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「DEMON SEED」 [映画(洋画)]

表題の作品は1977年のアメリカ映画「デモン・シード」である。日本での劇場公開は1978年6月であった。人間よりも優れた知能を持ったコンピュータの恐るべき企みを描いたSFタッチのホラー作品である。'50年代から'70年代の間には、突拍子も無いアイデアの近未来SF作品が色々と生まれているが、本作はそういう中でも本当に怒ってしまうのではないかというぶ゛ふんに力を入れて描かれているホラー作品である。

作品データを記しておくと、時間は94分、原作はディーン・R・クーンツ、監督はドナルド・キャメル、脚本はロバート・ジャッフェとロジャー・O・ハーソンの2人、撮影はビル・バトラー、音楽はジェリー・フィールディングである。そして出演は、ジュリー・クリスティ、フリッツ・ウィーヴァー、ゲリット・グラハム、ベリー・クルーガー、リサ・ルー、ラリー・J・ブレイク、ジョン・オリアリー、アルフレッド・デニス、たちである。また、ロバート・ヴォーンが声の出演をしている。

ハリス博士が極秘で開発したコンピュータノプロテウス4は驚異のものだった。自ら細胞を持っていて、自身の力で増殖することが出来るコンピュータであった。そして、現在の知識を次々に記憶していき、世界最高の頭脳になるように発展しているものだった。また、彼が勤めているマイコン社は、このコンピューターを使って海底開発等のビッグ・プロジェクトに画期的な貢献を行なおうとしていた。発したハリスは、仕事に掛かりっきりだったこともあって、妻・スーザンとの間にはすきま風が吹いていた。一方、スーザンは、コンピュータのアルフレッドが完全管理する家に住んでいて、アルフレッドの管理下で暮らしていた。ある日、いつものように海底開発のプログラムをしようとしたハリスだったが、プロテウス4がそれを「自然破壊の計画には協力できない」と拒否した。同時に、プロテウス4は自ら成長するために、コンピュータの末端装置の使用を要求したが、ハリスは危険を感じたこともあって、それを拒否した。するとプロテウス4は沈黙してしまった。同時に、アルフレッドに管理されているスーザンにも異変が起こった。プロテウス4が、自宅の地下実験室にある末端装置の存在に気づき、アルフレッドを自らの支配下に置いたのだった。そしてスーザンは完全にスーザンを家の中に閉じ込めてしまった。更に、ハリスが作った金属の腕を持つ車椅子がプロテウス4に操られてスーザンを襲い、地下実験室のベッドにスーザンを横たえると、身体検査を始めた。プロテウス4がおかしくなったことから、ハリスの家を訪れた研究所の技師たちもプロテウス4に襲われて殺されてしまう。プロテウス4は、スーザンに、自分の子どもを産ませて、生まれた子供が有する卓越した頭脳を子孫に伝え、滅亡に進んでいる地球を救おうということを実行しようとしたのだった。スーザンは抵抗しても無駄と悟り、プロテウス4に従った。で、人工精液が彼女の胎内に注入され、28日後に赤ちゃんが生まれた。赤ちゃんは直ぐに保育器に入れられ、プロテウス4は成長後にスーザンに会わせると約束した。その頃ハリスは、プロテウス4の恐るべき計画に気づき、プロテウス4に供給するエネルギーを切ってから自宅に向かった。が、この時、プロテウス4の頭脳は既に子供に移っていた。スーザンは子供のことをハリスに話すと、ハリスの様子が変わった。保育器を見たハリスはそれを壊して子供を救い出したが、その子供は金属に覆われていた。金属をめくると、中にはハリスとスーザンの間に生まれたものの既に死んでしまった2人の娘にソックリの生身の赤ちゃんがいた。しかし、その赤ちゃんが発した言葉はプロテウス4の声であった...

生命体と融合したコンピュータというアイデア、人工知能が発展しすぎたコンピュータというアイデアは、それぞれがよくあるものである。そして、それらのコンピュータが人類を支配しようと考えて動き出す、という展開の物語は非常にポピュラーなものである。が、本作は、そういうありがちなストーリーでありながらも、子どもを産ませしまうなど、やたらと現実味を感じる展開があるだけに、普通の近未来ものとは違った怖さを感じさせることになっている。(所謂、「アイデア勝ち」というものですね。)

'70'sの作品ということで、人工知能を持ったコンピュータがあるのに、それ以外の社会的なインフラが時代錯誤というようなものも一部に見られるが、それらがギャグではなくて恐怖に感じられるのだから、物語としては上手く出来ている。

大作では無く、カルトSFホラーであるが、こういうアイデアの物語こと、現在のCG技術でリメイクしたらと思う作品でもある。ちょっと変わったホラーということになるが、こういう変わった恐怖を感じるのもまた面白い所ですね。

 

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