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「悪名」(その4) [映画(邦画)]

今回は、前作のヒットによってシリーズ作品となって新たにスタートしたことになる、シリーズ第3作についてです。前作でモートルの貞が死亡したが、本作からはその弟・清次が登場することになる。(演じるのはモートルの貞と同じ田宮二郎である。)

シリーズ第3作新悪名
作品データを記しておくと、1962年の大映京都の作品で、時間は99分、原作は今東光、監督は森一生、脚本は依田義賢、撮影は今井ひろし、美術は西岡善信、音楽は斎藤一郎である。そして出演は、勝新太郎、田宮二郎、中村玉緒、浜田ゆう子、藤原礼子、万里昌代、須賀不二男、沢村宗之助、武智豊子、伊達三郎、丸凡太、淡波圭子、荒木忍、茶川一郎、島田洋介、今喜多代、鉄砲光三郎、浜世津子、小松みどり、加賀美健一、芝田総二、三浦志郎、岩田正、三上哲、沖時男、小南明、井上武夫、小中島亮、西岡弘善、谷口昇、薮内武司、安川洋一、北野拓也、南正夫、種井信子、三藤愛子、辻村博子、たちである。

戦争が終わり、朝吉は復員してきた。が、河内では彼は戦死したことになっていて、妻・お絹は再婚していた。落胆した朝吉は、死んだモートルの貞の女房・お照を訪ねる。お照は大阪の闇市で大福餅を売る暮らしをしていた。朝吉は貞を思って、四国の貞の生家を訪れ、老母・ふくを伴って家に帰って来る。ある夜、村で朝吉の歓迎宴が開かれる。それに、朝吉の幼友達・弥吉の妹の月枝が参加していたが、進駐軍に暴行された月枝は姿を消してしまい、朝吉は、月枝を探しに大阪に出向く。そして、釜ケ崎で見つけるが、清次という男の元にいた。清次は死んだ貞の弟であったが、朝吉も手を役ほどのがめつい男だった。で、昔のヤクザ気質を出して、月枝を清次の元から奪還する。その頃、清次は安部野の闇市の土地を買い取ろうとして金を貯めていたが、闇市のボス・金子はヤクザの大淀組と組んで、闇市の乗っ取りを企んでいて、清次のことは眼中になかった。そしてヤクザを使って矯正立ち退きをさせようと動き出した。これに清次は騙されたと知って、殴りこみを掛けるが、捕まって監禁されてしまう。これを知った朝吉は、大淀組へ乗り込む。手榴弾を手にする朝吉の前に、金子と大淀組はタジタジで、闇市から手を引くことになり、闇市は守られた。そして清次は朝吉に救い出され、朝吉の子分となった。

物語は戦後の混乱期ということになり、朝吉と清次の出会いの物語ということになる。ここから長々と続くことになるシリーズということでは、新たな出発点ということになるのだが、物語の方としては今一つ面白みが出ていない作品である。朝吉のキャラはそのままであるが、相棒となる貞(次作からは清次)の存在が無いため、朝吉というキャラをじっくりと描くことになり、この点では評価できるとコロでもある。が、相棒がいてこそ輝く朝吉のキャラであり、ちょっと「いい人」になりすぎてしまったのが面白くない所である。

が、今後のシリーズ作品への入口となる物語であるだけに、次作以降を見るためにも我満して見なければ、ということになってしまった作品でした。(本作を見ないことには、次作に進んでいけないですからね。)まあ、シリーズ作品であるから、何とか許されるのだが、単発作品だったら、どうでも良い作品になってしまうという微妙な作品でした。(本作で離脱して、以降のシリーズは全く見ないという選択肢もあるが、そうなると、面白い作品を何本か見逃してしまうことになっちゃいますし...)

 

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ケータイ刑事銭形舞4話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]

銭形舞[裏ネタ編]」の増補を行っているが、今回からは第4話の「暗闇の惨劇! ~陰陽師殺人事件」に突入です。今回はこの物語に登場した人物名について記します。この物語では全て(現代の)陰陽師の人物名であったが、これらは日本史に出てくる歴史上の人物名である。ということで、それらの歴史上の人物について記します。登場するのは「西郷隆盛」「松平家康」「安倍晴明」「木下ねね」の4人です。

また、この物語について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

西郷隆盛」:幕末から明治初期の武士、軍人、政治家である。「維新の三傑」の1人として、盟友・大久保利通、長州藩の木戸孝允と共に知られている。1827年、薩摩藩・下級藩士・西郷吉兵衛隆盛の長子として誕生する。彼もまた色々と名前が変わっている人物である。また、没したのは1877年である。但し、本名は「隆永(たかなが)」であって、「隆盛」というのは父の名前である。

幼名は小吉で、元服して「吉之介隆永」と名乗る。1853年に祖父や両親の死によって家督相続を許可されるが、この時に「善兵衛」と改名する。島津斉彬に認められて登用されていき、1855年に西郷家の家督を継いだ時に「吉兵衛」に改名する。斉彬の死後、色々とあって負われる身となり、捕吏の目を誤魔化すために「西郷三助」と藩の命令で改名させられた時期がある。遠島されたこともあって、鹿児島に戻った1862年、生きていることが幕府に発覚しないように「大島三右衛門」と名乗る。更に、寺田屋騒動の前に捕らえられ、「大島吉之助」に改名させられる。(再び遠島にされる。)幕末期には色々と活躍する彼であるが、まだ「西郷隆盛」とは名乗らず、明治になった後の1869年に王政復古の功によって正三位に叙せられるが、藩主名で位階返上の案文を書いた時に初めて「隆盛」の名前を使う。以後は「隆盛」を名乗り続けるが、西南戦争に敗れて自刃するまで8年足らずという間の名前である。が、彼はこの名前が余りにも有名である。しかし、この名前は、王政復古の時に役所に名前を申請した際、手違いによって父の名前で登録されてしまったものである。が、本人はそれを機にすることなく、そのまま使い続けたので、本名の「隆永」ではなく「隆盛」としてその名が知られることになった。(まあ、何度も改名していたので、特定の名前に対する執着心も無かったのでしょうね...)

松平家康」:後に江戸幕府を開いた徳川家康である。1543年、松平氏第8代当主・松平広忠の嫡男として生まれ、没したのは1616年である。幼名は竹千代といい、その後、松平元信→松平元康→松平家康→徳川家康、というように名前が変わっていった。(「・2nd.9&10話」では、舞台が桶狭間の戦いの直前(1560年)で、松平元康として登場している。→歴史的にも、これは当時の名前であって正しいものである。)

6歳の時に、今川氏への人質として送られることになった。(家臣の裏切りがあって、一時は織田氏に送られ、信長と出会っている。)

今川氏の元で元服して元信と名乗り、やがて元康に改名する。そして頭角を現し、桶狭間の戦いで今川義元が討たれた際、尾張・大高城を攻略中であった元康は撤退して岡崎城に入り、三河国の支配権回復を志して、今川氏から独立する。1562年に、清洲同盟を信長と結び、1563年に「家康」と改名して「松平家康」となる。(「元」は今川義元の「元」からきていた。)その後、三河の国を統一し、1566年に、朝廷から従五位下と三河守の叙任を受けて、「松平」から「徳川」に改姓した。尚、この改姓によって、新田氏系統の清和源氏であることも公認させた。(征夷大将軍になる下地が出来ることになった。)

ということで、「松平家康」と名乗っていた時期は3年ほどの短い期間である。が、そういう短い期間の名前を引っ張ってくるのは「ケータイ刑事」らしい所である。

安倍晴明」:平安時代中期の陰陽師。西暦921年生まれで、1005年に亡くなった。明治初期まで陰陽寮を統括した土御門家(安倍氏)の祖である。

陰陽の術を学び、天文を学び、この分野の専門家として卓越した知識を有していて、様々な事変を予見したとされている。その余りにも大きい功績のため、神格化されて崇敬の対象となり、伝説的な人物になっている。11世紀の「大鏡」をはじめ「今昔物語」「宇治拾遺物語」「十訓抄」などにも逸話が収録されている。江戸時代には人形浄瑠璃に登場し、現在でも数多くの小説にも登場している。

彼を祀った神社も複数あって、京都の清明神社、生誕地・大阪の安倍晴明神社は余りにも有名である。

夢枕獏の小説のヒットから陰陽師ブームとなって、2001年の映画「陰陽師」と2003年の続編「陰陽師Ⅱ」などで、この物語が放送された当時(この物語は2003/10/26の放送でした。)は正に大ブームの真っ直中であった。

木下ねね」:豊臣秀吉の正室で、「北政所」と呼ばれる女性である。(「北政所」は本来は摂政や関白の正室のことであるが、彼女があまりにも有名なため、彼女を指す固有名詞になっている。)また、後に出家して高台院湖月尼になった人物である。1542年の生まれで、亡くなったのは1624年である。杉原(木下)家定の妹である。秀吉と結婚した時は浅野長勝の養女となっていたので、現代風に旧姓で言うと、「杉原ねね」から「浅野ねね」であったということになる。

尚、名前は「ねね」とされているが、「おね」「祢(ね)」「寧(ねい)」という署名が残されていることから、「おね」と呼ばれることもあり、「ねい」と言うのが正しい名前とする説もある。(「寧(ねい)」という名前は、今後の「ケータイ刑事」の名前の候補でもあるのは言うまでもない。)

秀吉と結婚したのは1561年である。その当時、秀吉は「木下藤吉郎」と名乗っていたので、この時点で「木下ねね」となる。(当時の藤吉郎は、まだ下っ端の一家臣であって、後に天下人になるとは誰も思っていなかったので、「玉の輿」と呼ばれるような結婚では無かった。逆に、ねねの方が身分が高く、藤吉郎の「逆玉」と言った方がよい結婚であった。また、戦国武将であれば政略結婚が一般的であったが、そういう結婚ではなく、恋愛結婚だったとされている。)

「家康」と「ねね」は同時代の人物であるが、安倍晴明は平安時代、西郷隆盛は幕末から明治の人物であり、このように幅広い年代の人物の名前を引っ張ってくるのも「ケータイ刑事」ならではである。(大抵は、同時代の人物を引っ張ってくるものですからね...)ただ、「家康」と「ねね」の時代が被ることから、「家康」ではなく、源平や足利氏の名前を持ってきたら、更に面白くなったと思えるのですが...

 

ケータイ刑事 銭形舞 DVD-BOX

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ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX II

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西郷隆盛 (角川文庫)

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  • 作者: 池波 正太郎
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 文庫

西南戦争―西郷隆盛と日本最後の内戦 (中公新書)

西南戦争―西郷隆盛と日本最後の内戦 (中公新書)

  • 作者: 小川原 正道
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 新書

西郷隆盛伝説

西郷隆盛伝説

  • 作者: 佐高 信
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 単行本

西郷隆盛―明治維新をなしとげた指導者 (学習漫画 日本の伝記)

西郷隆盛―明治維新をなしとげた指導者 (学習漫画 日本の伝記)

  • 作者: 柳川 創造
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1989/11
  • メディア: 単行本

徳川家康〈1 出生乱離の巻〉 (山岡荘八歴史文庫)

徳川家康〈1 出生乱離の巻〉 (山岡荘八歴史文庫)

  • 作者: 山岡 荘八
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1987/10
  • メディア: 文庫

徳川家康―江戸幕府をひらく (講談社火の鳥伝記文庫 (22))

徳川家康―江戸幕府をひらく (講談社火の鳥伝記文庫 (22))

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1982/09/30
  • メディア: 新書

徳川家康 全8巻セット  講談社漫画文庫

徳川家康 全8巻セット 講談社漫画文庫

  • 作者: 横山 光輝
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/02/08
  • メディア: 文庫

徳川家康―江戸幕府を開いた政治家 (学習漫画 日本の伝記)

徳川家康―江戸幕府を開いた政治家 (学習漫画 日本の伝記)

  • 作者: 柳川 創造
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1988/12
  • メディア: 単行本

安倍晴明占術大全―『〓〓内伝金烏玉兎集』現代語訳総解説 (Esoterica selection)

安倍晴明占術大全―『〓〓内伝金烏玉兎集』現代語訳総解説 (Esoterica selection)

  • 作者: 藤巻 一保
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2000/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

安倍晴明秘技 陰陽道呪占具四宝真書

安倍晴明秘技 陰陽道呪占具四宝真書

  • 作者: 九燿木 秋佳
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2002/05
  • メディア: 単行本

安倍晴明 上

安倍晴明 上

  • 作者: 真崎 春望
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2007/04/01
  • メディア: 文庫

陰陽師「安倍晴明」超ガイドブック

陰陽師「安倍晴明」超ガイドブック

  • 作者: 安倍晴明研究会
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

安倍晴明伝説 (ちくま新書)

安倍晴明伝説 (ちくま新書)

  • 作者: 諏訪 春雄
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2000/12
  • メディア: 新書

北政所と淀殿―豊臣家を守ろうとした妻たち (歴史文化ライブラリー)

北政所と淀殿―豊臣家を守ろうとした妻たち (歴史文化ライブラリー)

  • 作者: 小和田 哲男
  • 出版社/メーカー: 吉川弘文館
  • 発売日: 2009/06
  • メディア: 単行本

北政所おね―大坂の事は、ことの葉もなし (ミネルヴァ日本評伝選)

北政所おね―大坂の事は、ことの葉もなし (ミネルヴァ日本評伝選)

  • 作者: 田端 泰子
  • 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
  • 発売日: 2007/08
  • メディア: 単行本

北政所ねね (物語と史蹟をたずねて)

  • 作者: 土橋 治重
  • 出版社/メーカー: 成美堂出版
  • 発売日: 1980/09
  • メディア: 単行本


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ケータイ刑事銭形泪29話(2nd.16話)[裏ネタ編]PART 7 [ケータイ刑事]

今週も「名曲探偵アマデウス」はお休みなので、代打・ちゃんの登場です。尚、来週23日は、久しぶりにBS-hiでは「名曲探偵アマデウス」の放送がありますが、ファイルNo.004(チャイコフスキー「悲愴」、初放送は2008/4/25でした。)の再放送です。


7回目となる「銭形泪・2nd.16話」(通算では29話)の「ああ、さそり違い ~銭形泪誘拐事件」の「裏ネタ編」ですが、今回はちゃんがこれと勘違いされたということで「女スパイ」について、そして「捨て駒」について、ちゃんがこれを知らなかったということで「無線機」について、そしてちゃんがとっさに口にした「弁当箱」について記します。

尚、約3年前になるBS-i(当時)のこの物語の再放送時に記した記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

女スパイ」:スパイとは、敵対関係にある国家、団体、階級などの情報を得るために、その敵に関する情報を秘密裏に入手したり、諜報活動を行う人の総称である。(男女は関係ない。)そのスパイの中でも女性のスパイを「女スパイ」と言う。

英語では「Spy」と言い、日本語では「間諜」「密偵」「隠密」「諜報員」「工作員」「情報員」「エージェント」など、様々呼び方がある。

スパイは情報を得るためには非合法な方法を用いることもあって、情報を得ることが第一であるが、時には破壊工作を行ったりすることもある。そのため、スパイだと分かると、どの国でも重罪人として扱われて、処刑されるというのが一般的である。そのため、スパイ自身は、自分がスパイだということは決して口にしないのが普通である。

スパイが歴史的に登場したのは古く、古代から存在していた。(但し、当時は「スパイ」とは呼ばれていない。)日本でも、戦国時代以降、「隠密」と呼ばれていた者たちは、現代的に言うとスパイ活動をしていた人たちである。また、忍者も「スパイ」と見なされている。

20世紀になってからはスパイの活動はより重要視され、第一次大戦あたりからは有名なスパイが数多くいる。第二次大戦でも同様で、戦後の東西冷戦下では、一段とスパイの活動は際立っている、とされている。現在でも、表向きには「スパイ」とは呼ばないが、スパイ活動を行う諜報機関はたいていの国に存在している。(例えば、日本の公安調査庁、ロシアのSVR(旧KGB)、アメリカのCIA、DIA、イギリスのSIS、フランスのSDECE(DGSE)、ドイツのBNDなどは諜報機関である。)

歴史的に「女スパイ」として知られているのは、20世紀初頭にパリを中心に活動していたマタ・ハリが知られている。彼女はマレー系オランダ人のダンサーであり、「マタ・ハリ」というのはダンサーとしての芸名である。第一次大戦で、フランス軍人やドイツ軍人から様々な情報を得ていたとされている。(スパイとしたら低級のスパイという見方もある。)1917年に二重スパイの容疑で逮捕され、有罪とされて処刑された。が、彼女の名前は女スパイの代名詞となった。

また、川島芳子は「東洋のマタ・ハリ」と呼ばれていて、有名な女スパイの一人として知られている。(清朝粛親王の王女であるが、日本人の養女となった。)清朝復辟のために日本軍に協力して様々な活動を行い、第二次大戦終結後、中国国民党によって逮捕され、国賊として起訴、死刑判決が出て銃殺された。

最近では、1987年の大韓航空機爆破事件の犯人・金賢姫が、北朝鮮の工作員として知られている。(逮捕され、死刑判決が出るも、特赦された。そのため、マタ・ハリや川島芳子のように死刑が執行されることはなかった。)

スパイを扱った小説、映画などは数多いが、女スパイでは、やはり、マタ・ハリと川島芳子を扱ったもの、またはモデルとしたものが多い。

捨て駒」:元々は将棋用語である。先の手を読んだ上で、相手に(将棋の)駒を取らせる目的で駒を薦めること、またはその駒のことを言う。「先を呼んだ上」というのは、更に手を進めていくと、自分のその捨てた駒以上の見返りが得られることになるためである。(何の見返りも無い場合は「捨て駒」とは言わない。)終盤の局面になると、詰めていくために「金」「銀」などの大駒までもが捨て駒として使われることがあるが、それによって王の逃げ場を埋めていき、最終的に勝利を得ることになると、捨てた駒以上の見返りがあることになる。

これが転じて、一般的にも使われるようになった言葉であり、何らかの見返りがあることを期待して、捨てる物、人などのことを言うようになった。(ただ、その見返りというのは、組織や人の「保身」という意味合いが多いのですが...)

尚、見返りもなく、無駄な死に方をすることは「犬死に」と言う。(「徒死」という言い方もある。)

無線機」:無線通信を行う装置、機器の総称である。但し、アンテナはこれには含まないのが一般的である。幾多の通信の中の1つであるが、現代ではこれは広く実用化されている。

無線通信(Wireless Communication)とは、伝送路に線を使用しない電気通信のことであって、電波を使って行われるのが一般的である。最近では光を変調して行うものもある。(電気通信であるため、手紙や伝書鳩も「通信」であるが、それらは当然含まれない。)

歴史的には「電信」というものが登場し、それから音声を電波に乗せるもの(ラジオ)が誕生した。その後はテレビが誕生して映像も無線で通信されることになった。(ラジオやテレビも「無線」の仲間である。)
現在では、業務用通信、警察無線、アマチュア無線、トランシーバーなどが「無線機」として知られている。また、携帯電話も広義では「無線機」である。

「無線機」は「送信機」と「受信機」に分けられる。前者は通信する音声や画像などを変調して電波に乗せて送出する装置である。(英語では「Transmitter」と言う。)電波の使用に関しては、電波法によって様々な規制が定められていて。各人が勝手に電波を送出することは禁止されている。(小出力のものであれば、自由に送出することが認められていて、トランシーバーやFMトランスミッターは小出力であるため、無線免許を持っていなくても、誰でも利用することが出来る。)一方、後者は受信した信号を復調して、音声や映像を再生する装置のことである。(英語では「Receiver」という。)ラジオ受信機やテレビ受信機はこれの代表例である。

尚、「送信機」と「受信機」は別々のものであるが、それを一体化したものもあって、それを「トランシーバー(Transceiver)」と言う。(送信機の「Trans」と受信機の「Receiver」を合わせて受信機の頭の「Re」を省略した合成語である。)携帯電話も電波の使用に関しての機能から考えると「トランシーバー」の仲間と言うことになる。(家庭用電話のワイヤレス子機も同様である。)

この物語に出てきた「無線機」は「トランシーバー」と呼ばれるものである。「さそり」の時代設定は、一応1970年代であるので、携帯電話はまだ存在していない時代である。その時代に於いて、移動通信を行うものとしては、業務用無線や警察無線などと、トランシーバーぐらいしか存在していなかった。が、業務用無線や警察無線は利用するには色々と制約があって、誰でも利用することは出来ない。誰でも利用できるものとしては「トランシーバー」と呼ばれるものしか存在しないことになるが、これでは出力が小さいために、少し移動してしまえば通信出来なくなってしまう、また、この物語でこれほ使っていた恩田と相原は刑務官であるので、一応は業務用無線を利用していたと考えるのが妥当である。そうなると、ポータブル機と呼ばれるものが移動通信を行う際ではポピュラーであるため、ある程度の大型のものということになり、この物語に登場したものは、特におかしいものではない。

携帯電話が誕生した当初は、かなり大型であった(バッテリーがその内のかなりの体積を占めていたのですが...)ことを考えても、この物語に登場した無線機の大きさが大きかったのは妥当な所である。但し、これはあくまでも「さそり」の物語の時代背景を考えてのことである。「ケータイ刑事」の時代設定で考えると、、電池性能の向上があり、ポータブル無線機もより小型化していて当然であるので、前時代の化石を使っていると言っても良く、泪ちゃんの反応も妥当な所である。(コラボとして、「ケータイ刑事」と「さそり」という異なる時代設定を1つにしなければならないため、このような現象が起こるのは仕方のない所である。)

弁当箱」:弁当を収納して保存し、持ち運べるようにした容器のことである。(「弁当」は携帯できるように調理された料理、食事のことである。)力士のように体の大きい人は別であるが、一般的な成人であれば、一食の食事量というのは男女の差はあっても、同性であればそう極端な量の差はなくいことから、収納できる容量は大体同じようなものである。(但し、形の方は千差万別である。)

現在の弁当箱は、プラスチック製というのが主流であるが、木製、紙製などのものから、アルミ製(アルマイト処理をしたものも含む)やステンレス製などの金属によるものなど、素材は様々である。また、魔法瓶のように保温性能を持った弁当箱もある。(但し、構造上、かなり大きなものとなる。)日本では、昔は竹の皮なども利用されていた。また、高価なものとしては漆器の弁当箱もある。

弁当箱は、その形は色々とあるものの、一食の食事量は個人差があっても大差がないものである。そのため、物の大きさを比較する場合、誰でも頭に浮かべやすい物と比較されることが一般的に行われていて、誰でも頭に浮かびやすい「弁当箱」はその比較の際に引き出されるものの一つとしてはポピュラーな物である。ただ、弁当箱は大きさ比べというよりは、容積を比べるのに使われることが多いのですが... →大きさ比べに使われる物の代表と言うと、昔はタバコの箱である。(最近では喫煙者の減少/非喫煙者の増加もあって、タバコの箱が利用されることが減っている。また、硬貨も大きさ比べの比較対象とされることが多く、昔は10円硬貨が多かったが、最近では500円硬貨もよく使われている。(直径20mm、質量1gという1円硬貨も利用されるが、単なる大きさ比べであれば、メジャーも一緒に出しておけばよいことから、1円硬貨は意外と比較対象には利用されていない。)近年では、直径12cmの光DISCであるCD/DVD/BDの光DISCも大きさ比較には結構利用されるようになっている。(直径120mm、厚さ1.2mmというのは覚えておくと良いでしょう。)

ちゃんがとっさに「弁当箱」と言ったが、このような背景があることを考えたら、なかなか上手い表現である。また、とっさに出てきた言葉ということから、ちゃんは普段から色々と物を比較しながら考えているということも分かる所である。→とっさの一言であるが、ちゃんというキャラクターが分かる上手い一言でした。

 

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓参考まで

危険な愛人マタハリ―今世紀最大の女スパイ (20世紀メモリアル)

危険な愛人マタハリ―今世紀最大の女スパイ (20世紀メモリアル)

  • 作者: ジュリー ホィールライト
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 1994/02
  • メディア: 単行本

マタハリ (中公文庫)

  • 作者: 秋本 典子
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1989/02
  • メディア: 文庫

男装の麗人・川島芳子伝 (文春文庫)

男装の麗人・川島芳子伝 (文春文庫)

  • 作者: 上坂 冬子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1988/05
  • メディア: 文庫

愛新覚羅 王女の悲劇―川島芳子の謎

愛新覚羅 王女の悲劇―川島芳子の謎

  • 作者: 太田 尚樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/01/31
  • メディア: 単行本

評伝 川島芳子―男装のエトランゼ (文春新書)

評伝 川島芳子―男装のエトランゼ (文春新書)

  • 作者: 寺尾 紗穂
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/03
  • メディア: 新書

清朝十四王女―川島芳子の生涯 (ウェッジ文庫)

清朝十四王女―川島芳子の生涯 (ウェッジ文庫)

  • 作者: 林 えり子
  • 出版社/メーカー: ウェッジ
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 文庫

無線機の設計と製作入門 (HAM TECHNICAL SERIES)

無線機の設計と製作入門 (HAM TECHNICAL SERIES)

  • 作者: 鈴木 憲次
  • 出版社/メーカー: CQ出版
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 単行本

おもしろ無線受信ガイド Ver.9 (三才ムック VOL. 191)

おもしろ無線受信ガイド Ver.9 (三才ムック VOL. 191)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 三才ブックス
  • 発売日: 2008/04/24
  • メディア: 単行本

受信機フル活用テクニックver.09―受信機がとっても楽しくなるガイド (三才ムック VOL. 236)

受信機フル活用テクニックver.09―受信機がとっても楽しくなるガイド (三才ムック VOL. 236)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 三才ブックス
  • 発売日: 2009/03
  • メディア: 単行本

↓いくつか

アイコム 特定省電力トランシーバー(レジャー用9ch+ビジネス用11ch) ブラック IC-4008W

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  • 出版社/メーカー: アイコム
  • メディア: エレクトロニクス

タイムリー 小電力トランシーバー JT-203SPS JT-20II

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  • 出版社/メーカー: KOHKA
  • メディア: エレクトロニクス

ZOJIRUSHI 保温弁当箱お・べ・んと SZ-DA03-GL オリーブグリーン

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  • 出版社/メーカー: 象印
  • メディア: ホーム&キッチン

ZOJIRUSHI 保温弁当箱お・べ・ん・と SZ-EC04-XA ブラック

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  • 出版社/メーカー: 象印
  • メディア: ホーム&キッチン

THERMOS 保温弁当箱 1合 ブラック DBP-500 BK

THERMOS 保温弁当箱 1合 ブラック DBP-500 BK

  • 出版社/メーカー: THERMOS
  • メディア: ホーム&キッチン

アイザワ 角型ランチボックス 小2段

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  • 出版社/メーカー: 工房アイザワ
  • メディア: ホーム&キッチン

パール金属 日和 天然漆塗り わっぱ 弁当箱 D-235

パール金属 日和 天然漆塗り わっぱ 弁当箱 D-235

  • 出版社/メーカー: パール金属
  • メディア: ホーム&キッチン

THERMOS フレッシュランチボックス ミッフィー イエロー DBH-350B Y

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  • 出版社/メーカー: THERMOS
  • メディア: ホーム&キッチン

トミカ 子供アルミ弁当箱 ALB3

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  • 出版社/メーカー: スケーター
  • メディア: ホーム&キッチン

HAKOYA 桜二段小重弁当 うるみ 51013

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  • 出版社/メーカー: たつみや漆器
  • メディア: ホーム&キッチン

雅竹 白竹ピクニックバスケット 71-130B

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  • 出版社/メーカー: ヤマキ
  • メディア: ホーム&キッチン


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