ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA『ELO 2』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1973年2月に発表された彼らの2nd.アルバムである。(3rd.アルバムを同年11月に発表しているため、月まで記しておきます。)バンド名に「ORCHESTRA」が付けられているが、彼らのサウンドは正にオーケストラの様なスケールの大きなサウンドであるたげに、そういうことでも彼らを知らしめることになったアルバムである。チャート成績は、本国イギリスでは35位、アメリカでは62位を記録している。
収録曲は、オリジナル盤では全5曲(A面が3曲、B面が2曲)であったが、2006年にリマスターされて再発された時に4曲のボーナス・トラックが追加されている。(5曲でも、時間最短の曲でも7分弱で、5曲で41分を超えている。)収録曲は以下の通りである。『In Old England Town (Boogie No. 2)』『Mama』『Roll Over Beethoven』『From The Sun To The World (Boogie No. 1)』『Kuiama』。(以下、ボーナス・トラック)『In Old England Town (Instrumental)』『Baby, I Apologise』『In Old England Town (Take 1, Alternate Mix)』『Roll Over Beethoven (Take 1)』。
この中からシングル・カットされたのは『Roll Over Beethoven』であって、イギリスでは6位、アメリカではBillboardで42位、Cash-Boxで48位を記録し、豪州で53位、オランダで26位、(西)ドイツで22位を記録している。
お薦め曲は、シングル曲となった『Roll Over Beethoven』(当然のことながら、シングル・バージョンとは別である。)と11分を超える『Kuiama』をピックアップしておく。
ロックとクラシックの融合を図ったバンドは、'70's初頭には幾つかのバンドが知られている。そしてそういうバンドは「プログレ」として発展していき、一つのジャンルを確立させた。彼らもそれと同じアプローチででロックとクラシックの融合を目指したが、よりポップな方向に向かっていき、人気を得ているのはご存知の通りである。が、本アルバムはそんな彼らでもプログレ色の強いアルバムとなっている。
セールス的にも伸び悩み、彼らがブレイクするまでは少し時間がかかることになるが、彼らの目指しているサウンドの形はしっかりと刻まれている。この点では時代を先取りしすぎていた、と言ったところですかね。
'70's後半のポップなサウンドとは異なるが、プログレ色に染まっている本アルバムもまた彼らのサウンドであるだけに、初期のELOサウンドとして、しっかりと聴いておきたいアルバムである。
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