「右門捕物帖」(その3) [映画(邦画)]
今回からは、戦前から本シリーズの主演を務めていた嵐寛寿郎主演で、12作が製作された戦後の嵐寛主演シリーズの第1作についてです。この作品は1949年9月に劇場公開されている。
嵐寛寿郎主演(戦後)シリーズ第1作「右門捕物帖 謎の八十八夜」
作品データを記しておくと、1949年のマキノ映画の作品で、時間は83分、白黒作品である。原作は佐々木味津三、監督は並木鏡太郎、脚本は八尋不二と鏡二郎の2人、撮影は杉山公平と広田晴巳の2人、美術は正司治、音楽は高橋半である。そして出演は、嵐寛寿郎、古川緑波、宮城千賀子、渡辺篤、沢村国太郎、オリエ津坂、月宮乙女、富本民平、大河三鈴、村田宏寿、尾上菊太郎、辻清子、水町乙女、嵐徳三郎、加賀邦男、たちである。
むっつり右門は、久はしぶりの保養のために、京の都へやってきた。敬四郎の姪・志津香の許婚の金三郎が、京の紙を買占める謎の人物のために資産を全て失い、結婚が破談になってしまう。志津香は彼を救うために、立ち上がる。そして右門に助力を乞うた。右門は力を貸して事件の謎に迫っていく。が、ある夜、敬四郎は、首に短冊をくくりつけられた姿で発見され、その短冊には「手を引け八十八」という文字があった。右門は更に調査を続けていき、疑わしい平戸屋に迫るが、平戸屋は、犯人ではないと言って本当のことを言おうとしたが、矢を打たれて死んでしまう。その矢にも「八十八」の文字があった。そして謎を追い、ようやく犯人を突き止めると、退治するが、全てを志津香の功績ということに与えたのだった。
戦後初の「右門捕物帖」である。次作からは新東宝の作品となるが、本作は同年のマキノ映画の最初の作品である。
定番のシリーズであるもののも舞台が京都ということで、ちょっと異色の作品となっている。尚、現在ではソフトに恵まれていないこともあって、ちょっと珍しい作品となっているのは残念な所ですが...
↓ソフトが無いので...
ELECTRIC DREAMS(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1984年のアメリカとイギリスの合作映画「エレクトリック・ドリーム」である。日本での劇場公開は1984年11月であった。ヴァージン・レコードが設立した映画会社であるヴァージン・ピクチャーズの第一回作品である。そういうこともあって、M・ジャクソンのビデオクリップで知られているS・バロン監督と、当時のヒットメイカーのG・モロダーを音楽に起用して、当時のヒットナンバーを集めた音楽的な見所たっぷりのSFラブ・コメディである。
作品データを記しておくと、時間は96分、監督はスティーヴ・バロン、脚本はラスティ・レモランデ、撮影はアレックス・トムソン、音楽はジョルジオ・モロダーである。そして出演は、レニー・フォン・ドーレン、ヴァージニア・マドセン、マックスウェル・コールフィールド、バッド・コート、メアリー・ドーラン、ミリアム・マーゴリーズ、クー・スターク、ドン・フェローズ、アラン・ポロンスキー、W・ミラー、たちである。
建築会社に勤める設計家のマイルズは、ある日、苦手のコンピュータを買い、それを使い始めると、それに填まってしまい、家中の電気製品の制御をコンピュータに操作させることにしてしまう。しかし、このコンピュータは訂正を受け付けない所があった。また、彼はシャンペンをひっくり返して内部に酒が入ると、そのコンピュータは意思を持つようになり、自らの意思で学習していくようになった。そんなある日、マイルズの住むアパートに、マデリーンという美人チェリストが引っ越してきた。マイルズは直ぐに彼女に惚れるが、コンピュータもマデリーンの奏でる演奏に酔いしれて、マデリーンを恋するようになった。そして、マデリーンを巡って、マイルズとコンピュータとが対立していく。そんな中、マデリーンが大事にしていたチェロを壊してしまって落ち込んでいると、マイルズが彼女の支えになった。こうしてコンピュータは、マデリーンが愛しているのはマイルズだと認識し、自ら身を引くことにした。そして、マイルズに、自分の名前がエドガーであることを告げると、高圧電流を流し込んで自殺してしまった。その後、マイルズとマデリーンは結ばれた。
ファンタジックな所があるSF作品であり、軽い調子のコメディ色が入っていることで、とても親しみやすい作品となっている。しかも、主人公とヒロインのハッピーエンドということで、見ていてもちょっぴり幸せな気分にさせてくれる作品である。また、言い方は悪いが、その2人がB級作品を中心としていることもあるため、ビッグスターとは違って、身近な存在に感じられるのも良いところである。(何せ、V・マドセンと言うと、'90'sにはB級作品に数多く出演しているB級作品の顔ですからね...)
そして、それを盛り上げるのが数多くの'80'sのヒット曲である。時期的には、豪華ミュージシャンたちが集まったオムニバス形式のサントラ盤が次々とヒットした時期でもあって、そういう流れに乗ったサントラにはやはりヒットを記録している。
サントラ盤の収録曲は以下の全10曲である。『Electric dreams』(P.P.ARNOLD)、『Video』(JEFF LYNNE)、『The Dream』(CULTURE CLUB)、『The Duel』(GIORGIO MORODER)、『Now You're Mine』(HELEN TERRY)、『Love Is Love』(CULTURE CLUB)、『Chase Runner』(HEAVEN 17)、『Let It Run』(JEFF LYNNE)、『Madeline's Theme』(GIORGIO MORODER)、『Together In Electric Dreams』(GIORGIO MORODER With PHILIP OAKEY)。
ただ、音楽の方も超大ヒットを記録した曲はなく、そこそこのヒットに留まっているということで、映画を含めて何処かにB級的な雰囲気が漂ってしまっているが、悪いものではなく、たっぷりと楽しめるものである。やはり、映画とサントラとをセットで楽しみましょう!
↓ビデオ(輸入版)ですが...
Electric Dreams [VHS] [Import]
- 出版社/メーカー:
- メディア: VHS
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↓DVDはリージョンコード「1」です。
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FRANKIE VALLI & THE FOUR SEASONS『VERY BEST OF FRANKIE VALLI & THE FOUR SEASONS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは2003年に発表された彼らのベスト・アルバムである。音楽活動を開始したのは1953年であって、特に'60年代にいくつかの大きなヒットを放った彼らの主だったヒット曲と、ソロに転向した後のF. VALLIの主なヒット曲を集めたベスト盤である。そのため、 FOUR SEASONSのベスト盤としても、F. VALLIのベスト盤としても成り立っているベスト盤である。
収録曲は以下の全20曲である。『Sherry』『Big Girls Don't Cry』『Walk Like A Man』『Candy Girl』『Dawn (Go Away)』『Ronnie』『Rag Doll』『Save It For Me』『Bye, Bye, Baby (Baby Goodbye)』『Let's Hang On (To What We've Got)』『Working My Way Back To You』『Opus 17 (Don't You Worry 'Bout Me)』『I've Got You Under My Skin』『C'Mon Marriane』『Can't Take My Eyes Off You』『My Eyes Adored You』『Swearin' To God (Single Version)』『Who Loves You』『December, 1963 (Oh, What A Night)』『Grease』。
尚、FRANKIE VALLIのソロ名義の曲は4曲(『Can't Take My Eyes Off You』『My Eyes Adored You』『Swearin' To God (Single Version)』『Grease』)である。
ここに収録されている曲は'60'sにアメリカでヒットした楽曲が中心となっている。そのため、アルバム全体に'60'sポップスの楽しい世界に満ちたものになっていて、とても聴きやすいものとなっている。
主なヒット曲は網羅されているが、発表順に曲が収録されていないなど、資料性ということではこれという価値はないものの、手軽に彼らの音楽を聴くと言うことでは、収録曲数も多いことから宜しいかと...
Very Best of Valli Frankie & Four Seasons
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ケータイ刑事銭形愛24話[裏ネタ編]PART 9 [ケータイ刑事]
「銭形愛」の24話「白い麻雀牌殺人事件 ~死のダブル役満」の「裏ネタ編」の増補は今回限りとなります。で、色々と出てきた事柄から「イカサマ」について、「サマ師」について、「趣味」について、「会場」について、「毒」について記します。尚、「イカサマ」と「サマ師」は「愛・24話[裏ネタ編]PART 2」で、「毒」は「零・19話(2nd.6話)[裏ネタ編]PART 5」で記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。また、この物語に対する過去に記した裏ネタ編は2009/6/29、30、7/1、2付です。
「イカサマ」:漢字で書くと「如何様」と記す。いかにもそのものらしいニセモノ、という意味であり、そこから「まがい物」「ニセモノ」という意味として使われる言葉である。更にギャンブルに於ける不正行為という意味として使われるようになった。(時代劇で、さいころ賭博の不正行為というのをよく目にするが、そういう行為のことを言う。)
麻雀はゲームであるが、金銭が賭けられることが一般的に行われるため、不正行為を行う輩が現れるのは当然の成り行きと言うことが出来るが、そういう行為を麻雀の世界でも「イカサマ」「サマ」「裏芸」などと言う。→それを行う人のことを「イカサマ師」「サマ師」と呼ぶ。
麻雀の世界だけでなく、他の賭け事でも「不正行為」のことを「イカサマ」と呼び、様々なものがある。一般的には、自分に有利な手が得られるような細工であり、どの世界でもルールの範囲内では無く、明らかにルールに反するものである。
イカサマは不正行為であるため、それが発覚すると、それなりのペナルティが科せられる。雀荘であれば、出入り禁止というのが殆どである。→法的には、イカサマを行うことで金銭的に不当な利益を得ることになるため、立派な「詐欺」ということになる。(しかし、詐欺罪で告発しようとしても、賭博行為を行っていたら、これ自体が違法行為であるため、訴えた方も何らかの罪に問われることになるため、現実では訴えられることは滅多にないようですが...)
英語では「Fraud」、ドイツ語では「Betrug」、フランス語、スペイン語、ポルトガル語では「Fraude」(但し、発音は異なる。)、イタリア語では「Frode」、中国語では「圈套」と言う。
「サマ師」:麻雀の世界では、不正行為のことを「イカサマ」「サマ」「裏芸」などと言うが、そのような不正行為を行う人(行った人)のことを「イカサマ師」または「サマ師」と言う。よって、「サマ師」というのは、麻雀で不正行為を行う人、または行った人のことということになる。尚、「イカサマ師」という言い方は、他の賭事の世界でもそれを行った人のことを言うが、「サマ師」という言い方は麻雀の世界だけで使われる言い方である。
例えば、小説/映画「麻雀放浪記」にはサマ師の手口がいくつか登場している。どういうものがあるのかを知るためにも、この小説や映画に触れてみるのがよろしいかと...(特に、映像作品の方は必見と言って良いでしょう。)
「趣味」:人がも専門家としてではなく、自由時間に好んで、楽しみとして行う事柄、行為のことを言う。余興の一つとなっていたり、道楽の一つになっている場合もあるが、基本的には楽しんで行う行為である。英語をそのまま日本語にした「ホビー」と言うこともある。特に断り無しに「趣味」と言うと、基本的にこちらの意味である。
内容は人それぞれであって、千差万別であるが、それは各人の好み、興味の対象の違いがあるためである。ある人にとってはそれが趣味であっても、他の人では全く興味を示さないことであるということも当たり前のようにある。
または、感興を誘う状態のこと、おもむき、あじわいのことを指すこともある。この場合は、その人の好みで品物を選ぶ際、「趣味が良い/悪い」と言う言い方をして、その人のセンスについて言及して評価することになる。
英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語では「Hobby」(但し、発音は異なる。)、スペイン語では「Afición」、ポルトガル語では「Passatempo」、中国語では「愛好」と言う。
「会場」:各種の会合、イベント、催し物、会議が行われる場所のことをいう。行われる内容に応じて会場となる場所は様々であって、屋内となる場合だけでなく、屋外となる場合もある。(スポーツ競技会の会場では、更に海や空なども会場となることもある。)
また、屋内で行われるものでも、大勢の人が収容できるような場所から、数人程度しか収容できないような狭い部屋が会場となることもある。
英語では「Meeting Place」、ドイツ語では「Das Treffen von Stelle」、フランス語では「Lieu de Réunion」、イタリア語では「Luogo di Incontro」、スペイン語では「Lugar Encontrándose」、ポルトガル語では「Lugar se Encontrando」、中国語では「Lugar se Encontrando」と言う。
「毒」:生物の生命維持に支障を与える物質の通称である。これが体内に入ると死に至る可能性が非常に高いという危険な物質である。(大量摂取の場合(=致死量を超えていた場合)には死亡することになる。)
様々な物質があって、それらをまとめて「毒物」と言うこともある。(「毒物」は毒性のある物質の総称であり、「毒」は毒性のあるものの通称となっている。)
尚、特定の動物に対しては毒物であっても、他の動物では全く問題のない物質(毒性が無いということ)も一部にある。(ペットを飼育する場合、人の残飯をペット(犬や猫)に食べさせたら、ペットが中毒を起こして死亡したという事故が時々起こっているが、これはその典型的な例ということになる。)が、これらの物質も一部の動物では毒になるため、毒物の一つとして扱われることもある。(基本的には人間に対して毒物となるものを「毒」とするのが基本となっている。)
日本では、「毒物及び劇物取締法」で規定されていて、毒物(劇物を含む)が法的に指定されている。しかし、これらの毒物は医薬、医薬部外品としての利用や、工業用、産業用、実験用の物質としての利用も行われているため、その取り扱い、管理、保管、販売、更には製造から輸送に関してまで、厳しく制約を与えられている。(メッキ工場では青酸カリを使うが、これは広く知られていて、刑事ドラマでもお馴染みになってしまっている...)
危険な物質であるため、その取り扱いは厳重に行うことが求められていて、管理が不十分であれば、それは法律違反と言うことになる。日本では「毒」という漢字を記すことが多が、それ以外では「ドクロ」のマークを表示したりしている。(ドクロマークは、世界共通で毒物を現すのに使われているが、言葉の壁が無く、「毒」と言うことが分かるのは分かりやすいですね。)
「ケータイ刑事」では、即効性の毒物として「ウラリ」が、遅効性の毒物として「オズマゴロシ」が登場していて、それぞれがお馴染みになっている。(更に、その「ウラリ」を元にして加工された毒物として、「ウラリヒョン」「ウラリン」がシリーズに登場している。)
英語では「Poison」または「Toxin」、「Venom」といい、ドイツ語では「Gift」、フランス語では「Poison」(但し、英語と発音は異なる。)、イタリア語では「Veleno」、スペイン語とポルトガル語では「Veneno」(但し、発音は異なる。)、中国語では「毒物」と言う。
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