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「DESTINATION MOON」 [映画(洋画)]

表題の作品は1950年のアメリカ映画「月世界征服」である。日本での劇場公開は1951年3月であった。尚、同名邦題の1930年の作品(エドマンド・グールディング監督、ダグラス・フェアバンクス初演、原題は「REACHING FOR THE MOON」)があるが、それとは全く関係ない。ロバート・A・ハインライン原作の小説を元にしたSF作品で、月世界旅行をドキュメンタリー・タッチで描いた作品である。また、本作は「初の本格的カラーSF作品」として知られている作品である。(但し、60年以上前の作品るので、特撮技術としては古典的ですが...)

作品データを記しておくと、時間は109分、原作はロバート・A・ハインライン、監督はアーヴィング・ピシェル、脚本はロバート・A・ハインライン、リップ・ヴァン・ロンケル、ジェームズ・オハンロンの3人、撮影はライオネル・リンドン、美術はチェスリー・ボーンステル、音楽はリース・スティーヴンスである。そして出演は、ジョン・アーチャー、ワーナー・アンダーソン、トム・パワーズ、ディック・ウェッソン、エリン・オブライエン・ムーア、たちである。また、本作はアカデミー賞で特殊効果賞を受賞している。(この点では、当時の最新技術ということで、当時の技術水準を知ることが出来る。)

実業家のバーンズの援助があって、カーグレイヴス博士とセイヤー将軍は何年もかけて開発した原子式天体飛行艇を作り上げた。で、目標である月世界征服を実行に移した。第一号飛行艇はバーンズ、セイヤー、カーグレイヴスの3人と、若い技術家のスウィニーの4人が乗り込み、出発した。一行が月に到着するまでにいくつかのことがあったが、遂に月の北部のハーパラス噴火口に到着した。一行は、月の様子をラジオを使って地球に伝え続けていて、地球はその興奮に包まれる。で、いよいよ地球に帰還することになる。が、飛行艇の重量が、月の引力を離れるには重すぎることが判明した。仕方なく、一行は飛行艇を軽くするために、不要なものを捨て去ることにした。が、それでもまだ重量オーバーだった。で、地球との唯一の連絡手段となるラジオも月に残し、ようやく月を離れたのだった。

本作が評価されるのは、月世界についての描写がリアルであって、地球の1/6という重力がしっかりと描かれていることである。それまでの古典SF作品では、月であってもこの点まで考えられていないのが普通であっただけに、多いに評価できるところである。が、特撮技術をはじめ、セットの方は前時代的な所があるのも事実である。

とは言っても、SF映画史に於いては、大きな一歩として記録される作品であるだけに、当時の技術を知るというためにも、「勉強」ということで見ておいた方が良い作品である。特に、近年の「何でもCGに頼って...」という作品ばかり見ていたら、逆に新鮮な所を感じることになるでしょうし...

 

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