「DU MICH AUCH」 [映画(洋画)]
表題の作品は1986年の西ドイツ映画「イカれたロミオに泣き虫ジュリエット」である。日本での劇場公開は1991年10月であった。ベルリンの街を舞台にして、一組の恋人が奇妙な人物たちとすれ違いながら繰り広げる冒険物語である。ベルリンでは2年間のロングラン・ヒットとなったことでも知られる作品である。
作品データを記しておくと、時間は89分、白黒作品である。監督と脚本はアンニャ・フランケとダニー・レヴィの2人、共同監督がヘルムート・バーガー、撮影はカール・フリードリヒ・コシュニック、音楽はニキ・ライザーである。そして出演は、アンニャ・フランケ、ダニー・レヴィ、イェンス・ナウマン、マティアス・グネーディンガー、レギーネ・ルッツ、ヘルマ・フェールマン、カーリーン・ルザフォード、たちである。
東西統一前のベルリンのクロイツベルク地区。ここはアナーキーな若者たちが集まっている場所だった。スイスからこの地に流れてきた青年ロメオと、生粋のベルリン娘のユリアは恋人同士だったが、最近はうまくいっていなかった。そんな中、ある政治家の家で開かれるパーティで、ロメオがギター、ユリアがサックスの演奏をしている最中に殺人事件が発生した。2人は驚いて外に飛び出し謎の2人組の男に追われることになる。一緒に逃げるロメオとユリアの2人の心は再び1つにまとまり、力を合わせていく。難とか男をまいてアパートに帰った2人だったが、翌朝、ユリアは連れ去られてしまい、ロメオは難とか脱出した。実はユリアのサックスに、政治家のスキャンダルが映ったフィルムが紛れ込んでいたのだった。ロメオはユリアを救うべく、ピストルを持って一味のアジトの娼館に乗り込み、ユリアを救い出そうとした。が、射たれてしまったロメオは、最期の瞬間に、翼をつけてユリアの手をとってベルリンの上空を舞う自らの姿をみたのだった...
青春映画として描かれていたのが、突如巻き込まれ型のサスペンスになり、悲恋のラブ・ストーリーという形になるが、全体を通してアナーキーな所、スラップスティックな所があって、これはこれで面白い所である。(が、描き方を変えたら、また違った味わいが出たことでしょうね...)また、白黒映像という所がポイントになっていて、これが本作の独特の世界観を醸し出している。
ちょっと変わった作品であるが、チェックしておきたい作品である。が、DVD化されていない...(LDではリリースされていましたが...)
↓ビデオです。
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