「DANCING LADY」 [映画(洋画)]
表題の作品は1933年のアメリカ映画「ダンシング・レディ」である。ダンスといえばこの人うように有名になったフレッド・アステアの映画デビュー作である。また、J・クロフォードとC・ゲイブルが良い味を出している作品である。
作品データを記しておくと、時間は94分、原作はジェームズ・ワーナー・ベラ、監督はロバート・Z・レオナード、脚本はアレン・リヴキンとP・J・ウルフソンの2人、撮影はオリヴァー・T・マーシュ、音楽はサミー・リーとエディ・プリンツの2人である。そして出演は、ジョーン・クロフォード、クラーク・ゲイブル、フレッド・アステア、メイ・ロブソン、フランチョット・トーン、ウィニー・ライトナー、ロバート・ベンチリー、テッド・ヒーリー、グローリア・フォーイ、アート・ジャレット、グラント・ミッチェル、メイナード・ホームズ、ネルソン・エディ、モー・ハワード、ジェリー・ハワード、ラリー・ファイン、スターリング・ホロウェイ、たちである。
ダンスが大好きなジェニーは、怪しげな寄席芸人として半裸で踊るという興行を行っていた。が、ある日、一座は検挙され、彼女も投獄された。が、社交界で羽振りの良い青年富豪・トッド・ニュートンが彼女を保釈出獄させてやり、彼女の生活を扶助しようと申し出た。しかし、ジェニーはダンサーとして身をなすことを夢見ていたこともあって、その提案を拒否した。しかし、トッドは、そのままではブロードウェイに出られまいと皮肉げに言った。そんなジェニーは奮起して、ブロードウェイニ出演できるように、レヴューの名監督として知られている気難しいパッチ・ギャラガーに接近しようとしたが、上手くいかなかった。そんな中、トッドの紹介で、ジェニーはパッチ一座のコーラスの仕事を得た。が、これには、ダンサーとして失敗したら、トッドと結婚するという交換条件があった。やがて、ジェニーの評判は上っていき、パッチはジェニーの技量と才能を認めるようになった。そして、パッチは、一座のスターの後継者として、スターのヴィヴィアン・ワーナーに代わって出演させることにした。が、ジェニーが成功しそうということで、トッドは成功するはずが無いと高をくくっていただけに、慌てるようになり、一座を後援することを中止した。そして一座は後ろ盾を失い、公演が出来なくなった。で、ダンサーとして成功しなかったということから、ジェニーはトッドとの結婚を承知した。しかし、まもなく公演が無くなったのはトッドの策略があることを知ったジェニーは、トッドと別れ、独力で公演をしようとしているパッチに協力し、旗揚げ公演を成功させた。そしてジェニーはパッドの愛も得ることになった。
ストーリーとしては主人公のハッピーエンドという形で終わることもあって、ちょっと強引なところもある。が、ダンス・シーンだけは別格で、たっぷりと見せ場が用意されている。アステアのダンスは、既に舞台で名声を得ていたこともあって、本物であり、J・クロフォードとのダンス・シーンはたっぷりと見せてくれている。
映画としては平凡な作品の範疇であるが、F・アステアの映画デビュー作ということから、'30'sから'50'sのミュージカル、ダンス映画を見るのであれば、見ておくべき一作である。
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