SSブログ

「DEVIL IN THE FLESH」 [映画(洋画)]

表題の作品は1985年のオーストラリア映画「肉体の悪魔」である。日本での劇場公開は1990年1月であった。R・ラディゲ原作の有名な作品の映画化作品であるが、物語の舞台を第二次大戦のオーストラリアに置き換えている作品である。(豪州映画と言うことでは、この方が分かりやすいということですね。)

作品データを記しておくと、時間は103分、原作はレイモン・ラディゲ、監督と脚本はスコット・マーレイ、撮影はアンドリュー・デ・グルート、美術はパディ・リアドン、音楽はフィリップ・サルドである。そして出演は、カティア・キャバレロ、キース・スミス、ジョン・モリス、たちである。

第二次大戦中のオーストラリア。17歳になる学生のポールは、父の友人夫婦の娘であって、23歳の人妻・マルトに恋をした。しかし、マルトの夫はイタリア人ということで、敵国人として収容所に抑留されていた。そんなこともあって、夫と会えないマルトは、最初は弟のようにポールと接していたものの、次第にポールのことを愛するようになっていく。そして2人は遂に男女の関係になった。しかし、周囲の目は厳しくなっていく。そんな中、マルトがポールの子供を身籠もったことが分かる。しかし、ポールは子供の様に振る舞うだけであり、大人になりきれないポールに失望していき、分かれることを選択したマルト。それから終戦を迎え、状況は大きく変わった。1年五、ポールは幸せに暮らしているマルトと夫に再会し、彼の子供も元気に育っていることを知った。

原作、そしてオリジナル版(=1947年のフランス映画)を翻案して、第二次大戦のオーストラリアに物語の舞台を置いたことは悪くないが、物語としてはメロドラマという要素が薄くなり、ありふれた物語になってしまっているのが残念である。有名な作品を翻案するということに挑んだのは悪いことではないが、意気込みが空回りしてしまって、オリジナル版の亜流作品のようになってしまった作品でした。(そんなこともあって、LDではリリースされていたのに、DVDは...)

 

現在は本作ソフトが無い状況です。ということで、原作小説をば...

肉体の悪魔 (新潮文庫)

肉体の悪魔 (新潮文庫)

  • 作者: ラディゲ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1954/12
  • メディア: 文庫

肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫)

肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫)

  • 作者: ラディゲ
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/01/10
  • メディア: 文庫
新訳 肉体の悪魔

新訳 肉体の悪魔

  • 作者: レイモン ラディゲ
  • 出版社/メーカー: アーティストハウス
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 単行本

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。