ERASURE『WONDERLAND』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1986年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。元DEPECHE MODE、YAZOO時代から一貫してシンセサイザーを使ったポップなサウンドを生み出しているVINCE CLARKEと、聖歌隊にいたという経歴を持つANDY BELLとのユニットである彼らは、'80's後半から'90's、更に'00'sでも広く親しまれるシンセ・ポップ・グループであるが、そんな彼らの記念すべき最初のアルバムである。また、2011年には、25周年ということで、2枚組となった25周年記念盤もリリースされたアルバムである。チャート成績は、イギリスでは最高位71位であったが、スウェーデンで13位、(西)ドイツで16位を記録している。(アメリカでチャートインしていない。)また、イギリスでは1988年に再発された時には82位、1989年に再発された時には73位を記録している。
収録曲は、本国イギリスとアメリカとでは一部の曲が異なっている。イギリス盤のオリジナル盤は全11曲の収録であり、アメリカ盤は全10曲であった。また、ボーナス・トラックの方も、イギリス盤ハ3曲、アメリカ盤は2曲であって、曲数に差がある。イギリス盤の収録曲は以下の通りである。『Who Needs Love (Like That)』『Reunion』『Cry So Easy』『Push Me Shove Me』『Heavenly Action』『Say What』『Love Is A Loser』『Senseless』『My Heart...So Blue』『Oh L'Amour』『Pistol』。(以下、ボーナス・トラック)『Say What (Remix)』『March On Down The Line (Remix)』『Senseless (Remix)』。
アメリカ盤では、UK盤の4曲目の『Push Me Shove Me』が『Senseless』に置き換わっていて、更にラストの『Pistol』がカットされている。また、ボーナス・トラックとして収録されているのは、『Who Needs Love Like That (The Love That Mix Version)』と『Oh L'amour (The Funky Sisters Remix)』の2曲である。
尚、25周年記念盤のDISC 1はUK盤の全14曲の収録で、ボーナス・ディスクとなるDISC 2には13曲が収録されており、更に17曲収録したDVDもセットになっている。(但し、PAL仕様であるので、日本では普通に再生できない。収録曲は省略する。)
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『Who Needs Love (Like That)』はイギリスで55位、(西)ドイツで48位を記録、アメリカではBillboardのダンス・チャートで8位(HOT 100にはランクインせず)を記録している。2nd.シングルの『Heavenly Action』はイギリスで100位を記録しただけであったが、3rd.シングルの『Oh L'Amour』はイギリスでは85位だったが、スウェーデンで15位、(西)ドイツで16位、アメリカではダンス・チャートで3位を記録している。
お薦め曲は、シングル曲の『Who Needs Love (Like That)』『Heavenly Action』『Oh L'Amour』、それ以外からは『Cry So Easy』と『Say What』をピックアップしておく。
'80'sも後半になっていることもあって、シンセサイザー・サウンドもポップで、「エレポップ」と呼ばれる親しみやすいものである。そして、当然のことながら若々しく、親しみやすいポップで聴きやすいサウンドをたっぷりと堪能することが出来る。また、ANDYのボーカルも当然のことながら若々しく、若さと勢いが感じられる。
ということで、'80'sのシンセサイザーを使った「エレポップ」を楽しむのであれば、しっかりと聴いておきたいアルバムである。尚、たっぷりと堪能しようと思うのならば、25周年記念盤を選んで方が良いでしょう。
Wonderland: 25th Anniversary Edition
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMI Import
- 発売日: 2011/07/04
- メディア: CD
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