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「関東緋桜一家」 [映画(邦画)]

表題の作品は1972年の大映映画である。この作品は「純子引退記念映画」と題されているが、藤純子が引退するということで、彼女のデヴュー作である「八州遊侠伝 男の杯」(1963年)の監督でもあり、彼女の育ての親でもあるマキノ雅弘監督が監督を務めた作品であり、彼女の90本目の映画であり、「藤純子」名義では最後の作品である。(「富司純子」名義で復帰してから、サイド映画出演がある。)ということで、オールスター・キャストが集結して制作された作品であり、同時に、藤純子が栄えるように描かれている。(多少、展開に「?」となっても、それを吹き飛ばして消してしまうだけのオーラがある。)こういう形の作品は珍しいが、それだけビッグ・スターだったと言うことですね。

作品データを記しておくと、1972年の大映京都の作品で、時間は102分。監督はマキノ雅弘、脚本は笠原和夫、撮影はわし尾元也、美術は富田治郎、音楽は木下忠司である。そして出演は、藤純子、鶴田浩二、高倉健、若山富三郎、菅原文太、待田京介、伊吹吾郎、山城新伍、木暮実千代、工藤明子、南田洋子、長門裕之、水島道太郎、嵐寛寿郎、石山健二郎、金子信雄、笠置シヅ子、八名信夫、藤山寛美、片岡千恵蔵、たちである。

物語は、明治末期、柳橋の芸者・鶴次は、美貌と男勝りの侠気で人気を集めていた。そこに、柳橋に賭場を開いて勢力を拡大しようとするくずれの悪徳やくざ一家が現れた。で、父の跡を継いだ鶴次は仲間達と共に立ち上がる...

この作品は、早い話、物語を楽しむ作品ではなく、藤純子を見るための作品である。(一つのお祭りである。)マキノ監督もその辺りは十二分に心得ていて、見せ場もたっぷりと用意していてくれる。時にはこのような作品もいいものである。で、当然のように大ヒットを記録して、藤純子の引退が華やいだものになった。(その後、復帰した彼女であるが、個人的には(色々な事情があるとはいうものの)復帰して貰いたくなかったのですけどねぇ。山口百恵が伝説になっているのは、何度も期待されているのに、決して復帰をしないから、ということですから...)

 

関東緋桜一家

関東緋桜一家

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 2006/01/21
  • メディア: DVD

藤純子―現代のロマンー任侠に咲いた真紅花 娘役から緋牡丹お竜まで (1971年)

  • 作者: 長崎 一
  • 出版社/メーカー: 芳賀書店
  • 発売日: 1971
  • メディア: -


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大根刑事#3 [アニメ]

第3話の物語は「さらば!キャベツ刑事」という物語です。前回はトマト刑事が殉職し、今回はキャベツ刑事が殉職って、撮影用で仕入れた野菜の傷みに応じて殉職していく?のでしょうか。いや、それなら大根刑事は1話で大根おろしになっていて、今は2代目になっている?何てことは言わないことにしておきます。

警視庁ベジタブル課の電話が鳴り、銀行強盗が逃走中という連絡が入る。で、「お前たち、現場に急行だ」とボスのメロン刑事が指示を出して、全員出動。(前回も銀行強盗でしたね...)で、頭を燃やしながら走る大根刑事。(やっぱり身を削って走っている...)で、パーキング(何故か空車で1台も停まっていない)に銀行強盗犯を追いつめた。(犯人はやはり覆面をしている人間であり、前回と同じ「東陽銀行」の袋を持っている。でも、前回は犯人を逮捕したけど...)が、追いつめたのはキャベツ刑事一人だった。(他の刑事たちはフェンス越しに見ている観客になっている...)

大根刑事は「キャベツ刑事、一人じゃ無理だ!」と言って応援に向かおうとするが、「そんな悠長なことをしていたら、銀行強盗が逃げてまう」と言い、「わいに任せるんや」と叫ぶとキャベツ刑事は一人で銀行強盗に向かって行った。が、簡単に銀行強盗に捕まってしまったキャベツ刑事。そして銀行強盗はキャベツ刑事をめくるという手に出た。で、一枚めくられたキャベツ刑事。「キャベツ刑事が殺された~!」と叫ぶ同僚たち。が、キャベツ刑事は死んではいなかった。「バカ野郎、一枚めくられたぐらいで諦めへんで!」キャベツ刑事は何枚も覆面を被っているプロレスラーのように、サングラスをかけた顔をしていた。が、銀行強盗は同じ攻撃に出た。二枚、三枚、…、次々とめくられていくキャベツ刑事。しかし「バカ野郎、二枚めくられたぐらいで諦めへんで!」「三枚」「…」

そんなキャベツ刑事の姿を見ていた大根刑事は、正義感だけでは刑事は出来ない。身を捨てる覚悟がなきゃダメだと悟った。が、その間にキャベツ刑事はめくられ切ってしまっていた。で、辺りに散乱するキャベツ。呆然とする刑事たちだったが、芯の部分のキャベツには肉団子があった。ということで、キャベツ刑事はロールキャベツだったと分かった。大根刑事は「ロールキャベツと言うことを隠して刑事をしていたなんて大した奴だ」と関心していたが、その肉団子は銀行強盗が思いっきり踏んでしまった...

前回のオマヌケな銀行強盗と違って、今回は逮捕されずにキャベツ刑事を血祭りに上げてしまった犯人。そんなことより、大根刑事たちは観客のように見守っていただけなんて、仲間を助けなきゃだめでしょうが... でも、やはり食べ物は大事にしないといけませんよ。

 

↓追悼・キャベツ刑事

キャベツくん

キャベツくん

  • 作者: 長 新太
  • 出版社/メーカー: 文研出版
  • 発売日: 2005/02
  • メディア: 大型本

キャベツ姫

キャベツ姫

  • 作者: エロール ル・カイン
  • 出版社/メーカー: ほるぷ出版
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 大型本
キャベツの絵本

キャベツの絵本

  • 作者: まえだ まり
  • 出版社/メーカー: 農山漁村文化協会
  • 発売日: 2001/05
  • メディア: 大型本
 
↓こちらも...

野菜のおそうざい―たけのこの若竹煮・和風ロールキャベツ・きぬかつぎ他 (1981年)

  • 作者: 鈴木 登紀子
  • 出版社/メーカー: 潮出版社
  • 発売日: 1981/09
  • メディア: -

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CULTURE CLUB『WAKING UP WITH THE HOUSE ON FIRE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年に発表された彼らの3rd.アルバムである。前作のアルバム「COLOUR BY NUMBERS」が超ヒットを記録したことで注目されたが、本アルバムは今ひとつという結果になってしまった。(それでも全英では最高位2位を、日本でもオリコンで最高位4位を獲得する大ヒットになった。アメリカではBillboardで最高位26位、年間チャートのTop 100にはランクインしていない。)これは、アルバムごとにファッションだけでなく音楽の方でもスタイルを変えていて、そのスタイルに拒否反応が出てしまったというためである。何せ、ジャケットを見たら直ぐに分かるボーイ・ジョージの真っ赤な髪(今までとは別人に見える)は衝撃的でした。が、新しいことに挑戦していくという姿勢は否定されるものではないのですけど...

収録曲は以下の全10曲である。『Dangerous Man』『The War Song』『Unfortunate Thing』『Crime Time』『Mistake No. 3』『The Dive』『The Medal Song』『Don't Talk About It』『Mannequin』『Hello Goodbye』。

この中からのシングル・ヒットは、『The War Song』(全英・最高位2位、全米・最高位17位(年間TOP 100にはノーランク))と『Mistake No. 3』(全米・最高位33位(年間TOP 100にはノーランク))が生まれているが、前作の勢いを思ったら、伸び悩んでしまった。当時、前作と比較されて「地味だ」と言われ、挙げ句の果てには「C.C.は終わった」とまで酷評されたことを思えば、全米TOP 40ヒットを達成しているのだから、チャート成績は悪くないのですがねぇ。(とにかく「ダメ」という悪評が立つと、好評の場合と違ってあっという間に広がってしまいますからね...)

筆者のお薦め曲は、日本語で「戦争反対」とボーイ・ジョージが歌っている『The War Song』。反戦をテーマに掲げて、それを訴えているという所は共感できる。(ただ、そのボーイ・ジョージは後に色々とトラブルを起こし、事件を起こして逮捕されるということになってしまい、それによってせっかくの良いものも封殺されるようになってしまったのが残念である。)そして珠玉のバラード・ナンバーである『Mistake No. 3』、日本人ならば結構耳にしたことのある『Don't Talk About It』というところでしょうか。(結構、当たり外れが大きいのですよね、このアルバムは...)

結局、彼らは「COLOUR BY NUMBERS」という傑作を発表した時点でピークに達していたという結果論的な言葉で語られるが、それは内容とセールスの両方を加えた評価によるものである。たしかに、それには及ばないものの、本アルバムのメッセージ性やメロディ・メーカーとしてのB.ジョージはもっと高い評価が行われてもいいものである。アルバム自体は今ひとつでも、将来の方向性を記す意味では意味のあったアルバムである。(が、結局その期待に応えることは無かったですが...)

 

Waking Up with the House on Fire

Waking Up with the House on Fire

  • アーティスト: Culture Club
  • 出版社/メーカー: Virgin/Epic
  • 発売日: 1992/06/29
  • メディア: CD

↓4曲のボーナス・トラックが追加されているではないですか...

Waking Up with the House on Fire

Waking Up with the House on Fire

  • アーティスト: Culture Club
  • 出版社/メーカー: Virgin
  • 発売日: 2003/10/07
  • メディア: CD


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