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「DINNER WITH THE VAMPIRE」 [映画(洋画)]

表題の作品は1988年のイタリア映画「バンパイア 最後の晩餐」である。日本での劇場公開は1989年4月であった。独特の感覚を持ったニューウェーブ吸血鬼映画である。

作品データを記しておくと、時間は91分、原案はルチアーノ・マルチーノ、製作と監督はランベルト・バーヴァ、脚本はダルダーノ・サケッティとランベルト・バーヴァの2人、撮影はジャックフランコ・トラサント、音楽はサイモン・ボスウェルである。そして出演は、ジョージ・ヒルトン、リカルド・ロッシ、パトリシア・ペレグリーノ、ヴァレリア・ミリッロ、ダニエル・アルドロバンディ、イゴール・ザレウスキー、たちである。

新たなホラー映画が製作されると言うことで、そのオーディションが行われた。そして歌手志望のリタ、ダンサー志望のモニカたち、3人の女性と1人の男性が選ばれた。そして4人は監督のユーレックの古城に招かれた。古城は召し使いジル、黒衣の男たちがうろついている不気味な場所だった。晩餐の始まる前に4人はユーレックの吸血鬼映画を見せられた。そして晩餐が始まると、ユーレックは、自分は4000年前から生きている吸血鬼で、永遠の命ゆえに続く退屈な生活に嫌気がさし、生きることに疲れたので殺してくれ、ヒントは先の映画とドリアン・グレイだ、と語った。そして、朝までに殺さなければ、逆に4人は血を吸い尽くされるという。で、ユーレックは巨大なコウモリに変身した。4人は戸惑うものの、ユーレックの言葉に従って謎を解いていくが、ユーレックやゾンビたちに邪魔をされながらの謎解きとなる。やがて4人は、ユーレックの魂がドリアン・グレイの肖像のように映画に封じ込められていることに気付き、映画フィルムを焼くことでユーレックを倒したのだった。

'80年代には「新感覚」と呼ばれるホラー映画(特に吸血鬼もの)が生まれていて、それまでにはない新たなモンスターの一面が出てくるようになったが、本作はそういう新感覚の吸血鬼ものの一本である。特に、イタリア映画の場合は、本格的なものと、完全な亜流作品というB級、C級作品とがはっきりと分かれているが、本作は前者に含まれる。

舞台となる古城が何とも言えない雰囲気が出ていることもあって、上手くまとめられている作品である。ただ、純粋なホラーではなく、コミカルな要素が部分的にあるのが良いスパイスになっているなど、従来のホラー映画とは違っている部分もある。(正に「ニューウェーブ・ホラー」ということになる。)ということなので、チェックしておきたい1本である。

 

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「DIABOLICA」 [映画(洋画)]

表題の作品は1974年のイタリア映画「デアボリカ」である。日本での劇場公開は1975年4月であった。「エクソシスト」のヒットで世界的に折ると映画ブームが到来することになったが、ブームに乗って製作されたイタリアン・ホラー作品である。但し、ブームに乗ったイタリア映画はとんでもない「亜流作品」が多く生まれているが、本作はそういうものではなく、なかなか良く出来ている作品である。(でも、B級作品の範疇に入りますが...)

作品データを記しておくと、時間は108分、監督はオリヴァー・ヘルマンとリチャード・バレットの2人、脚本はオリヴァー・ヘルマンとアントニオ・トロイソの2人、撮影はロベルト・デットーレ・ピアッツォーリ、音楽はフランコ・ミカリッツィである。そして出演は、ジュリエット・ミルズ、ガブリエル・ラヴィア、リチャード・ジョンソン、エリザベス・ターナー、デヴィッド・コリン・Jr.、ニーノ・セグリーニ、バーバラ・フィオリーニ、たちである。

人妻のジェシカが突然妊娠した。あれほど注意して妊娠しないようにしていたはずなのに、妊娠三ヶ月という。が、これまでに娘と息子を産んでいる彼女だったが、今度のつわりは酷く、時には血を吐くこともあって、精神的には最悪だった。そんなある日、昔の恋人と一緒に写っている写真を見つけた彼女は、突然凶暴になって、夫・ロバートが大事にしている金魚鉢を叩き壊してしまった。更に、お腹の子供は異常な成長を見せるようになり、ジェシカの顔は醜悪な化け物のように変わってしまう。彼は、以前に悪魔に取り憑かれ、それをディミトリという超能力者に救われたことがあり、その時の悪魔が復讐しようとしているのだった。ディミトリは彼女を救えるのは自分しかいないと言い、その言葉を信じたロバートは、ディミトリに任せることにしたが、悪魔とディミトリの対決が始まるが、悪魔の圧勝だった。悪魔によって死が延期されていたディミトリだが、それまでの時間も少ない中、最後の対決に挑んでいく。悪魔はジェシカに乗り移って挑発する。それに起こったディミトリはジュシカの腹を力の限り叩き続け、悪魔が乗っ取ろうとしていたお腹の子供を引っ張り出した。ジェシカは無事で、胎児は死産ということになったが、悪魔の魔の手からは逃れることが出来た。数日後、一家は何事も無かったように観光船に乗っていたが、息子・ケンの両眼が悪魔のように不気味な金色に光っているのを誰も気づいてはいなかった...

「エクソシスト」を意識しているところや、物語の展開ということでは、「エクソシスト」の亜流作品と言うことが出来るが、よりグロく、より醜悪に描いていることで、なかなか上手く作っている所がある。ただ、続編が製作できるように仕込んでいるところや、次への伏線が見え見えという所もあるのも事実ですが...

「マカロニ・ウエスタン」でもそうであるが、当たり外れが大きいイタリアのブームに乗った亜流作品群の多いイタリアン・ホラーの中では出来は上位に入るものであるが、やはり「亜流作品」ということからは逃れられない作品ではあるものの、それなりに楽しめる作品である。

 

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「DROWNING BY NUMBERS」 [映画(洋画)]

表題の作品は1988年のイギリス映画「数に溺れて」である。日本での劇場公開は1989年3月であった。劇中に「1」から「100」までの数字が登場するという仕掛けが話題になったグリーナウェイ監督作品で、祖母、母、娘の3代にわたる同名女性の物語である。また、本作は1988年のカンヌ国際映画祭で芸術貢献賞を受賞している。

作品データを記しておくと、時間は114分、監督と脚本はピーター・グリーナウェイ、撮影はサッシャ・ヴィエルニ、音楽はマイケル・ナイマンである。そして出演は、ジュリエット・スティーヴンソン、ジョエリー・リチャードソン、ジョーン・プロウライト、ブライアン・プリングル、バーナード・ヒル、ジェーソン・エドワーズ、トレヴァー・クーパー、デイヴィッド・モリッセー、ジョン・ローガン、ポール・ムーニー、ジューン・ガーネット、たちである。

縄跳びをしている少女が百個の星を数えている……。60歳のシシー・コルピッツは、夫・ジェイクが日曜学校の教師・ナンシーと浮気している現場を目撃したことから、酔っ払ってブリキの浴槽で入浴していた夫を溺死させた。で、34歳の娘・シシー・コルピッツと共に、ジェイクの死は事故として処理して欲しいと検死官・マジェットに頼んだ。彼は長年慕っていたシシー(祖母)が自分のプロポーズに応じるのならば要求通りにすると答えた。34歳のシシーは、12歳になる息子・スマットが父親に劣らないゲーム狂で、ゲームに執着する少年だったが、普通の日常を過ごしていた。が、夫・ハーディとの実の無い生活に見切りをつけることを決断し、母を見習って、夫が海で足をつったときに溺死させた。検死官・マジェットは、今度はシシー(母)に、結婚を承諾するのなら、事故死というニセの死亡証明書を発行すると持ちかけるが、断られてしまう。そんなシシー(祖母)には、シシーという孫娘がいて、シシー(孫)はシシー(母)の姪だった。そのシシー(孫)はつきあっていたベラミーと結婚し、妊娠して幸せに包まれていたが、夫が親族の相次ぐ死を不審に思う人たちの周回に参加したことから、その夫をプールで溺れさせて殺してしまった。すると検死官・マジェットは、シシー(孫)に対して、事故として処理するから言うことを聴くように持ちかけるが、それを拒否されて憤慨した。しかし、3人の夫の親族と、それに同情する人々の声は次第に高まっていって、3人のシシーは追いつめられていく。で、3人のシシーは協力してマジェットを誘い出すと、ボートの上でマジェットを殺害し、船に水を引き始めて葬ったのだった...

劇中に「1」から「100」までの数字が散りばめられているので、それを探すという楽しみもあるのだが、それに気を取られていると、本作のブラックな所に置いて行かれてしまうことになる。そのため、まずは物語に集中して、グリーナウェイ監督の独特の映像美による不思議な世界のミステリーを楽しむことにして、その後で新ためて「1」からの数字を探すということで、二度、三度楽しむというのが宜しいかと...

 

数に溺れて [DVD]

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「DR. TERROR'S HOUSE OF HORRORS」 [映画(洋画)]

表題の作品は1965年のイギリス映画「テラー博士の恐怖」である。日本での劇場公開は1965年12月であった。5編の短編作品が集まったオムニバス形式のホラー作品である。また、P・カッシングとC・リーという顔合わせはホラー映画ではすっかりお馴染みであるが、この2人は本作でもなかなかの所を見せていて、特にP・カッシングの怪演ぶりは見ものである。

作品データを記しておくと、時間は98分、監督はフレディ・フランシス、製作と脚本はミルトン・サボツキー、撮影はアラン・ヒューム、特撮はテッド・サミュエルズ、音楽はエリザベス・リュトンスである。そして出演は、ピーター・カッシング、クリストファー・リー、ドナルド・サザーランド、バーナード・リー、ニール・マッカラム、アラン・フリーマン、ロイ・キャッスル、マックス・エイドリアン、エドワード・アンダーダウン、たちである。

イギリスの片田舎を走る列車の5人の乗客が乗り合わせていた。彼らは、建築技師のジム、休暇か家に戻るビル、楽士のビフ、医師のボブ、美術評論家のマーシュだった。そして6人目の乗客として、「恐怖の博士」と呼ばれているサンダー・シュレック博士が乗ってきた。博士はタロットカードを出して、5人の乗客たちそれぞれの未来を占い始めた。

5人それぞれの占いは、それぞれの恐るべき未来であって、誰もがとても恐ろしいものだった。5人はそれぞれ自分の未来の恐るべき内容を知るが、同時に恐怖博士とは一体何者だろうと思った。で、博士はカードを一枚取りだした。するとそれは「13」というカードで「死」を意味するものであった。そんな時、列車がトンネルに入る。そしてトンネルを抜け出た時、博士の姿は消えていた...

5つのそれぞれの物語は、狼男、吸血鬼というモンスター・ホラーというものから植物ホラー、オカルトものということになっているため、複数のジャンルのホラー作品を楽しめるようになっている。が、その反面、1つの物語の時間が短い(短編ということになる。)ため、十分描き切れていないというのは残念な所である。(これがオムニバス形式の弱点でもありますが...)

とは言っても、P ・カッシングの怪演ぶりもあって、十分楽しめる作品である。(絶叫するほどの怖さは無いですが...)

 

かつてはLDでリリースされていましたが、現時点では輸入版ビデオのみになっている...

Dr Terror's House of Horrors [VHS] [Import]

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「DRACULA A.D. 1972」 [映画(洋画)]

表題の作品は1972年のイギリス映画「ドラキュラ'72」である。日本での劇場公開は1972年7月であった。ハマープロの「ドラキュラ」シリーズの第7作である。同じようなパターンの作品が続いていたが、本作では舞台設定を現代に持ってきたことで、シリーズの中でも大きな転換を行った作品である。

作品データを記しておくと、時間は96分、監督はアラン・ギブソン、脚本はドン・ホートン、撮影はディック・ブッシュ、音楽はマイケル・ヴィッカーズである。そして出演は、ピーター・カッシング、クリストファー・リー、ステファニー・ビーチャム、マイケル・コールズ、キャロライン・マンロー、クリストファー・ニーム、マーシャ・A・ハント、ウィリアム・エリス、ジャネット・ケイ、フィリップ・ミラー、たちである。

1872年のロンドンで、ドラキュラ伯爵とヘルシング教授の宿命の対決に決着が付いて両者共に滅んだ。しかし、ドラキュラの最所の弟子・アルカードが伯爵の遺骸からメダルと指輪を救い出していた。それから100年の歳月が流れた1972年・現在のロンドン。チェルシーでロック・パーティが行われて、多くの若者達が集まった。その中にはジェシカや、アルカードの子孫ノジョニー・アルカードちもいた。一同はジョニーの提案でセント・バートロフ教会へ行って、悪霊たちを呼び戻す儀式に立ちあう。ドラキュラ伯爵が呼び戻される前に一同は逃げ去ったが、ドラキュラ伯爵は儀式が滞りなく行われたことで復活した。そしてローラという娘が襲われた。これでマレー警部とピアソン刑事部長が駆けつけて事件の捜査が始まる。また、この事件を耳にしたヴァン・ヘルシング教授(ヘルシング教授の子孫である。)は駆けつけて、犯人は吸血鬼だと主張した。しかし警察はそれを受け付けなかった。そんな中、第二の犠牲者が出た。ヘルシング教授は、ドラキュラは宿敵の子孫であるジェシカを狙っていることに気づき、既に吸血鬼の手先になったボブに掠われたジェシカを助けるために立ち上がる。まずはジョニーの家に行ったが、そこにはいなかった。が、ジョニーを始末した。ジェシカはバートロフ教会に捕らえられていることから、教会に向かい、難とかジェシカを救出した。そしてドラキュラの遺骸を、二度と甦ることがないように、入念に、徹底的に始末したのだった。

アイデアは面白く、そこにサイケデリックな'60'sの雰囲気に満ちた(現代の)ファッションセンスとの変なマッチングが独特の世界観を出している。(これは、1970年代と言わなくても、21世紀以降の近未来と言っても十分通用する独特の世界である。→それ以外の社会的なインフラに関しては手を入れる必要があるのは言うまでも無いですが...)しかし、物語の展開の方は残念なものであって、決められたレールの上を進んでいくと行ったもので、もう少し波乱の展開が欲しい所である。

そういう所をハマープロらしいと言えばそれまでであるが、独特の世界観を生み出したシリーズということを考えたら、これはこれで宜しいかと...(少なくとも、前作よりは見所がある作品であるが、この後の作品は目をそらしたくなるほどのものになってしまうだけに、シリーズの最後の花火だったと言っていいですね...)

 

ドラキュラ '72 [DVD]

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「DRACULA HAS RISEN FROM THE GRAVE」 [映画(洋画)]

表題の作品は1968年のイギリス映画「帰って来たドラキュラ」である。日本での劇場公開は1969年3月であった。ハマープロのドラキュラ・シリーズの第4作(C・リー主演の第3作)である。前作で、前作で滅んだドラキュラがまたも復活ての物語である。但し、宿敵ヘルシング教授は登場せずに、恋人を奪われた青年がバンパイア・ハンターとして活躍する物語である。

作品データを記しておくと、時間は93分、監督はフレディ・フランシス、脚本はジョン・エルダー、撮影はアーサー・グラント、音楽はジェームズ・バーナードである。そして出演は、クリストファー・リー、ヴェロニカ・カールソン、ルパート・デイヴィス、バーバラ・ユーイング、バリー・アンドリュース、マリオン・マシー、イアン・フーパー、たちである。

ある村に高僧が立ち寄る。その村人たちは誰もが教会を避けていたことを知り、司祭を呼んで悪魔払いを行うことにした。しかし、司祭は逃げ出し、更に足を滑らせて急流に落ちてしまう。そして、傷口から血が流れる。そしてそこは、あのドラキュラが氷漬けにされていた場所であり、流れてきた血を吸ったドラキュラは甦った。そして村の女たちを餌食にしていく。高僧の姪・マリアもドラキュラに狙われたが、鮎憂いところを恋人のポールに助けられた。一方、司祭はドラキュラが甦ったことに悩み、ポールに一部始終を話した。で、ドラキュラ退治のために立ち上がった。ドラキュラの城に乗り込み、対決し、激闘の末にドラキュラを断崖から突き落すことに成功した。そして高僧から貰った十字架でドラキュラを刺し貫いた。こうしてドラキュラは倒され、深い霧の中へ姿を消していった。

C・リーのドラキュラは存在感があるが、それだけという作品である。また、展開もちょっと都合が良すぎるように感じられる。ということで、物語の方は堂でも良いような所があるが、ドラキュラの胸に杭を打ち込んでトドメを刺すという、ある意味では当たり前と認識されていることが初めて映像になったと言うところがあるのが、本作のポイントであり、救いである。(これだけで存在価値がある作品である。)

 

帰ってきたドラキュラ [DVD]

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「DRACULA, PRINCE OF DARKNESS」 [映画(洋画)]

表題の作品は1965年のイギリス映画「凶人ドラキュラ」である。日本での劇場公開は1966年6月であった。イギリス・ハマープロと言えばラー映画で有名であり、そのハマープロの代表的なシリーズが「吸血鬼ドラキュラ」であるのはご存知の通りであるが、本作はその「吸血鬼ドラキュラ」シリーズ(第9作まで製作された。)の第3作であり、第1作「吸血鬼ドラキュラ」の続編である。(シリーズ第2作の「吸血鬼ドラキュラの花嫁」にはドラキュラ伯爵は登場していないため、C・リー主演のシリーズでは第2作となる。)

作品データを記しておくと、時間は91分、監督はテレンス・フィッシャー、脚本はジョン・サンソン、撮影はマイケル・リード、音楽はジェームズ・バーナードである。そして出演は、クリストファー・リー、バーバラ・シェリー、アンドリュー・キーア、フランシス・マシューズ、スーザン・ファーマー、チャールズ・ティングウェル、ソリー・ウォルターズ、たちである。

ドラキュラの死から10年が流れていた。東ヨーロッパに旅行にやってきたチャールズ・ダイアナ夫妻と、アラン・ヘレン夫妻の2組の夫婦は、旅の途中で偶然出会ったシャンドア神父から「カールスバッドはドラキュラの領地だから行かないほうがいい」と忠告された。そんな4人の前に、御者のいない馬車が現れた。好奇心からその馬車に乗ると、馬車は豪華なある屋敷に連れて行かれた。その屋敷はドラキュラの遺灰が眠る古城だった。そんなことを知らずに、そこに泊まることになり、夜、物音に目を覚ましたアランは地下室に降りていった。すると、召使のクローブが現われて、彼を刺殺した。すると、その生血の洗礼によって、ドラキュラが甦った。復活したドラキュラはヘレンを襲い、噛みつくと、ヘレンは吸血鬼へと化した。チャールズとダイアナはシャンドア神父の僧院へ逃げ、神父は2人と共に屋敷に戻ってくる。神父は、ヘレンの心臓に杭を打ちこみ、倒したが、ドラキュラはあくまでダイアナを狙い、捕らえた。チャールズと神父はダイアナを救出し、チャールズがドラキュラと死闘を開始した。そんな中、神父は「吸血鬼は十字架と、太陽と流水に弱い」ということを思い出した。そして厚い氷が張っている濠の上を逃げていくドラキュラに、神父は銃を撃ったが、弾はそれて氷に命中した。で、氷が割れてドラキュラは水中に沈んでいった。

ドラキュラがモンスターのように無言であることが恐怖感を高めているところは良いのだが、これぞドラキュラ映画だ、という様な見所のない作品でしかない。一応、C・リーのドラキュラははまり役であるということ以外は、シリーズものは(質が)落ちていくということを具現化している作品ということですね。

結局は、ドラキュラという強烈な個性的なキャラクターだけではダメということで、ドラキュラ退治をする方のキャラに魅力が無いのは...ということです。が、C・リーのドラキュラを見るのならば、目を通しておくべき1本ではありますけど...

 

凶人ドラキュラ [DVD]

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「DIGGBY-THE BIGGEST DOG IN THE WORLD」 [映画(洋画)]

表題の作品は1972年のイギリス映画「むく犬ディグビー」である。日本での劇場公開は1979年3月であった。動物ものは当たると言われるが、ちょっと惹いてしまうような所がある動物コメディ作品である。

作品データを記しておくと、時間は80分、監督はジョセフ・マクグラス、脚本はマイケル・パートウィー、撮影はゲイリー・アンスティス、特撮はトム・ハワード、音楽はエドウィン・T・アストリーである。そして出演は、ジム・デイル、スパイク・ミリガン、ミロ・オーシャ、アンジェラ・ダグラス、ノーマン・ロシントン、リチャード・ボーモント、ジョン・ブルサル、ディンスデール・ランデン、ケネス・J・ウォーレン、たちである。

むく犬のディグビーを飼っていたビリーだったが、おじさんが犬を飼うことを禁止したため、仕方なく、知り合いのジェフに預けることにした。ジェフはNATO研究所に勤める青年動物心理学者であり、ビリーの母・ジャニーヌの同僚であった。ジャニーヌたちは、野菜や植物の成長を促進させる薬を開発するX計画のメンバーだった。現時点では、成長促進剤の開発に成功したが、抑成剤は未開発だった。ジェフはそれを使って大きなバラを育てるのが夢で、ある比、研究室からそれを少しだけ拝借した。自宅でその薬を使おうとして溶かしていると、ジャニーヌが訪ねてくるなど、ドタバタがあったものの、その夜、ジェフは薬をバラにかけて就寝した。その夜、警察に追われていた2人組の泥棒がジェフの家に逃げ込んできたが、ディグビーが吠えたことで、盗んだものを置いたまま逃げて行った。翌朝、ジェフが目覚めてくると、ディグビーが2倍の大きさになっていた。ジャニーヌがミルクと間違えて与えた薬をディグビーが飲んだためだった。そんな所にビリーが訪ねてきたことから、慌てたジェフは、ディグビーをよそへやったと嘘をついてビリーを追い返した。それからディグビーはどんどん大きくなり、手に負えなくなったジェフは、田舎のおばさんの家に頂けることにした。が、先の泥棒がディグビーをサーカスに売りつけることを考え、ディグビーを盗んでいき、サーカスに売った。暫くして、テレビは巨大な犬・ディグビーがサー海の見世物になっているニュースを流していた。それを知ったジェフはサーカスへ行く。また、ビリーもディグビーの居場所を知り、ジェフから真実を知らされて、一緒に取り返すことにした。そんなビリーの声で、ディグビーはサーカスのテントから抜け出した。一方、NATO研究所はヘリコプターを出して捕獲しようとし、一方では軍が出動していた。NATO研究所が何とか捕獲して研究所に連れてくると、未完成の抑制剤を与えた。軍は空爆を開始したが、まもなく、薬が効いて元の大きさに戻ったディグビーが姿を現した。

動物ものには勝てないと言うが、本作は纏まりがなく、特撮の水準も低く、単に犬を使っただけといったような作品になっている。ストーリーの方は結構派手であるが、ビジュアル的には盛り上がらないのが残念である。

が、元々がコメディ作品として作られているだれに、不完全なことになったことが幸い(?)して、ツッコミ所が満載となっている。まあ、イギリスのコメディということで、ハリウッド性のコメディとは違う味があるということで、一応作品の存在価値があるといったらいいですね。(そういう作品ということもあって、かつてはLDでリリースされていたが、DVD化は無いでしょうね...)

 

↓一応ビデオがあるものの...

むく犬ディグビー [VHS]

  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
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「THE DEVIL-SHIP PIRATES」 [映画(洋画)]

表題の作品は1964年のイギリス映画「海賊船悪魔号」である。日本での劇場公開は1965年9月であった。時代設定を上手く活かした海洋アクションである。

作品データを記しておくと、時間は86分、監督はドン・シャープ、脚本はジミー・サングスター、撮影はマイケル・リード、音楽はゲイリー・ヒューズである。そして出演は、クリストファー・リー、アンドリュー・キア、ジョン・カーニー、マイケル・リッパー、ピーター・ハウエル、ダンカン・レイモンド、バリー・ウォーレン、ナターシャ・パイン、アーネスト・クラーク、スーザン・ファーマー、アネッテ・ホワイトリー、チャールズ・ヒューストン、ハリー・ロック、たちである。

大航海時代、スペインの無敵艦隊がイギリス海軍に敗れた1588年、海賊船ディアブロ号はスペイン軍に加わっていたが、乗組員の半数を失ってイギリス領のある入江に立ち寄った。そして、海岸でジェーンという娘を捕まえて、村の様子を尋ねた。村では、若い男たちが戦いに出ているということから、キャプテン・ロベレスはある策を思いついた。それは、「わが国に敗れたイギリスはわれらの掌中にある」と言って村人を騙すというものでった。そして、村に海賊たちを受け入れさせる準備を始めさせた。村人たちは彼らを歓迎して迎え入れた。キャプテンは船の修理を進めていった。が、生粋の軍人上がりの副長は、を修理したら再び航海に出るという海賊のやり方に疑問を感じるようになる。海賊たちはやりたい放題で、村の娘を船に連れ込み、村人たちには重労働を課せていた。そんな中、国の動向を探る使いに出していた少年が村に戻ってきたことから、海賊たちの言うイギリスが敗れたということが嘘だとばれてしまう。これに副長と村人たちが反旗を翻した。キャプテンは3日以内に救援隊がやってくることを知ると、村の娘たちを船に連れ去った。これに村人たちが立ち上がり、戦いが始まる。そして、船長は倒され、船は木っ端微塵に吹き飛ばされた...

時代が時代であるだけに、海賊の策が面白い。通信手段が整備されている現代ではあり得ないことが出来る時代というのがポイントである。当時では、こういうことも多々あったことでしょうね...が、その末路というのも大体こういうものだったでしょうが....

 

↓ビデオが形だけあるようですが...(かつてはLDでリリースされていました。)

Devil Ship Pirates [VHS]

  • 出版社/メーカー: Warner
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「DEEP IN THE HEART」 [映画(洋画)]

表題の作品は1982年のイギリス映画「ハンドガン」である。日本での劇場公開は1986年2月であった。バイオレンス・アクション作品であるが、それを否定するメッセージ性のある作品でもある。この点では銃社会のアメリカを批判しており、イギリス映画らしい所を出している作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は99分、製作、監督、脚本はトニー・ガーネット、撮影はチャールズ・スチュワート、音楽はマイク・ポストである。そして出演は、カレン・ヤング、クレイトン・デイ、スージー・ハンフリーズ、ベン・ジョーンズ、ヘレナ・ヒューマン、たちである。

テキサス州ダラスの地に、高校教師として赴任してきたキャスリーン。ある日、彼女は同僚のナンシーの家に招かれ、ナンシーの夫・チャックと同じ法律事務所に勤める弁護士のラリーを紹介される。ラリーは拳銃マニアであり、その腕前もピカ一という西部男であった。キャスリーンは彼に興味を覚え、やがて2人はつきあうようになる。しかし2人の心は微妙にズレていた。キャスリーンは友人としてつき合いたいと思っていたが、ラリーは完全に恋人気どりであった。ある日、支度に彼女を招いたラリーは、ワインでムードを作り、ソファでキャスリーンにキスをし迫った。しかしキャスリーンはそれを拒絶した。ラリーはそれでカッとなり、銃で威嚇してキャスリーンを強姦した。キャスリーンは警察に直行したが、警察では病院での検査を受けさせただけで捜査に乗り出そうとしなかった。で、レイプ相談所に行ったが、レイプと立証されないことを断言された。で、キャスリーンは自らで彼に復讐することを決意した。キャスリーンはそれから完全に人が変わったようになり、復讐のために髪を切り。誰とも言葉を交わさなくなり、銃の腕を磨くことに務めた。そして、鍛えた彼女はラリーを人気のない寂しいガン・クラブに呼び出した。そしてラリーに銃口を向けた。が、彼女にラリーを打越は出来ず、弾は全て外れてしまう。が、彼女は麻酔銃を使ってラリーを眠らせたのだった。

ヒロインの変貌ぶりが凄まじく、別人ではないかと思うような変貌、そしてクライマックスの、復讐に銃の力を否定した所は衝撃的で強烈なメッセージを放っている。(が、それでもアメリカの銃社会というところは変わらず、悲劇が繰り返されている...)が、やはりアメリカからすると外様のイギリス作品という所なんでしょうね...

 

以前はLDでリリースされていましたが、現時点では輸入版ビデオのみということになっています。

Deep in the Heart [VHS] [Import]

  • 出版社/メーカー: Warner
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