「CANDYMAN」

表題の作品は1992年アメリカ映画「キャンディマン」である。現在まで3作が製作されたホラー・シリーズの第1作である。（流石に第3作は、アメリカでもまともに扱われない酷さのようでして...）日本では1993年7月に劇場公開されている。また、本作はアボリアッツ・ファンタスティック映画祭で、観客賞、主演女優賞（ヴァージニア・マドセン）、音楽賞を受賞していて、-・ファンの間でも人気の高い作品である。（第2作以降は落ちる一方ですが...）

作品データを記しておくと、時間は101分、原作はクライヴ・バーカー、監督と脚本はバーナード・ローズ、撮影はアンソニー・B・リッチモンド、音楽はフィリップ・グラスである。そして出演は、ヴァージニア・マドセン、トニー・トッド、ザンダー・バークレイ、ケイシー・レモンズ、ヴァネッサ・ウィリアムズ、デファン・ガイ、マリアンナ・エリオット、テッド・ライミ、リア・パヴィア、マーク・ダニエルズ、リサ・アン・ポッジ、アダム・フィリップソン、エリック・エドワーズ、キャロリン・ロウリー、バーバラ・オルストン、マイケル・カルキン、スタンリー・デサンティス、ギルバート・ルイス、たちである。

黒人居住地区にまつわる都市伝説「キャンディマン」を研究している大学院生のヘレン。「キャンディマン」とは、鏡の前でその名を5回唱えると現れると言う殺人鬼だった。ヘレンは、伝説に興味を持っていたが内容は信じていなかったため、ふざけて鏡の前で名前を唱えていた。そんな彼女は、研究のために、大学教授の夫・トレバーの師匠から「キャンディマン」についての話を聞き、「キャンディマン」の経緯を知る。そして、キャンディマンがリンチを受けた場所が黒人居住地区の公営団地ノカブリーニだと知り、その地に足を運んだ。そしてキャンディマンが現れたという公衆トイレで写真撮影をしていると、キャンディマンと名乗る不良に襲われた。これ以降、彼女は、一連の事件はキャンディマンを名乗る不良の仕業と考えるようになった。が、今度は彼女の周囲の人々が次々とキャンディマンを名乗る人物に襲われていった。警察はヘレンを容疑者と見るようになり、彼女は精神病院に強制入院させられ、精神異常者として扱われる。キャンディマンの力を借りて病院を脱出したヘレンが自宅に戻ると、夫は女子大生の愛人を迎えた新生活を始めていた。ショックを受けたヘレンはキャンディマンの住処に行くと、キャンディマンは彼女をゴミの山の中へ誘い、2人共、火に焼かれて死んでしまう。そしてその跡にはキャンディマンの右手についていた鉤が発見された。カブリーニの住人たちは、その鉤をヘレンの墓に一緒に入れた。数日後、悲しみの中にいたトレバーは、鏡の前でヘレンの名を5回呼んだ。するとヘレンが現れ、トレバーは切り裂かれたのだった...

ホラー映画であるが、派手なモンスターが登場したり、派手なスプラッターがある訳ではなく、地味な作品であるのだが、恐怖感ということでは十分で、作りとしては上手い作品である。（派手な所が無くても、ホラー映画は出来る、ということである。）また、都市伝説を上手いこと物語に絡めているのもポイントである。

次作以降は別として、本作は一見の価値が十二分にあるホラー作品である。怖いものはどうしてもという方はともかく、一度は見ておきましょう!

 

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