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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その267) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「地下室」です。取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・1st.7話」、「007」からは「ゴールドフィンガー」です。

ケータイ刑事」:「・1st.7話」。「時に愛は命を奪う ~恋愛小説殺人事件」という物語。流行っているものに関しては敏感なちゃんという所が上手く活かされている物語である。また、本放送が2004/2/15ということで、1日遅れのバレンタインデーということになったが、バレンタイン・ネタも当然取り入れ、更に2月というと、芥川賞と直木賞のその年の下半期の受賞作が発表される時期でもあって、それらを混ぜたような作家「芥川三十五」(芥川龍之介、直木三十五の苗字と名前を使っている。)が被害者として登場しているもの面白い所である。(「ケータイ刑事」として中興の祖となった「銭形泪」であるだけに、シリーズとしても並に乗っていて勢いのあった時期の作品でもある。)

「恋愛マスター」と呼ばれている恋愛小説の大家・芥川三十五のヒット小説「時に愛は命を奪う」(略して「トキウバ」)を涙を流して読んでいたちゃんだったが、その芥川三十五が毒殺されたという入電が入り、ちゃんと五代さんは世田谷区成城の芥川の自宅に向かった。

現場には、読者から届いたチョコレートの山が、「一般読者より」「熱烈読者より」「一日恋人より」「ストーカー読者より」「元・恋人より」「現・恋人より」と6つの箱に分けられていて、チョコが山のようにあった。そしてそこには「銭形泪より愛をこめて」というメッセージの付いたハート型のチョコが「熱烈読者より」の中にあった。ちゃんはこの事件に対してはいつも以上に気合いが入っていた。

第一発見者である芥川の妻・知帆に事情を聴くと、10日前から彼女はフランスに旅行に行っていて、帰ってきたら夫が死んでいたのを発見したというのだった。また、毒はチョコレートの中に入っていたということで、心当たりを問われると、夫には50人の恋人がいて、もめ事が絶えなかったと証言した。芥川は様々な職業の女性とつきあっていたが、それは(恋愛)小説を書くためで、本当に愛していたのは自分だけだと分かっていたと知帆は言った。また、芥川のスケジュールは知帆が完全に管理していた。

また、チョコレートで「うま」と書かれたダイイング・メッセージが残されていたことから、五代さんは、芥川の恋人の中で馬に関係する女性が怪しいと睨んだが、ちゃんは知帆が怪しいと睨んでいた。

まずは女性ジョッキー・馬場あさみの所に行ったが、五代さんは弄ばれたこともあって犯人と決めつけたが、ちゃんは「違うと思います」と完全否定した。しかも馬場が犯人ならばダイイング・メッセージがおかしいと指摘した。

五代さんは「「うま」と言うのは「あま」の間違い」と考えて、芥川の恋人の中から該当者を探すが、ちゃんは「絶対違うと思う」と断言した。五代さんは続けて「うば」と言い、ちゃんは完全に呆れてしまった。

そんな所に柴田さんが検死報告をして、被害者の体内から微量の睡眠薬が検出されたこと、胃の内容物はチョコレートだけだったこと、芥川の袖には黴が付着していたことを伝えられると、ちゃんは地下室を見せて貰うように知帆に言った。

で、地下室に行って調べる。が、知帆は地下室には入ろうとはしなかった。ちゃんは地下室の中で、割れたワインの瓶の側に黴を発見し、トリックに気づいた。そして、ダイイング・メッセージについても閃いた。ということで、知帆を確保してトリックを語り始めた。

知帆は、フランスに行く前に芥川に睡眠薬を飲ませ、地下室に運び込んで閉じ込めた。そして、毒入りのチョコと普通の他のチョコ4個を置いておいた。意識をとり戻した芥川は空腹を満たすにはそのチョコを食べるしか無く、やがて毒入りのチョコを食べて死んだのだった。更に、ダイイング・メッセージの「うま」というのは紙を折って「私を殺したのはちほ」と書き、折ったのを開くと「ちほ」が「うま」に成るように書いたのだった。そして、そう記したことで、第一発見者となる知帆は、それがダイイング・メッセージになるとは面輪が、そのまま残されると考えたと説明した。そして、芥川の袖に黴が付いていたこと、更に知帆の服の裾にも黴が付いていて、先ほどは地下室に入らなかったことから、今朝、芥川の死体を地下室から運び出した時に付いたと指摘した。で、知帆は観念せざるを得なかった。

芥川は、地下室に放置され、そこにあったチョコレートを食べて殺されたが、真犯人に対して、トリックを用いたダイイング・メッセージを残して、犯人に復讐を果たしたのだった。

007」:「ゴールドフィンガー」。1964年のシリーズ第3作であって、初代ボンドの第3作である。こ作品にはボンドの宿敵スペクターは登場しないが、前作で好評だった秘密兵器がパワーアップして、ボンドカー(アストンマートンDB5)が登場し、派手な秘密兵器もシリーズの看板となった作品である。

スイスからアメリカに運ばれたボンドは、ケンタッキーのゴールドフィンガーの牧場に連れてこられた。そしてまずは地下にある独房に閉じ込められた。が、黙ってじっとしているボンドではなかった。

一方、ゴールドフィンガーは、「グランドスラム作戦」を着々と進めていた。(フォート・ノックス周辺に神経ガスを散布して、警備の軍を全滅させ、金の保管庫に核爆弾を仕掛けて爆破させ、保管している金を放射能汚染させる。すると世界の金相場は上昇し、自分の持っている金を売れば大儲けできる、という算段である。)で、アメリカの様々なギャング団に、それを実行するのに必要となる資材の調達を頼んでいて、そのギャングたちのボス連中を集めて、美味しい話を持ちかけた。それは、今日、取引の金を受け取るか、作戦に乗って後日、10倍の金を受け取るかと言うことを話し、グランドスラム作戦について説明し始めた。

ボンドは独房から抜け出して、グランドスラム作戦の詳細を何としても掴もうとしていた。で、ボンドが潜り込んだのは、ゴールドフィンガーがギャングのボスたちを集めて語っている大広間の真下の空間だった。ゴールドフィンガーは、グランドスラム作戦を説明するために、フォート・ノックスの周辺地域の模型を用いて説明していて、ボンドはその模型の中央にあったフォート・ノックスの金塊保管所の建物の模型の真下にいて、保管所の模型の窓の隙間からゴールドフィンガーが語るのをじっと聴いていたのだった。で、大体の話は聞いたが、そこをプッシー(=ボンドガール)に発見されてしまい、窮地に陥った。

ゴールドフィンガーは100%成功するとして、自信満々に語った。が、ギャング団のボスの中の1人は、その話を聞いても、それに加わることを拒否して、直ちに取引の金を払うように求めた。で、ゴールドフィンガーは、そのボスと交渉するために席を外した。残されたボスたちは、互いにグランドスラム作戦に乗るかどうかを考える。が、突如、大広間内に神経ガスが噴射されて、一同は全滅してしまったが、これはゴールドフィンガーの策略で、ギャング団との取引の金を支払わないようにしたのだった。

一方、1人、拒否したボスに対しては、支払いを金塊で行い、空港まで送る、と言って、部下のオッド・ジョブに任せた。が、空港には向かわずに、オッド・ジョブは途中でボスを殺し、車はプレス工場に入り、金塊を乗せたままプレスして、その小さな固まりを用意してあった別のトラックの荷台に載せて、ゴールドフィンガーの牧場に戻って行った。

ボンドは、プッシーにグランドスラム作戦の恐ろしさを語り、寝返るように説得をするのだったが...

共通点は、地下室(「ケータイ刑事」ではワインセラーをはじめとする倉庫として利用されており、「007」では独房として利用されている)に人が閉じ込められたということ、そして地下にいる間に起こっている計画(「ケータイ刑事」では自分の殺害計画、「007」ではグランドスラム作戦)を閉じ込められた人物が知るということである。

一方、相違点としては、「ケータイ刑事」では閉じ込められた人物は殺されたが、「007」では閉じ込められた人物は殺されずに自力で脱出しているということ、「ケータイ刑事」では起こっている計画通りに事が進んだが、「007」では計画を後で潰すことに成功している、ということである。(これは、「ケータイ刑事」では閉じ込められたのが主人公ではなく、「007」では主人公だったという違いが影響しているいうことにもなる。)

次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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