DIO『THE LAST IN LINE』

表題のアルバムは1984年に発表された彼らの2nd.アルバムである。アメリカたけがヘヴィメタルと呼ばれるハードロックが受け入れられていないという状況であったが、欧州のヘヴィメタバンドで腕を磨いたR・ジェイムス・ディオがそれを崩し、アメリカでもそれなりのヒットを記録することになったが、そのヒットを受けての2nd.ということになったのが本アルバムである。セールスも好調で、前作以上のヒットになり、結果的に彼らのアルバムで最大のセールスを記録することになったアルバムである。チャート成績は、本国アメリカではBillboardで最高位23位を記録し、イギリスでは4位、スウェーデンでは6位を記録している。

収録曲は以下の全9曲である。『We Rock』『The Last In Line』『Breathless』『I Speed At Night』『One Night In The City』『Evil Eyes』『Mystery』『Eat Your Hear Out』『Egypt (The Chains Are On)』。

尚、2012年3月にリリースされた2枚組のDELUXE EDITIONのボーナス・ディスクに相当するDISC 2の収録曲は、全てライヴ・テイクであって、以下の全12曲である。『Eat Your Heart Out』『Don't Talk To Strangers』『Holy Diver』『Rainbow In The Dark』『One Night In The City』『We Rock』『Holy Diver』『Stargazer』『Heaven And Hell』『Rainbow In The Dark』『Man On The Silver Mountain』『Don't Talk To Strangers』。

この中からシングル・カットされたのは都合3曲である。1st.シングルの『The Last In Line』はアメリカではBillboardのメインストリーム・ロック・チャートで10位を記録（HOT 100にはランクインしていない）し、イギリスでシングル・カットされた『We Rock』はイギリスで最高位42位を記録している。そしてそれに続く形となったシングルが『Mystery』で、アメリカではBillboardのメインストリーム・ロック・チャートで20位、イギリスでは34位を記録している。

お薦め曲はシングル曲であり、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『The Last In Line』と、シングル曲の『Mystery』と『We Rock』、更に『Breathless』『I Speed At Night』、7分を超える大作の『Egypt (The Chains Are On)』をピックアップしておく。

ヘヴィメタのアルバムとしては、何よりも派手な疾走感や圧倒的な迫力、重厚感が欲しいところであるが、本アルバムはそういう要素はたっぷりと出ていて、ヘヴィメタ・ファンのツボをしっかりと抑えたサウンドと構成になっている。しかも、前作の延長線上にあり、発展させたものであるため、前作に続けて聴いても違和感なく楽しめる。

彼らの最高傑作と呼ばれ、アメリカにもヘヴィメタを知らしめることになったアルバムの一つであるだけに、ヘヴィメタ・ファンであれば聴いておいて当然（聴いていないと、もぐりのヘヴィメタ・ファンと言われても当然である。）のアルバムである。また、'80'sサウンドでも、この後はヘヴィメタが幅を利かせるようになるが、そレを引っ張る存在となる彼らであるだけに、やはり聴いておくべきアルバムである。

尚、2012年3月にDELUXE EDITIONがリリースされたが、ライヴ・テイクがたっぷりとと言うことになっているので、これから本アルバムを入手しようというのであれば、そちらをお薦めするところである。

 

THE LAST IN LINE

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
• 発売日: 1987/07/07
• メディア: CD

↓2枚組のDELUXE EDITIONはこちらです。

ラスト・イン・ライン<デラックス・エクスパンデッド・エディション>(紙ジャケット仕様)

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: USMジャパン
• 発売日: 2012/03/28
• メディア: CD

Last in Line: Deluxe Edition

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: Universal UK
• 発売日: 2012/03/20
• メディア: CD