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「THE DEVIL AT 4 O'CLOCK」 [映画(洋画)]

表題の作品は1961年のアメリカ映画「四時の悪魔」である。日本での劇場公開は1962年2月であった。「パニック映画は'70年代になってブームになり、それ以後は多数製作されるようになったが、本作は'60's初頭の作品であって、このジャンルでは先駆的な作品ということになる。本作は火山の噴火による自然災害によるパニック映画であるが、それだけではなく、「ハンセン病」も取り上げているということで、社会派ドラマと言った一面も備えた作品である。

作品データを記しておくと、時間は128分、製作と監督はマーヴィン・ルロイ、脚本はリーアム・オブライエン、撮影はジョセフ・バイロック、音楽はジョージ・ダニングである。そして出演は、スペンサー・トレイシー、フランク・シナトラ、ジャン・ピエール・オーモン、カーウィン・マシューズ、マルセル・ダリオ、グレゴワール・アスラン、アレクサンダー・スコービー、バーバラ・ルナ、たちである。

3人の囚人・ハリー、マルセル、チャーリーをタヒチに運ぶ水上飛行機は、その途中でドウナン神父を乗せるためにタルア島に降りた。ドウナン神父は独力でハンセン病患者の収容を続けていたが、島の経済を支える観光業が命の島民からは阻害されていたため、その施設は山奥にあった。神父が囚人輸送のために山の病院を下り、飛行機に乗り込もうとした時、突然火山が爆発して大地震が起きた。地面は割れ、建物は倒壊し、溶岩によって森林は火の海となり、島は地獄と化した。神父は病院に残した子供たちを助けるために、知事たちに助けを求めるが、誰も神父には協力しようとしなかった。そんな時、手を上げたのは3人の囚人たちだった。3人は朝鮮戦争の時の経験から、落下傘で山上に降りることで山の病院に入った。が、周囲は火煙に覆われていて、一刻の猶予も無かった。直ちに子供たちを連れて脱出を開始した。数々の困難を乗り越えて、一行は港の手前まで辿り着いた。そして崩れ落ちる寸前の橋を神父とチャーリーが辛うじて死守し、ハリーが子供たちを港に送り届けた。子供たちを全員船に乗せたハリーは、神父とチャーリーの救援に橋の所に戻って来た。が、火山が最後の大爆発を起こし、轟音が轟いて、島は火煙に包まれてしまった...

本作のような作品は、後のパニック映画にも(亜流作品が)見られるのだが、ストーリーとしては本作の方が中身があるものになっている。確かに、本作はパニック映画というジャンルがはっきりと確立する前の作品であって、初期の有名作品「鳥」(ヒッチコック監督作品で、1963年の作品である。)よりも前に製作されている。そのため、単に災害が起こってパニックになるというだけでなく、設定に「ハンセン病」を取り上げたメッセージがある作品である。ということで、単なるパニック映画ではない。

また、パニック映画がブームとなった'70年代後半以降の作品では、とんでもなくお粗末なパニック映画もあるが、そういう所が無いのも本作の良いところである。

本作は「パニック映画」の草分的な作品ということで、チェックしておきたい作品の1つである。

 

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