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「A DAY AT THE RACES」 [映画(洋画)]

表題の作品は1937年のアメリカ映画「マルクス一番乗り」である。一時代を築いたマルクス兄弟のコメディ・シリーズであるが、MGMに移籍しての第2作である。(1935年の「オペラは踊る」に続く作品である。)マルクス兄弟の持ち味が出ている作品である。

作品データを記しておくと、時間は110分、白黒作品である。監督はサム・ウッド、脚本はロバート・ピロッシュ、ジョージ・シートン、ジョージ・オッペンハイマーの3人、撮影はジョセフ・ルッテンバーグ、音楽はフランツ・ワックスマンとジョージ・バスマンの2人である。そして出演は、グルーチョ・マルクス、ハーポ・マルクス、チコ・マルクス、アラン・ジョーンズ、モーリン・オサリヴァン、マーガレット・デュモント、ダグラス・ダンブリル、シグ・ルーマン、ドロシー・ダンドリッジ、リチャード・ファーンズワース、レオナルド・ケーリー、エスター・ミューア、ロバート・ミドルマス、たちである。

競馬場の近くにある病院は、ジュディという若い娘が経営していた。恋人のギルは貯えた金を競馬に使ってしまい、経営も厳しくなっていた。が、現在は富豪夫人が入院していて、彼女だけが頼りという有様だった。しかし、医者は退院しても良いと言うが、本人はその言葉を信じず、名医として知られているハッケンブッシュ博士の診察を受けることを譲らなかった。で、ジュディは病院の運転手トニーと相談し、博士を呼んだが、やってきた博士というのは田舎の馬の獣医だった。夫人は博士の診察が気に入ったら病院の資本を出すと言い、博士は出鱈目な治療法をさも効果があったように語って煙に巻いていた。一方、ギルは、名馬・ハイ・ハットを買って、優勝賞金をジュディに渡そうとしていたが、飼育料が払えないため、モーガンに馬を押さえられていた。モーガンは病院の債権者で、病院の乗っ取りを企んでいた男であった。しかし、彼の雇っていた騎手スタフィはクビになり、ギルと協力してハイ・ハット号に乗ることになる。また、モーガンはハッケンブッシュ博士が夫人の信任を得ては病院乗っ取りが失敗してしまうので、博士の弱みを探ろうとして、医師会に通知して彼の資格検査を申請していた。そんな中、競馬の日が近づいてきた。しかし、飼料が不足していることもあってハイ・ハット号は元気がない。で、ギルはお祭りの余興に出演して歌を歌い、トニーはハッケンブッシュ博士に怪しげな競馬の本を売りつけ、そうやって得た金で飼料を手に入れていた。そんな中、博士の招待が獣医であることが分かり、病院にいられなくなってしまった。こうなると富豪夫人の伝は絶望となってしまう。で、。トニー、スタフィ、博士、ギルの4人はハイ・ハット号の厩舎に隠れて競馬の日を待ち、様々な奇策を費やして、競馬では見事にハイ・ハット号を優勝させた。で、ことは丸く収まったのだった。

ストーリーも十分楽しむことが出来るが、やはり本作は、ストーリーよりも各署に散りばめられたマルクス兄弟のギャグに尽きる作品である。口八丁手八丁の勢いという所から、余りの馬鹿馬鹿しい小ネタまで、徹底して全てを忘れて笑わせてくれる。(英語であることも忘れて笑えます。)

結局、中途半端ではなく、とことんまで笑わせようという気迫が伝わってくるということと、徹底していることから、実に馬鹿馬鹿しいことまでもが気持ち良く感じられるようになるので、快感を感じるところでもある。

本作は、理屈では無く、兎に角、見て笑って楽しむ作品である。何も考えずに笑うというのにももってこいの作品ですよ。

 

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