EMMYLOU HARRIS『ELITE HOTEL』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1975年に発表された彼女の2nd.アルバムである。カントリー・シンガーとして知られている彼女であるが、カントリー・チャートで初の1位を獲得することになったアルバムであり、かつ、シングルも生み出しているということで、彼女のキャリアに於いてもポイントになるアルバムである。チャート成績は、Billboardで最高位25位、カントリー・チャートでは1位、カナダでは64位、オランダで3位、イギリスで17位、ノルウェーで18位を記録している。また、1976年のBillboard年間アルバム・チャートでは97位にランクインしている。
収録曲は、オリジナル盤では全12曲であったが、2004年に再発された時に2曲のボーナス・トラックが追加されて全14曲になった。収録曲は以下の通りである。『Amarillo』『Together Again』『Feelin' Single - Seein' Double』『Sin City』『One Of These Days』『Till I Gain Control Again』『Here, There And Everywhere』『Ooh Las Vegas』『Sweet Dreams』『Jambalaya』『Satan's Jewel Crown』『Wheels』。(以下、ボーナス・トラック)『You're Running Wild』『Cajun Born』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『Together Again』はアメリカのカントリー・チャートで1位、カナダのカントリー・チャートで3位、オランダでは15位を記録した。2nd.シングルの『One Of These Days』はアメリカのカントリー・チャートで3位、カナダのカントリー・チャートで2位を記録、3rd.シングルの『Sweet Dreams』はアメリカ、カナダのいずれもカントリー・チャートで1位を獲得している。尚、3曲ともカントリー・チャートでは上位ヒットとなったが、BillboardのHOT 100にはランクインしていない。
お薦め曲は、シングル曲の『Together Again』『One Of These Days』『Sweet Dreams』と、『Amarillo』『Here, There And Everywhere』『Satan's Jewel Crown』という所をピックアップしておく。
カントリーでは定番となっている曲だったということもあるが、カントリー・チャートで1位を獲得するシングルを放ったことで、カントリー・シンガーとして知られるようになったが、彼女らしいロックのテイストもしっかりと出ていて、単なるカントリー・アルバムではなく、ポップな要素とバランスが取れた内容のあるアルバムに仕上がっている。
彼女の初期作品の中でも特にお薦めのアルバムであるだけに、必聴の一枚である。
尚、本アルバムは、一応「カントリー・アルバム」ということになるが、カントリー・アルバム(30分が標準的な収録時間であり、35分を超えていたら「長い」ことになる。ポップス・アルバムとしたら、標準よりもやや長めという所である。)ということでは収録時間が異常に長い約43分半である(ボーナス・トラックの2曲は5分強であり、これが加わると約48分半となる。)ことから、不満点は特に無いアルバムである。
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