCE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1989年に発表された彼らの2nd.アルバムである。ドイツ出身のエレポップ・バンドであり、YMOから多大な影響を受けている彼らの活きの良かった時代の作品であって、前作に続いて内容のあるアルバムである。ただ、シングル・ヒットは生まれているが、アルバムとしては前作のヒットの規模よりも小さかったのは残念なところであった。
収録曲は以下の全10曲である。『One Fine Day』『Love Is A Shield』『Anyone』『Your Skinhead Is The Dream』『On Islands』『Feeling Down』『Sooner Than We Think』『A Picture Of Life』『Les Rues』『Rue De Moorslede (Instrumental)』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。1st.シングルの『Love Is A Shield』は彼らの最大のヒット曲となって、本国ドイツで最高位9位を記録し、アメリカでもBillboardのモダン・ロック・チャートで最高位20位を記録している。また、2nd.シングルとしてリリースされたのは『One Fine Day』であった。
お薦め曲は彼らの代表曲となった『Love Is A Shield』と、シングル曲の『One Fine Day』、更に『On Islands』、そして時間的には非常に短いが、インスト・ナンバーである『Rue De Moorslede』をピックアップしておく。
'80'sのエレポップは、目覚ましい技術革新の繰り返しと共に発展してきただけに、1年でもかなり陳腐化してしまうサウンドも珍しくないジャンルでもある。そんな移り変わりの激しいジャンルで1年前の1st.アルバムの延長線上にあって、しかもそのサウンドを受け継いで彼らのスタイルを出しているのに、陳腐化していることを感じさせないのは、本アルバムの内容がしっかりとしているためである。また、エレポップでも「テクノ」と呼ばれた要素もあって、これが彼らの独特のセンスにもなっているだけに、'80'sでも初期、及び'70's終盤の「ニューウェーブ」とか「テクノ」と呼ばれたジャンルのサウンドがお好きな方であれば、'80's終盤のものにアレンジされているが、共鳴できるところがあるでしょう。ということで、万人向きではないものの、特定の'80'sサウンドがお好きな方には波長が合うアルバムである。とりあえずは聴いてみましょう!
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