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「DISPARA!」 [映画(洋画)]

表題の作品は1993年のスペインとイタリアの合作映画「愛よりも非情」である。日本での劇場公開は1995年5月であった。ハリウッドでブレイクする前のA・バンデラスが、母国スペインの作品に出演しているということで、後に知られるようになった作品である。ヒロインの復讐を描いた悲恋のアクション・ラブストーリーである。

作品データを記しておくと、時間は108分、原作はジョルジオ・シェルバネンコ、監督はカルロス・サウラ、脚本はカルロス・サウラとエンツォ・モンテレオーネの2人、撮影はハビエル・アギーレサロベ、音楽はアルベルト・イグレシアスである。そして出演は、フランチェスカ・ネリ、アントニオ・バンデラス、ワルター・ヴェダルテ、ラリ・ラモン、チェマ・マーゾ、ダニエル・ポーザ・ロペス、アチェロ・マナス、コーク・マーヤ、ロドリゴ・ヴァルヴァーデ、たちである。

新聞記者のマルコスは、マドリッドの郊外で公演しているサーカス一座の取材を行い、そこで一座の花形スターで、射撃の名手・アンナに魅せられる。彼女は一座で生まれ育ち、幼い頃から腕を磨いた花形スターであり、彼女もマルコスに惹かれ、恋人同士になった。そんな中、マルコスがバルセロナに出張となった夜、アンナが3人のチンピラに暴行されてしまう。アンナは復讐を誓い、翌日、ライフルで3人のチンピラを探し出して射殺した。そのニュースを見たアンナは、自分の犯した罪に恐怖を覚え、マルコスに連絡するが、マルコスは不在で、連絡が付かない。で、孤独と絶望の中、アンナは逃走した。しかし、この時彼女は、犯された子宮から血を流していた。逃走中に札を受けると、大きな病院で早く治療しないと出血多量になって危険と言われる。そんなアンナは、車を走らせるが、ハイウェイで警官に職務質問された時、反射的にライフルを構え、警官を殺してしまった。更に逃げるが、車が故障してしまい、荒野の一軒家に逃れる。そこには親切な親子がいて、彼女を休ませてくれた。一方、出張から戻って来たマルコスは、留守番電話にあったアンナのメッセージを聞いて不吉な予感を覚え、アンナを捜し始めた。警察はアンナを追い、荒野の一軒家を包囲した。これにアンナは、そこに住む親子を人質にして立てこもった。マルコスもアンナが立てこもっていることを知り、駆けつけ、アンナを説得し、親子を解放させ、自分はアンナの元に残った。あるコスの腕に抱かれたアンナは安心したように、そっと息を引き取った...

自分の気持ちを上手く言葉に出来ないことから悲劇を招いてしまうヒロインをF・ネリが熱演し、A・バンデラスも良い味を出している。ただ、ストーリーとしては悲劇性を演出するためなのか、少し乱暴な所(突拍子もない所)があるのも事実である。そのため、悲恋の物語が今一つというように感じられてしまうのが残念である。

ある意味では、これも現代のレイプ問題と銃社会の悲劇を描いた作品ということになるが、それならばもう少し社会性を出しても良かったように感じられるのですがね...

A・バンデラスの熱心なファンを自認する方は見ていてもと思うが、そうで無い方は、ソフトの点でも恵まれていない(かつてはLDでリリースされていたものの、DVD化されていない)だけに、そのままで宜しいかと...

 

↓ビデオですが...

↓映画のパンフ

《シネマスクエアとうきゅう》カルロス・サウラ監督 フランチェスカ・ネリ/アントニオ・バンデラス愛よりも非情 …映画パンフレットCINEMA SQUARE MAGAZINE vol.119 【中古】afb


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