ケータイ刑事銭形海33話(3rd.7話)[裏ネタ編]PART 12 [ケータイ刑事]
「銭形海」の第33話(3rd.7話)「BS初!ついにやるのかフィギュア劇!? ~銭形海、世界を駆ける!」の裏ネタ編・増補の10回目となる今回は、この物語のポイントになっていたとから「暗号文」について、「チャールズ・リンドバーグ」について、これで連絡が入ったことから「国際電話」について、「弁慶の泣き所」について、松山さんが口にした「禅問答」について記します。尚、「暗号文」は「海・21話(2nd.8話)[裏ネタ編]PART 7」で「暗号」として、「チャールズ・リンドバーグ」は「海・33話(3rd.7話)[裏ネタ編]」で「リンドバーグ」として、「弁慶の泣き所」は「零・2話[裏ネタ編]PART 6」で記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(MBS放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。BS-i(当時)での本放送時に記した記事へのリンクもあります。また、この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/11/15、18付です。
「暗号文」:その内容を第三者に分からないようにするために、当事者の間だけで了解できるように取り決められた特殊な記号や言葉のこと、またはその規則に則って作られた文のことを「暗号」というが、「暗号文」とは、暗号によって作られた文章のことを言う。(単に「暗号」と言う場合もある。)また、暗号は文字を使わずに数字や記号のみによってのものもあるが、「暗号文」と呼ばれる者は基本的に文字を使って、(それなりの)文章になっているものを指す。但し、誰にでも解読できるもの(例えば一般の言語など)は「暗号」とは言わない。これは、その言語話者以外には例え分からなくても、その言語を母国語とする人には分かるためであり、「暗号」の条件を満たしていないことになる。
暗号は、その規則を知っている者だけが内容を理解できるものであるため、秘匿性が必要な内容をやりとりする場合に、古くから使われていたものである。古代でも、秘匿性のレベルは現在と比べると低いものの、暗号が使われていた記録が多数ある。歴史上では紀元前5世紀の古代ギリシア(スパルタ)でスキュタレーという棒が使われていた。(現在では、これは容易に解けてしまうものであるが、それを知らない者にとっては、やはり内容は分からず、一応、暗号としての役割は十分果たしていることになる。またこれは戦争で暗号が使われていた記録でもある。)
その後、時代と共に様々なものが考案されて、より複雑なものに発展していく。(当然のことながら、従来のものは解読されて、完全に秘匿性を失ってしまったため、新たな暗号が必要になる、という繰り返しである。)15世紀には2枚の回転式円盤を組み合わせて暗号を作り出すというものが登場した。(これは19世紀のアメリカ南北戦争でも使用された記録が残っている。)その後、カード式、乱数表を使った表式などが登場し、一応、人間が作り、解読するものであった。が、20世紀になると、ドイツの「エニグマ」、日本の「パープル」、アメリカの「SIGABA」、スイスの「NEMA」、イギリスの「TypeX」などの機械式暗号装置が登場するようになって、人ではなく、機械が暗号を作るものが登場した。これは、技術の進歩によって、これまでに生まれた様々な暗号では秘匿性が低くなったためで、より複雑なものを簡単に作り、または解読するために生まれたものである。これらは第二次大戦の時に、各国で活躍することになる。(当然、解読機が漏れていて、暗号としての秘匿性が無くなっていたものもある。)戦後、更に暗号は複雑になり、コンピューターの登場で、一段と複雑怪奇なものが登場している。
ある意味では、戦争というものが、暗号を発展させてきた、といってもよい。敵に作戦を知られないようにするには秘匿性の高いものが必要であるが、当然のことながらスパイが暗躍し、暗号の解読を専門に行う部門が出来、更に複雑な暗号の開発を、というイタチごっこであった。
また、現在ではデジタル符号に置き換えて情報伝達が行われているが、これもある意味では「暗号」である。見ただけでは単なる「0」と「1」だけの羅列であるが、フレームや同期信号、制御コードなどが決められていて、これらによって「0」と「1」の数字が意味のある配列になり、更にそれぞれに対応した意味が出てくるためである。(しかも、文章になるだけでなく、音声、画像にもなり得るのですから...)
現在、暗号は当たり前のように使われている。インターネットで使われる「SSL」も「暗号」の一つであって、現代では身近なところにある暗号と言っても良い。
「暗号」のことは英語、ドイツ語、フランス語では「Code」(但し、発音は異なる。)、イタリア語では「Codice」、スペイン語では「Código」、ポルトガル語では「Código」、中国語では「密碼」と言い、「暗号文」のことは英語では「Cryptogram」、ドイツ語では「Kryptogramm」、フランス語では「Cryptogramme」、イタリア語では「Crittogramma」、スペイン語、ポルトガル語では「Criptograma」、中国語では「密碼文」と言って、使い分けられている。
「チャールズ・リンドバーグ」:Charles Lindbergh。1902年2月4日にアメリカ・デトロイトで生まれ、1974年8月26日、ハワイのマウイ島で死去。享年72歳。
飛行家であり、ハーモン・トロフィーと名誉勲章の受賞者でもある。1927年に「スピリット・オブ・セントルイス号」(単葉単発単座のプロペラ機)で、ニューヨークからパリへと飛び、大西洋単独無着陸飛行に初めて成功した人物として世界的に知られている。尚、この時の飛行距離は5810kmで、飛行時間は33時間29分30秒だった。更に、1931年には北太平洋横断飛行を成功させている。
余りにも有名な大西洋単独無着陸飛行では、パリの上空に辿り着いた彼が「翼よ、あれがパリの灯だ!」と叫んだとして知られているが、この有名な台詞は実際にその時に彼の口から出た言葉ではない。後に出版した彼の自伝の中にフィクションとして脚色されたものである。で、その自伝は1953年に出版され、1954年のピュリッツァー賞を受賞した。そして、1957年に映画化された。(邦題「翼よ!あれが巴里の灯だ」、原題「THE SPIRIT OF ST. LOUIS」、ビリー・ワイルダー監督、ジェームズ・スチュワート主演。)
その後、彼は子供が誘拐されたことでも知られている。(1932年の「リンドバーグ愛児誘拐事件」。)当時、1歳8ヶ月の息子・ジュニアが自宅から誘拐されて、10週間に及ぶ探索と誘拐犯人との身代金交渉か行われたが、5月に遺体で発見された。尚、この事件に関しては、捜査当局が犯人を特定し、逮捕して裁判が行われ、有罪/死刑判決が出て、執行されたが、被疑者は無罪を主張し続けていて、事件当日のアリバイがあるとされている、証拠となる出勤簿が紛失していることなどから、現在でも冤罪/陰謀説がある事件でもある。(真実は闇の中ということになっている...)
また、この事件はアガサ・クリスティの名作「オリエント急行の殺人」の序盤で語られる誘拐事件のモデルとされている。(映画ではこの事件の名前が出てきている。)
「国際電話」:異なる国との間で行われる通話のことを言う。但し、国内通話であっても、回線が途中で外国を経由している場合は国際電話に含まれる。(国土が広い国、飛地を有する国などでは日常的に国内通話でも国際電話に該当することが多い。)また、携帯電話を使った場合では、国境近くの場所では海外経由となる場合がある。
現在は、一般加入電話からほぼ世界中の国に対して通話をすることが出来るようになっている。これは、国毎に「国番号」が設定されているため、通話先の国番号を頭に付け、電話番号をダイヤルすれば、(一部の国を除いて)繋がる。
世界で最初の国際電話は、1927年にイギリス・ロンドンとアメリカ・ニューヨークの間で行われている。日本では1934年に、東京とフィリピン・マニラ間での通話が可能となったのが最初である。(この時は無線国際電話であった。)その後、無線方式ではなく、海底ケーブルが設置され、それが利用されるようになった。(1964年に日本とアメリカの間で太平洋横断海底ケーブルが設置されている。)現在は基本的にケーブルが使われるが、一部の国との間では衛星回線が使用されることもある。(衛星回線の場合は、人工衛星経由となるため、衛星までの距離があるため、通話に遅延が生じる。)
英語では「International Call」、ドイツ語では「Internationaler Anruf」、フランス語では「Appel International」、イタリア語では「Chiamata Internazionale」、スペイン語では「Llamada Internacional」、ポルトガル語では「Chamada Internacional」、中国語では「國際電話」と言う。
「弁慶の泣き所」:「向こうずね」のことである。この部位は、アキレス腱と共に急所の一つとして知られている部位であり、同時に「弱点」と同義語として使われる言葉でもある。
これは、武蔵坊弁慶のような豪傑であっても、この部位を打たれれば涙を流すほど痛がる、とされていることから、「向こうずね」のことをこのように言うようになったものである。
また、(足の)中指を第二関節で曲げ、力を入れても力が入らない部分である第1関節を含む中指の先の部位のことも言う。(これも、やはり豪傑の弁慶でさえも力を入れることが出来ない泣き所である、ということからこのように呼ばれるようになった。)
また、これらの意味が転じて、力を持っている人の、他人に触れられたくない弱点のことを指すようにもなった。
英語では「Achilles' Heel」、ドイツ語では「Achilles' Ferse」、フランス語では「Talon d'Achille」、イタリア語では「Tallone di Achilles」、スペイン語では「Talón de Aquiles」、ポルトガル語では「Salto de Sapato de Aquiles」、中国語では「強者的弱點」と言う。
ちなみに、「零・2話」で高村さんが、これのことを「弁慶のクライング・スポット」と言っていたが、これは高村語であって、英語としては全く意味が通じないのは言うまでもない。(「弁慶の泣き所」と言う意味で言いたいのならば「Shin」または「An Achilles' Heel」と言えば良く、「泣き所」は「Weak Point」と言い、「クライング・スポット」って、小学生レベルの直訳です。)
「禅問答」:「ぜんもんどう」と読む。本来の意味は、禅家に於いて、修行者が悟の境地に達するための修業のために感じる疑問を問い、師家がそれに答えるもののことを指す。が、そこから転じて、チグハグで分かりにくいことを言うようになった。(これは、修行者の問と師家の答えとがうまく噛み合わず、何度も問いかけ答えるというようなことを繰り返していることに由来している。)
英語では「Zen Koan dialogue」、ドイツ語では「Zen-Koan-Dialog」、フランス語では「Dialogue du Koan Zen」、イタリア語では「Dialogo di Koan di Zen」、スペイン語では「Diálogo del Koan Zen」、ポルトガル語では「Diálogo de Koan de Zen」、中国語では「禪問答」と言う。
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