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HONEYMOON SUITE『THE BIG PRIZE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1986年に発表された彼らの2nd.アルバムである。カナダ出身のバンドであるが、出身地がナイアガラの滝のあるナイアガラ・フォールズということで、そこが新婚旅行のメッカとなっていることから、それをバンド名にしているという、なかなかユニークなバンドである。が、サウンドの方は典型的な'80'sロックを効かせるバンドである。また、本アルバムは彼らが発表したアルバムの中では最もセールスの良かったアルバムでもあり、チャート成績は、カナダでは最高位6位を記録している。

収録曲は以下の全10曲である。『Bad Attitude』『Feel It Again』『Lost And Found』『What Does It Take』『One By One』『Wounded』『Words In The Wind』『All Along You Knew』『Once The Feeling』『Take My Hand』。

この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。最初のシングル『Bad Attitude』は特にヒットを記録しなかったが、2nd.シングルの『Feel It Again』がカナダで最高位16位、アメリカでもBillboardで最高位34位を記録した。続く3rd.シングルの『What Does It Take』もカナダで最高位28位、アメリカでも最高位52位を記録している。尚、4th.シングルの『All Along You Knew』は特にチャートインを記録していない。

お薦め曲は、ヒット・シングルの『Feel It Again』と『What Does It Take』、ヒットは記録しなかったもののシングル曲の『Bad Attitude』、そして『One By One』と『Words In The Wind』をピックアップしておく。

'80'sの売れ筋のサウンドを聴いたことがある方であれば、全く違和感なく受け入れられるサウンドである。まさに'80'sロックというサウンドであるため、彼らの個性が今一つ感じられないのだが、'80'sサウンドがお好きな方にとってはたっぷりと楽しめるものである。

確かに、ヒットの規模と言うことでは大きなものではなく、知名度としてもあまりないのだが、'80'sの所謂「産業ロック」と呼ばれたヒットさせるために作られたロック・サウンドの要素が詰まっているだけでそれなりのヒットを記録してしまうのだから、ある意味ではこれも'80'sロックの一面が出ていると言うことになる。まあ、万人にお奨めとは言わないが、こういうバンドがいるのも'80'sサウンドの面白い所である。コアな'80'sサウンドのファンの方は一度は耳を傾けて貰いたいと思うところである。

ちなみに、本アルバムのジャケットはナイアガラの滝(カナダ滝)であるのは、誰でも直ぐに気づくことでしょうね。

 

Big Prize

Big Prize

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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ケータイ刑事銭形雷13話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]

銭形雷」の第13話「雷が凶器? ~森田正光殺人事件/えっ!?この人が犯人? ~晴れときどき殺人事件」の「裏ネタ編・増補」は今回で最後です。で、岡野さんの活弁の物語に登場したものから、「ナマズ」について、「デンキナマズ」について、「トリュフ」について、「ビンゴゲーム」について、「駄洒落」について記します。尚、「駄洒落」については「・19話[裏ネタ編]PART 2」で記したものをベースにして加筆しました。

また、BS-iの本放送時に記した記事は2006/3/27付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。

ナマズ」:ナマズ目ナマズ科に属する硬骨魚であって、東アジア(日本、中国東部、朝鮮半島、台湾など)の淡水領域(河川や湖沼)に分布している淡水魚である。(ナマズ目には約2000種類の魚が属しているが、ナマズ科は約100種類と少なく、東アジアのみに分布している。)日本には3種類の鯰(マナマズ、ビワコオオナマズ、イワトコナマズ)が生息している。

体長は30cm~50cm程度であって、暗褐色から緑褐色をしている。頭部は扁平していて、口が大きく、4本の長い口髭を有しているのが特徴である。また、夜行性である。

中国などの大陸では古くから食用魚として利用されているが、日本では食用利用は比較的少ない。また、漢方薬として薬用への利用もある。

また、日本では、ナマズと言うと地震と関係があるとされていて、ナマズが暴れると地震があるとされてきた。大地震は地面にいる巨大ナマズが暴れることで起こる、と考えられていた。後者は迷信であるが、前者については科学的な検証が行われているが、実証はされていない。

漢字では「鯰」と表記し、英語では「Catfish」、ドイツ語では「Amur-Wels」、スペイン語では「Silurus Asotus」と言う。また、俳句の世界では「ナマズ」「鯰」「梅雨鯰」「ごみ鯰」などは全て夏の季語である。

それ以外の意味としては、「地震」のこと、「鯰髭」のこと、「鯰坊主」のことを指す言葉でもある。

デンキナマズ」:ナマズ目デンキナマズ科に属する魚であって、鯰の一種である。「シビレナマズ」という別名がある。主にアフリカ中西部の河川に分布している。(ナイル川やコンゴ川にいる。)日本には分布していないが、デンキウナギと共に発電する魚ということで、水族館や科学館などで飼育されていることが多い魚でもある。

デンキナマズに分類されるものは19種類のナマズが発見されている。体長は50cm程度のものと1m程度になるものとがいる。最大の特徴は発電器官を持っていることであって、最大では400Vに達する放電を行う能力を持っている。(場合によっては人間も感電死してしまうことがある。但し、デンキウナギの方がより高い電圧を発生させる。)尚、頭部がマイナスの電極、尾部がプラスの電極になる。

夜行性であること、口の辺りに3対の髭を有している。また、見かけによらずかなり獰猛であって、水槽の中に他の魚と一緒にしておくと、例え同種のものであっても(感電させて)殺してしまうという習性を持っている。そのため、飼育には水槽を個室のようにして仕切るなどの注意が必要である。(当然、飼育者も感電の恐れがあるので、十分に注意が必要である。)

英語では「Electric Catfish」、ドイツ語では「Elektrische Welse」、フランス語では「Malapteruridae」と言う。

トリュフ」:子嚢菌門セイヨウショウロ科セイヨウショウロ属に属するキノコの総称であって、食用キノコの一種である。土中に育つキノコであり、数cmから10cm程度の塊状、表面は黒褐色で多角形のいぼを有している。(臭いで分かるものの、見た目では単なる石ころにしか見えない。)ヨーロッパ、特にフランスとイタリアのコナラやカバノキの林の土中に生育している。日本では「西洋松露」「黒松露」(「松露」は「ショウロ」とカタカナ表記されることもある)と呼ばれることもある。

土中で生育しているため、収穫を行うには犬や豚の臭覚を利用して採取するのが一般的となっている。独特の強い香があって、それが珍重されている。で、ヨーロッパでは「キャビア」「フォアグラ」と共に世界三大珍味とされている高級食材であって、その色から「黒いダイヤ」とも呼ばれている。(特に、フランス産のペリゴール・トリュフ(黒トリュフ)とイタリア産の白トリュフは珍重されている。)

「トリュフ(Truffe)」とは元々はフランス語である。また、フランスと並ぶ産地であるイタリアでは(イタリア語で)「Tuber 」と言い、英語では「Truffle」、ドイツ語では「Trüffel」、スペイン語では「Tuber」(イタリア語と同じであるが発音は異なる。)、中国語では「松露」と言う。

ビンゴゲーム」:室内ゲームの一つであって、現在では世界中に広がっているゲームである。(賭博的な要素もあるゲームでもある。)また、特に参加する人数に制限はなく、参会者にはカードが配られ、そのカードの数だけ参加できるゲームである。

カードは5×5のマス目の中央のマス目を除く24マス目に、1から75の異なる数字をランダムに記入したカードが使われる。但し、これのルールで数字をランダムに配置すると、理論上は約10の42乗通りのカードが出来ることになり、実質的に無限大である。(世界中の人が参加して、1人1枚としても10の10乗にも満たない。)そのため、一般的には左右方向の5つの列の5つの数字(真ん中は4つの数字)は、それぞれ1~15、16~30、31~45、46~60、61~75の中から選ぶことになっている。(これでも5×(10の26乗)通りのカードが存在することになる。)

そのため、独自ルールで、マス目を4×4や3×3に小さくしたものや、使う数字をより少ない範囲にしたものなどもある。(パーティ・グッズで販売されているものは、基本的に使用数字の範囲が狭いものが一般的である。)

ゲームは、ある一定の方法によって無作為に選ばれた数字と同じ数字のマス目を消していって、縦、横、斜めの1列の5つの数字を早く消した人が勝つというルールである。(センターは最初から消された状態とされている。→運がよければと言うことになるが、最短では4つの数字が選ばれた時点で勝者が決まる場合がある。)また、大人数が参加できるため、1番早く1列を揃えるだけでなく、順位を決めてある順位までが当選とするようなことも可能である。

歴史としては意外と古く、1530年代にイタリアで始まったとされている。それが欧州で広がって言って、19世紀には世界各地に広がった。現在では、インターネットでも広く行われていて、懸賞の一つとして楽しまれている。(但し、余りにも高額な商品を提供すると、賭博と変わらなくなってしまうため、この点で問題視されていて、商品はそれなりのものに制限されているのが現状である。)

尚、英語では「Bingo」と言うが、それ以外の言語でも基本的に「Bingo」と言い、世界共通語になっている。(日本語では「ビンゴ」と表記されることもあるが、やはり「Bingo」と表記されることも多くなっている。)

駄洒落」:言葉遊びの一つであり、同音異義語、または同音に近い全く別の言葉とを使った言葉を掛けたもののことを言う。広く言うと「洒落」の一つであるが、つまらないものという意味の「駄」が頭に付けられているのは、言葉遊びという言葉の文化を認めない立場の人たちから、つまらない洒落、不味い洒落という意味で、蔑視したような意味合いがあるためでもある。そのため、「つまらない洒落」「まずい洒落」という意味もある。

言葉は生きものであって、常に変化していくものであるため、ジェネレーション・ギャップがあって、感性や感覚が違うと、それを軽蔑した目で見る傾向がある。これが最も出ているのが「駄洒落」である。同年代の人の間であれば話が噛み合うが、世代が異なると話が噛み合わない場合はよくあることである。そのため、駄洒落に関しても世代によって全く感覚が違うということが見られ、'90'sになって団塊の世代と'60's生まれで'80'sに青春時代を過ごした「新人類」と呼ばれた世代間のカルチャーギャップから、「オヤジギャグ」と呼ばれるようにもなって、昔からあるものであるが、再び中根來されるようになったものが多数ある。現在では、その時の若い世代であった「新人類」と呼ばれた層が中年世代に差しかかり、若い世代とのギャップでまたまた注目されている。→ある程度の周期で世代間ギャップは繰り返し注目されていくことでしょうね。

で、特に「駄洒落」の中でも中高年世代が口にするものを「オヤジギャグ」呼ぶようになり、子供たちが口にする「駄洒落」とは分けて呼ばれるようになり、これに内容的につまらないものという意味が合わさり、「くだらない」「つまらない」という蔑視した意味合いのもの全体を現在では「オヤジギャグ」と呼ぶようになっている。

尚、英語では「Pun」という。(同音異義語による駄洒落のことを指していて、「オヤジギャグ」という意味合いの蔑視したような意味合いではない。)また、駄洒落はその言語ならではのものであって、他言語に訳すると同音異義語(同音に近いを含む)というニュアンスが消えてしまうので、何でもないものになってしまうのが一般的である。

 

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 1

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

世界のナマズ

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  • 作者: 江島 勝康
  • 出版社/メーカー: マリン企画
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 単行本
ナマズ釣り大全―RodandReal Presents (CHIKYU-MARU MOOK)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 地球丸
  • 発売日: 2010/06
  • メディア: 大型本

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名曲探偵アマデウス#75 ショパン「ピアノ協奏曲第2番」 [ドラマ]

3年目も今回からは下期ということになり、久しぶりの新作の登場と言うことになりました。今月の月曜日の本放送は1回お休み、1回は再放送ということで3回しか無いが、全てショパンの曲ということになって、「ショパン月間」です。(今年はショパン生誕200年ということで、何かとショパンの特集が行われているが、こういうこともいいですね。)で、今回取り上げられたのはショパンの「ピアノ協奏曲第2番」でした。尚、今回でショパンの曲は5曲目となり、取り上げられた曲数ということではシューベルト、ベートーベンと並んでショパンが1位タイになりました。

今回は所長の過去についてもまた一部判明したのだが、さりげない形で明かされるというのは今一つですね。やはり、ディープ内藤にばらされるという方が面白いです。(ボチボチ、5度目のディープ内藤の登場がうるものと思っていますが...)

冒頭、カノさんが戻ってくる。手には国際郵便があって、「何だろう」と言って広げるが、分からない。で、所長に渡す。で、所長が「同窓会の知らせだよ」と語る。カノンさんは「あの東西ウィーン音楽院の同窓会ですか?」と尋ねる。所長が留学していたころからということで30年近くにもなる、と懐かしんでいる所長。で、「あの美しいアンジェリカ・トッチャンベルクはどうしているだろうか?」と思い出した。カノンさんは「所長の恋人?」と尋ねるが「門番代わりのワン公だ」と答えた所長、ズッコけるカノンさんだった。所長は、「行かない」と言って、「若い時の思い出は楽しいことばかりとは限らない。忘れたいこともあるものさ」と人生を語ろうとしていた。

そんな所にドアが開いて「こちら、名曲探偵さんでしょうか?」と言って依頼人がやってきた。彼は19歳よりも以前の記憶が無いということだった。「病院じゃない」という所長だったが、ある曲を聴くとドキドキするということで、医者ではなくて名曲探偵だから来たということだった。

彼は、山の中のペンションで父と暮らしていた。19歳の時、掛けから転落して頭を打ったらしくて記憶を失ったということだった。それから10年以上が流れたが記憶は戻らず、ペンションを手伝って暮らしていたが、一ヶ月前に父が亡くなり、遺品を整理していたら、金庫の中からクラシック音楽を録音したカセットテープが出てきた。で、カノンさんがそれをラジカセにセットして再生する。曲はショパンの「ピアノ協奏曲第2番」だった。クラシックなんか聴いたことがないのに、何故か初めて聴いたような気がしない、父は音楽嫌いだった、ということでテープがあること自体がおかしいと言うことだった。で、カノンさんが「この曲を聴けば忘れてしまった過去の記憶を思い出せるんじゃ...」と言うと、所長はスイッチが入り、依頼を引き受けた。

いつものように曲を聴き始めるが、カノンさんが「ピアノ協奏曲なのに、なかなかピアノ出てこないですよね」と指摘した。所長は「ピアノが出てくるのは曲の頭から2分半以上後」と言って「満を持して登場します」と言って、その部分へ。「カッコイイ」と言うカノンさんだったが、依頼人は「始まった」と言って、胸の辺りがざわざわすることを告げた。所長は、天才ショパンのデビューの衝撃でもあった、と語り、その衝撃的な音の秘密の解説へ。いきなり約5オクターブの音を降りていくということ、ピアニッシモとフォルテッシモが使われているということ、更にこれはショパンの作曲家としての意気込みであったと説明される。

依頼人は、何か光に包まれているような感じだと語ると、カノンさんはこの曲のコンサートを聴きにいったことがあるのでは?と言うが、クラシックなんか聴いたことがないという依頼人だった。

続いて第一楽章第一主題へ。この部分を野本先生が、ショパンの感情の揺れと言うことで説明してくれるが、いつものように分かりやすい説明でした。で、「テンポ・ルバート」についての説明がある。

依頼人はこの部分を聴くと胸が苦しくなる、と言うが、カノンさんは「こんなに良い曲なのに苦しいなんてどうして?」と言うが、その時の依頼人の指の動きにカノンさんは気づく。で、ピアノを弾いたことがあるのでは?ということで、依頼人をピアノの前に座らせるカノンさん。依頼人は楽譜も見ないでこの曲を見事に弾いた。カノンさんは「スゴイ!」、所長は「かなりのレベルだ」と言うが、依頼人は「弾けちゃった...」という三者三様の反応が面白い所でした。

続いて第一楽章第二主題へ。ここでは「ピアノで歌う」ということについての説明が行われる。木管楽器は息を使って鳴らすため、歌うような演奏が出来るが、ピアノではそうは行かない。で、音数を増やすことで息づかいを持たせようとしたショパンの試みが説明される。ここでスゴイのは、ショパンはピアノを歌う楽器にしたということだった。

これに依頼人は苦しみ出すが、所長は「ピアノで歌う」ということと、依頼人の苗字が佐々木ということから思い出したことがあって、ピアニストの記事を集めたスクラップブックを持ってくる。底には天才ピアニストで「ピアノで歌う」佐々木音二郎が突然引退を発表したという記事だった。写真を見た依頼人は「これは私の父です」と言った。音二郎は世界に通用した天才ピアニストだったが突然引退して行方が分からなくなった、と所長が語る。更に、将来を嘱望された天才ピアニストの息子がいた、と続けた。ということで、依頼人も父もピアニストだと言うことが分かった。また、父は何らかの理由でそれを隠していたのだった。で、カセットテープの演奏は音二郎だと言う所長。それを聞いていた依頼人は、父が自分を世界一のピアニストとにしようスパルタ教育を受けていた、ということを思い出した。

が、どうして音二郎は引退したのか、どうしてこの曲だけを残していたのか?ということで、第二楽章へ。ここはショパンが初恋の相手に宛てたラブレターだったということで、その説明へ。「初恋」が主題となったこの楽章は、変奏を繰り返して、その気持ちを表現した。2回目に登場する時には音数を増やして装飾し、29連符と27連符が登場し、3回目の登場の時は揺らぎを使って表現していた。(仲道さんの説明は感情が強く出ていてよく分かります。)

で、ショパンの初恋の相手への愛の告白だったということが分かったが、それがカセットテープとどう関係しているのか?と疑問を口にするカノンさん、依頼人は「母です」と言って、父の初恋の人は母であって、この曲でプロポーズしたのだった。その母は依頼人が高校生の時に病気で突然亡くなってしまった。それから父の依頼人に対するピアノの指導が寄り厳しくなり、嫌気が指した依頼人は山に逃げた。が、崖から転落してしまった。で、父は取り返しのつかないことをしてしまったと気づき、音楽から遠ざかろうとして突然引退したのだった。

所長は、依頼人に対して「これからどうするのですか?」と問う。それは依頼人自身が決めることだが、この曲にヒントがあるかも、ということで、第三楽章へ。

ここではショパンの故郷・ポーランドの民族舞踊・マズルカのリズムを使っていて、アイデンティティがでていると語られる。ショパンはこの曲を完成させた翌年にウィーンに行くが、その翌年にポーランドではワルシャワ11月蜂起が起こり、これが失敗して大きな犠牲者が出る。ショパンは二度とポーランドに戻ることはなく、何も出来ないということで、孤独と絶望感をピアノにぶつけ、望郷の思いを胸に抱き続けて音楽活動を続けた、と語られる。で、依頼人は、ショパンが祖国ポーランドを忘れなかったが、自分にとってのそれは父と母の思いでが詰まったピアノだと気づいた。所長は、ぴあにすとになるか、ペンションをやっていくのか、ゆっくり考えなさい、と言って、結論を急がずに依頼人自身に判断させるように結んだ。で、「そうします」と答えた依頼人はお辞儀をして帰っていく。

が、立ち止まった依頼人は「そうそう」と言って、「一つ思い出しました」と言って、それを口にした。「探偵さんはたしか、かつて東西ウィーンフィルでタクトを振るう予定だった天出臼夫さんですよね」これに所長は小さく頷き、カノンさんは「えっ、知ってるんですか?」と依頼人に尋ねた。依頼人は「小さい頃からの憧れでしたから」と言うと、帰って行った。

今回は、ドラマ部分は約35分弱、曲が8分強、ラストのオチの所が1分強という構成でした。尚、曲の所は第2楽章からということで、全曲ではないというのは時間の関係です。

ラストのオチは、依頼人から近況報告の手紙が十時、それをカノンさんが読む。自分のペンションでピアノコンサートを開くようになり、それが好評ということで、「一度、いらして下さい」と誘いの文面と共に、二泊三日の無料宿泊券が1枚だけ同封されていた。で、カノンさんは「有給休暇を3日ほど」と言って泊まりに行こうとするが、所長は鞄を持っていて、「何を言っているんだ」と言って無料宿泊券をカノンさんから奪い取り、「代表して行ってくることにしよう」と宣言した。で「留守番を頼む」とカノンさんに言うと出掛けていった。カノンさんは当然、後を追い、「鞄の中に入れてって...」と言っていた。→鞄の中という発想がいいですね。なんか、飛行機にただ乗りするためにトランクに入ってという発想と同じであるが、ペンションに着くまでは別にそんな子としなくて、ペンションにチェックインするときだけ鞄に入ればいいのに... が、冷静な判断が出来なくなるほど、カノンさんもペンションに行きたかったと言うことですね。

物語としては、全体的におとなしく、派手な所はなかったが、その分、謎を解いていくミステリー仕立ての物語ということが出ることになったが、こういう感じの物語は久しぶりでしたね。また、所長の過去ということで、東西ウィーン音楽院を卒業していること、東西ウィーンフィルでタクトを振る予定になっていたこと、が明らかになったが、こうなるとどうして指揮者の道を捨てたのかということを早く知りたくなりました。

一方、カノンさんは、曲を聴いた時に見せる豊かな表情はいつもの通りであったが、今回はポイントになることに気づき、所長の謎解きの道筋を付ける役割ということがいつも以上に強くなっていて、「助手」という所が強調されていましたね。「助手」というポジションということでは良いのだが、もう少しぶっ飛んだカノンさんを見たいところでした。(ラストで「鞄の中に...」と言ったカノンさんという所をもっと見たかったです。)

来週(10/25)は、ファイルNo.076のショパン「舟歌」ということで、またまたショパンの曲です。で、次回でショパンの曲が6曲目となって、シューベルトとベートーベンを抑えて単独トップになります。また、その後(11/1)はファイルNo.077のシューマン「詩人の恋」です。

 

ショパン:ピアノ協奏曲第1番・第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番・第2番

  • アーティスト: ツィマーマン(クリスティアン),ショパン,ポーランド祝祭管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2009/04/29
  • メディア: CD

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: 仲道郁代,ショパン,コルト(カジミエシュ),ワルシャワ国立フィルハーモニー交響楽団
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2007/10/24
  • メディア: CD

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: アルゲリッチ(マルタ),ショパン,アバド(クラウディオ),ロストロポーヴィチ(ムスティスラフ),ロンドン交響楽団,ワシントン・ナショナル交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2008/01/23
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: ブーニン(スタニスラフ),ショパン,コルド(カジミェシュ),ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2008/03/26
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1&2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1&2番

  • アーティスト: ツィマーマン(クリスティアン),ショパン,ジュリーニ(カルロ・マリア),ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2009/10/21
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: ラン・ラン,ショパン,メータ(ズービン),ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2008/10/29
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: アルゲリッチ(マルタ),ショパン,デュトワ(シャルル),モントリオール交響楽団
  • 出版社/メーカー: TOSHIBA-EMI LIMITED(TO)(M)
  • 発売日: 2007/06/20
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: ピリス(マリア=ジョアオ),ショパン,ジョルダン(アルミン),モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2000/06/21
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: ルービンシュタイン(アルトゥール),ショパン,スクロヴァチェフスキ(スタニスラフ),オーマンディ(ユージン),ロンドン新交響楽団,フィラデルフィア管弦楽団
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2007/11/07
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: ブレハッチ(ラファウ),ショパン,セムコフ(イェジー),ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2009/10/07
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1&2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1&2番

  • アーティスト: アシュケナージ(ヴラディーミル),ショパン,ジンマン(デイヴィッド),ベルリン・ドイツ交響楽団,ロンドン交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2009/05/20
  • メディア: CD
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

  • アーティスト: ヴァーシャーリ(タマーシュ),ショパン,セムコフ(イェルジ),クルカ(ヤーノシュ),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2006/11/08
  • メディア: CD

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