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VISION QUEST(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1985年のアメリカ映画「ビジョン・クエスト/青春の賭け」である。青春映画であるが、本作は映画としてよりも、サントラ盤の方がよく知られている作品である。主題歌がMADONNAであり、当時のヒット・メーカーたちがズラリと集まっている。これはMTVが出来てからの'80'sの特徴であって、こういうサントラの映画が続々と製作された。但し、本作は映画としては今ひとつであった。(物語としたら決して悪くは無いのですけど...)高校生の青春ドラマであり、爽やかな作品である。

作品データを記しておくと、時間は107分、原作はテリー・デイヴィス、監督はハロルド・ベッカー、脚本はダリル・ポニックサン、撮影はオーウェン・ロイズマン、音楽はタンジェリン・ドリーム、主題歌はマドンナ(『Crazy For You』)である。そして出演は、マシュー・モディーン、リンダ・フィオレンティーノ、マイケル・シューフリング、ロニー・コックス、ダフネ・ズニーガ、ハロルド・シルヴェスター、チャールズ・ハラハン、J・C・クイン、R・H・トムソン、ゲイリー・カスパー、ラファエル・スバージ、フォレスト・ウィッテカー、ロバーツ・ブロッサム、ジェームズ・ギャモン、たちである。

アメリカ・ワシントン州の東端の町・スポーケンのトンプソン高校に通うラウデン・スウェインはレスリング部に所属していた。そんな彼は、18歳の誕生日に190ポンド級から1つ下の178ポンド級へ転向することを申し出る。それは、史上最強といわれる全米高校チャンピオンのシュートに挑戦するためだった。減量に耐えて練習を積み重ねるラウデン。そんな中、彼は父の勤め先でカーラという年上の女性に一目惚れ。恋にレスリングにと、青春を過ごすラウデン。やがて、シュートとの試合を迎えることになり...

特にこれということは無く、物語も主人公に良いように進んで行き、レスリングの試合の方はやっぱり、という結末で結ばれるのだが、テンポは良く、「青春している」ということを感じさせてくれる爽やかな内容である。あ、ごく普通の青春映画です。

が、MADONNAの主題歌をはじめとする劇中に流れる音楽の方は実に凄い顔ぶれである。この当時はこういうサントラ盤が雨後の筍のように出てきたが、本サントラ盤もヒット曲集のオムニバス盤としても十分な内容である。

サントラ盤の収録曲は、以下の全10曲である。(曲名の後にアーティト名を記しておきます。)『Only The Young』(JOURNEY)、『Change』(JOHN WAITE)、『Shout To The Top』(THE STYLE COUNCIL)、『Gambler』(MADONNA)、『She's On The Zoom』(DON HENLEY)、『Hungry For Heaven』(DIO)、『Lunatic Fringe』(RED RIDER)、『I'll Fall In Love Again』(SAMMY HAGAR)、『Hot Blooded』(FOREIGNER)、『Crazy For You』(MADONNA)。

あれから20年以上が経過しているが、内容の方は全く色褪せていない。'80'sの音楽シーンを知る上でも実に内容がある本サントラ盤は、本作映画よりも優先して聴くべきものである。「FOOTLOOSE」や「FLASHDANCE」と比べると、ヒットの規模は小さかったものの、内容ではこちらも決して引けを取ってはいない。'80'sのサントラ盤の一つの流れを知る上でも、聴いておきたい所である。

 

Vision Quest: Original Soundtrack Of The Warner Bros. Motion Picture

Vision Quest: Original Soundtrack Of The Warner Bros. Motion Picture

  • アーティスト: Original Soundtrack,Madonna,Journey,John Waite,Style Council,Don Henley,Foreigner
  • 出版社/メーカー: Geffen
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

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ビジョン・クエスト 青春の賭け

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD


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「まむしの兄弟」(その7) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローシリーズの第20弾として記してきた「まむしの兄弟」も今回で最後となります。で、今回は1997年に製作されたリメイク作品「まむしの兄弟」を番外編扱いとして取り上げます。言うまでもなく、'70'sにシリーズ8作が製作された作品を90's風にアレンジした作品である。菅原文太と川地民夫のコンビは、柳葉敏郎と中村繁之のコンビになっている。

まむしの兄弟」(1997年)
作品データを記しておくと、1997年のジャパン・アートの作品で、時間は110分である。原案と脚本は高田宏治、監督は村川透、撮影は緒方博、美術は山崎輝、音楽はクレイジー・Aである。そして出演は、柳葉敏郎、中村繁之、葉月里緒菜、岡本夏生、金子賢、夏木マリ、藤竜也、松田未羽、明石家さんま、村上ショージ、KORN、たちである。

物語は、「まむし」の異名を持つやくざのゴロ政が出所してくる。彼は、初老の無期懲役の男から頼まれて、彼の娘の結婚祝い金を預かっていて、まずは弟分の勝のいる大阪にやってくる。で、早速女遊びに走るゴロ政。が、そこでの相手・ナツメは未成年の援助交際をしていた。るで、シャブの売人であり、ナツメの恋人でもあるケンと話をつけようとするが、勝と一緒にぼこぼこにされてしまう。そんな中、ゴロ政は、関東進出を企む万城組の女組長から客分になってほしいという申し出を受けた。が、出所前に無期懲役囚から頼まれたことを思い出し、勝と共に横浜に向かう。結婚式に間に合ったものの、ゴロ政は花嫁・美夏に一目惚れ。美夏は仙崎組の女組長であり、しかもケンの姉だと分かる。しかし仙崎組は、密輸をしている台湾マフィア・ヘブンに狙われていて壊滅寸前だった。結婚式を終えた美夏だったが、ヘブンから狙われて、新郎は殺されてしまう。ゴロ政は美夏の力になろうとして、勝を大阪に追い返し、仙崎組の組員となる。そして事情を知るゴロ政。美夏は自身が犠牲になる決心をするが、ゴロ政はこれを止めようとする。コブラに撃たれ、改心したケンも撃たれた。辛うじて命を取りとめたゴロ政は大阪に帰らなかった勝と共に、ヘブンに殴り込みをかける...

ストーリーは確かに'70'sのシリーズ作品に倣っていて、ノリも出来るだけ同じ調子に進んで行こうとするのだが、何処か違うんですよね。'90'sらしい設定が用いられていて、シリーズ作品との違いも出しているのだが、これによってスマートな所が出てきて、パワーが無くなってしまった。で、登場人物は「ゴロ政と勝」を名乗っているが、名前が一致しているだけであって、ハチャメチャぶりのスケールも小さく、このコンビに魅力を感じない。コメディ部分にしても物足りなかったのも致命的でした。で、「昔の名前で出ています」も通用しなくなった'90'sに消えていきました。オリジナル・シリーズは、'70'sの持っている独特の世界観が炸裂したシリーズであったが、時代が変わり、それが「お伽噺」となった'90'sに、無理に'90'sの色を出したのがミスだったということですかね...

'70'sに製作されたシリーズ作品も、終盤の作品では行き詰まった感じがあり、ハチャメチャに暴れてぶっ飛ばそうとしたが、'70'sも中盤になると世の中も平和になってきて、時代の変化に対応しきれなくなり、幕を迎えたが、結局はそこまでのシリーズ作品でした。('97年作品は無くて良い作品でした。)しかし、初期数本は痛快で楽しい作品でありました。シリーズ全8作とは言わないが、5作目か6作目ぐらいまではDVD化してもらいたいところである。

 

↓本作もビデオだけです。

まむしの兄弟

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: VHS

 

↓こちらの村川監督作品は面白かったのですけど...

もっともあぶない刑事

もっともあぶない刑事

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: DVD

あぶない刑事 リターンズ

あぶない刑事 リターンズ

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: DVD


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ANNIE LENNOX『DIVA』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1992年に発表された彼女の1st.ソロ・アルバムである。EURYTHMICS時代の器械が奏でるような正確無比なサウンドとは大きく変わり、人の温もりを感じる心暖かいサウンドをたっぷりと聴かせてくれているアルバムである。本国イギリスではNo.1の座を獲得する大ヒットとなり、アメリカでもBillboardで最高位23位を記録していて、1992年の年間アルバム・チャートでも69位にランクインしている。(まあ、EURYTHMICS時代のサウンドを期待した人もかなりいたのではないかと思いますが...)

収録曲は以下の全11曲である。(ラストの1曲はボーナス・トラックである。)『Why』『Walking On Broken Glass』『Precious』『Legend In My Living Room』『Cold』『Money Can't Buy It』『Little Bird』『Primitive』『Stay By Me』『Gift』『Keep Young And Beautiful』。

この中からシングル・カットされたのは4曲であるが、2曲は英米で大ヒットを記録している。(やはり、アメリカよりもイギリスの方がチャートの成績は上になっている。)『Why』はイギリスで最高位5位、アメリカでは最高位34位を記録していて、『Walking On Broken Glass』はイギリスでは最高位8位、アメリカでは最高位14位を記録している。また、『Precious』(最高位23位)と『Cold』(最高位26位)はイギリスだけでシングル・カットされた曲である。

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Why』『Walking On Broken Glass』『Precious』『Cold』というシングル・カットされた曲と、『Little Bird』『Stay By Me』『Gift』という所をピックアップしておく。

ここで聴くことの出来る彼女のボーカルは、確かに(元)EURYTHMICSのANNIEであるのだが、届いてくるサウンドは全く違う世界のものである。EURYTHMICSの延長線上の音楽世界を期待したら見事に外されることになるが、それがハート・ウォームな世界ということで、これはこれで別の感動を与えてくれる。ということで、EURYTHMICSのANNIEではなく、ソロ・シンガーとしての彼女の世界をたっぷりと堪能することが出来る。(アルバム・タイトルの通り、歌姫・ANNIEの世界となっている。)じっくりと聴き込みたいアルバムである。

 

Diva

Diva

  • アーティスト: Annie Lennox
  • 出版社/メーカー: RCA
  • 発売日: 1992/05/12
  • メディア: CD

Diva [12 inch Analog]

  • アーティスト: Annie Lennox
  • 出版社/メーカー: Simply Vinyl
  • 発売日: 1999/04/26
  • メディア: LP Record

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