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IAN HUNTER『YOU'RE NEVER ALONE WITH A SCHIZOPHRENIC』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年に発表された彼の4枚目のソロ・アルバムであって、傑作アルバムとして知られている作品である。また、2009年になって、本作の3-周年を記念する2枚組の特別盤がリリースされたため、改めて注目を集めたというのは記憶に新しい所である。

本アルバムは、B. SPRINGSTEENのバックバンドであるE STREET BANDが務めているということで、これだけでも発表当時、大きな話題になった。但し、チャート成績の方は、Billboardで最高位35位、1979年の年間アルバム・チャートでは86位を記録しただけであった。(最高位が35位で年間チャートのTOP 100に残るということは、ある程度のロング・ヒットになったという証ではありますが...)

収録曲は以下の全9曲である。『Just Another Night』『Wild East』『Cleveland Rocks』『Ships』『When The Daylight Comes』『Life After Death』『Standin' In My Light』『Bastard』『The Outsider』。

お薦め曲としては、BARRY MANILOWが歌って全米9位の大ヒットとなった『Ships』(実はIANがオリジナルである。)、そして『The Outsider』というバラードと、『Just Another Night』と『Wild East』という所をピックアップしておく。

彼のアルバムは、出来の良し悪しの差が大きく、出来の悪い者は捨て曲と見られてしまって、今一つアルバムに対する評価が低いのだが、本アルバムはそのばらつきが小さく、全体的に上手くまとめられて仕上がっている。ということで、彼のソロ・アルバムの中では本作を最高傑作と言う声が多いのもまた事実である。実際、全体のバランスもよく、出だしは元気よく、クライマックスはじっくりと聴かせるバラードといういつものパターンによる構成となっているが、出来が良いため、緩急による余韻を堪能できるということで、味わい深いアルバムになっている。

ということで、30周年記念盤がリリースされるというのも納得出来るところである。(オリジナルの9曲に5曲のボーナス・トラックを追加した全14曲のDISC 1と、未発表のライヴ・テイクの14曲のDISC 2の全28曲となっている。)しかし、30周年記念盤は本アルバムに対する冗長度が高すぎるため、コレクションということでは悪くないのだが、アルバムの内容を堪能するのはオリジナル版で十分である。→30周年記念盤の方がリマスターをしていることで音質的には良くなっているが、内容的には今一つというものになっているのが残念な所である。まあ、彼のソロ・アルバムらしい「捨て曲あり」と解釈しても宜しいかと...

 

You're Never Alone With a Schizophrenic

You're Never Alone With a Schizophrenic

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Razor & Tie
  • 発売日: 1993/05/18
  • メディア: CD

↓30周年記念版はこちら

You're Never Alone With a Schizophrenic: 30th Anniversary Edition

You're Never Alone With a Schizophrenic: 30th Anniversary Edition

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMI Catalogue
  • 発売日: 2009/07/27
  • メディア: CD

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ケータイ刑事銭形雷14話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]

銭形雷」の第14話「わたしの色気でとろけなさい! ~新人女優殺人事件」の「裏ネタ編・増補」の3回目となる今回は、劇中に登場下「びえすあい川」に関するネタから「」について、「一級河川」について、「流域面積」について、そしてこれが降ったということから「酸性雨」について記します。

また、BS-iの本放送時に記した記事は2006/4/2付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。

」:地表にある水が集まって流れる水路のことである。地表にある細長い凹地であって、水が流れる所を「河道(かどう)」と呼び、そこを流れる水のことを「河流(かりゅう)」と呼ぶ。そして河道と河流を合わせて「河川(かせん)」と呼んでいる。また、流水の接する地面のことを「河床(かしょう)」と呼んでいる。

また、「川」と「河」という漢字の両者が使われるが、一般的には大きいものに対して「河」の字を使うが、どこからの大きさ以上になったら「河」を使うのかという明確な基準は無い。また、小さいものは「小川」と言うが、これに関しても何処までの規模のものを「小川」と呼び、どこからを「川」と呼ぶのかという明確な基準は無い。

英語では「River」、ドイツ語では「Fluss」、フランス語では「Rivière」、イタリア語では「Fiume」、スペイン語では「Río」、オランダ語では「Rivier」、ポルトガル語では「Rio」という。(ポルトガル語が公用語であるブラジルの大都市・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の「リオ(Rio)」は「川」という意味である。(「Janeiro」は「1月」である。))また、「小川」のことを英語では「Brook」または「Stream」と言う。(前者がより小さい川を指し、後者は「River」よりも小さい川を指す。)

一級河川」:日本では、河川法によって「川」を4種類(一級河川、二級河川、準用河川、普通河川の4つがある。)に分類しているが、その中の1つであって、一級水系内の河川の内で国土交通省が管理する河川のことである。河川法が適用され、その河川流域の上流から下流まで(複数と都府県に及んでいてもそれらを含める。)の治水を一元的に管理されている。(意地、管理、水の利用などは国が管理していることになる。)

ちなみに、「二級河川」は二級水系内の河川の内で都道府県が管理する河川のこと、「準用河川」は一級河川、二級河川に指定された区間以外で市町村が管理する河川のこと、「普通河川」は一級河川、二級河川、準用河川以外で市町村が必要と認めて条例によって管理される河川のことである。

基本的には複数の都府県にまたがって流れている川はこれに分類されていると考えて良く、また、1つの都道府県しか流れていない川でも、大きな河川はこれに指定されていると思ってほぼ間違いない。全国では109の水系がこれに指定されていて、川の数は約1万4000にも及んでいる。尚、沖縄県には一級河川に指定されている川は無いが、それ以外の全都道府県には存在している。

流域面積」:河川に対して降水によって水が集まって流入する範囲の面積のことをいう。地表のある範囲に降った雨(雪を含む)の水を集めることから「集水面積」と言うこともある。英語では「The Size of a Drainage Basin」または「The Size of a Catchment Area」という。

よくある間違いは、流れている川の面積、則ち河床面積と認識されることであるが、これでは水量の変化によって面積が大きく変わることにもなり、あまり意味を持たないものになってしまう。

尚、流域面積と河川の流量、水量とは比例関係にある。(普通に考えると、当たり前のこととして理解できるでしょう。ある範囲内に降った降水量が川の水量になるのですから...)で、流域面積と川の長さとは関係ない。(長い方が流域面積が長くなる傾向はあるが、それよりも広い平野部を流れている方が流域面積は広くなりやすい。)

流域面積が世界最大の河川は、南米のアマゾン川であり、その流域面積は約705万平方キロ(日本の国土の19倍弱)に達している。それに続くのは、アフリカのコンゴ川、北米のミシシッピ川、南米のラプラタ川、アフリカのナイル川、と続いている。尚、長さが最長のナイル川が1位ではない。そのため、「世界最長の川はナイル川、最大の川はアマゾン川」と言われている。

一方、日本の河川の流域面積の上位は、利根川、石狩川、信濃川、北上川、木曽川、と続いている。(日本で最も長さの長い信濃川は1位ではなくて3位である。)

尚、「ケー刑事・ワールド」では、びえすあい川が世界最大の流域面積を持つ川とされているため、時空が大きく歪んでいると言うことが分かりますね。何せ、日本の国土の20倍近い面積を持つ川ということになるのですから...

酸性雨」:大気汚染が原因で降る雨であって、雨水のpHが5.6以下の雨のことである。(この条件を満たす雪の場合は「酸性雪(さんせいせつ)」と言う。)尚、大気汚染は、化石燃料を燃焼することによって排出されるだけではなく、火山活動(噴火)によって吹き上げられるものも含んでいる。そのため、全てが経済発展による環境破壊が原因とは言い切れないのであるが、火山活動が原因となったものは人類誕生以前からも何度も起こっていて、長い時間によって回復している。ということで、問題となるのは人為的な原因で発生した酸性雨である。これは発生するようになってからの時間は短い(19世紀の産業革命以後に発生するようになったので、せいぜい150年である。)ものの、雨水の酸性度が高いため、より深刻な問題となっている。

発生メカニズムは、大気中の硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、塩化水素(HCl)などを雨粒が吸収し、大気中の酸素と雨粒の水との間で化学反応が起こって硫酸、硝酸、塩酸などの強酸が生じることで生じるものである。化学反応によって雨粒が強酸性になるものであって、大気汚染によって排出された物質がその原因となる。で、強い酸性の雨が地表に降ると、地表の黄木を枯らすことになる。また、その雨水が河川を流れていき、湖などに流れ込むと、湖の水を酸性にかえることになる。酸性になると魚などが住めないようになってしまい、生態系に大きな変化をもたらす原因となる。

現在までに、酸性雨によって樹木が枯れた森があるのをはじめ、世界各地でその被害が多数報告されている。

また、大気中のアンモニアも同様に、水と反応すると塩基性となる。「酸性雨」の定義であるph5.6以下になることはないが、これを含んだ雨が地表に達すると化学反応を起こして硝酸塩となり、酸性雨と同様の被害を生じさせることになる。そのため、これも「酸性雨」の一つとして扱われている。(「塩基雨」とは言わない。)

英語では「Acid rain」、ドイツ語では「Saurer Regen」、フランス語では「Pluie acide」、イタリア語では「Pioggia acida」、スペイン語では「Lluvia ácida」、中国語では「酸雨」という。

 

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

川は生きている (自然と人間)

川は生きている (自然と人間)

  • 作者: 富山 和子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1994/05/27
  • メディア: 単行本
図説 日本の河川

図説 日本の河川

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 朝倉書店
  • 発売日: 2010/02
  • メディア: 単行本
河川の科学 (図解雑学)

河川の科学 (図解雑学)

  • 作者: 末次 忠司
  • 出版社/メーカー: ナツメ社
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本

河川延長および流域面積 (1976年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 愛媛県
  • 発売日: 1976
  • メディア: -
酸性雨―誰が森林を傷めているのか? (シリーズ・地球と人間の環境を考える)

酸性雨―誰が森林を傷めているのか? (シリーズ・地球と人間の環境を考える)

  • 作者: 畠山 史郎
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2003/02
  • メディア: 単行本
酸性雨 (岩波新書)

酸性雨 (岩波新書)

  • 作者: 石 弘之
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1992/05
  • メディア: 新書
大気汚染と酸性雨 (環境を調べる・環境を守る)

大気汚染と酸性雨 (環境を調べる・環境を守る)

  • 作者: 塚本 治弘
  • 出版社/メーカー: さえら書房
  • 発売日: 1996/03
  • メディア: 単行本
続 身近な地球環境問題―酸性雨を考える

続 身近な地球環境問題―酸性雨を考える

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: コロナ社
  • 発売日: 2002/08
  • メディア: 単行本
みんなでためす酸性雨調査大作戦―インターネットを使った環境実践読本

みんなでためす酸性雨調査大作戦―インターネットを使った環境実践読本

  • 作者: 長沢 武
  • 出版社/メーカー: 合同出版
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 単行本

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名曲探偵アマデウス#76 ショパン「舟歌」 [ドラマ]

今月は「ショパン月間」ということで、今週もショパンの曲が取り上げられました。これによって、ショパンの曲は6曲目となって、単独トップに躍り出ました。また、今回の曲の方は「舟歌」でした。(八代亜紀の同名曲がチラッと出てくるのではないかと思っていたが、やっぱり所長が歌ってくれて、ホッとしました。→ベタであるが、そういう所も本作の楽しい所ですし...)

また、今回の依頼人は、こちらも登場回数でダントツ・トップにいるディープ内藤で、5度目の登場でした。(作曲家と依頼人が登場回数トップであり、更にディープ内藤でショパンというのもこれが2曲目です。(以前はファイルNo.014がそうでした。))ファイルNo.055以来ということになったが、ほぼ半年に1回のペースでの登場ですね。

ディープ内藤が登場すると、いつもペースを乱される所長であって、こちらは今回もそうだったが、カノンさんに対してはバカにする時と味方になる時との両方があるが、今回も楽しませてくれました。

冒頭、バナナを食べながら読書をしている所長。そんな所にカノンさんが出社してくるが機嫌が悪い。「何かあった?」と所長が尋ねると「電車で立っていたら、おばあさんに席を譲られたんです」と言う。カノンさんは妊婦と間違えられたということで、しかも最近はダイエットの効果が出てきていると自負しているカノンさんに取ってはショックだった。で、その矛先は所長に向けられて「無神経に人の前でぱくぱく食べて...」と、バナナを食べている所長に八つ当たり。で「全部所長のせいです」と言い切った。所長は「そんな無茶な...」と呟いた。

が、「そう、全部臼夫ちゃんのせい」と行って、両手に買い物袋を提げたディープ内藤が現れた。「お久しぶり」と言ったディープ内藤は「お嬢さん、荷物」と言って荷物をカノンさんに任せた。で、荷物を受け取ったカノンさんは、その時、ディープ内藤のお腹が大きいこと、更にバッグには「おなかに赤ちゃんがいます」というバッヂがあるのに気づいた。

で、カノンさんの「ディープ内藤」に対する説明が入る。(今回は「Season 5」です。が、今回のカノンさんは敵対することなく語っていました。)

ディープ内藤は「この子が生まれるまでにどうしてもベストセラーが欲しい」ということだった。で、生まれたら働けなくなり、「この子を一人で育てる」と言ったことから「父親は誰?」と言うことになる。が「ひ・み・つ」と言って語らない。で、生誕200年のショパンが世界中でブームになっているということで、ショパン・ブームの波に乗れ、ということで、相談に来たのだった。所長は「波」という所に反応して「あの曲しかないな」と言った。ヒントとして「波に揺られるものは?」と言った所長に「クラゲ」と答えたカノンさん。が「違うわ、舟ね」とディープ内藤。で、ショパンの晩年の作品である『舟歌』ということになった。で、所長は「♪沖のかもめに~」と、八代亜紀の『舟歌』を少しだけ歌ってから、「じゃない、ショパンの『舟歌』で…」で、いつもの決め台詞を口にした。

まずは曲の解説で、元々はヴェネツィアのゴンドラ乗りたちが船を漕ぐときに口ずさんだ歌と語る所長。が、「早速、船旅に」とディープ内藤に仕切られて曲へ。(ここはディープ内藤の時のいつものパターンですね。)

冒頭部で波を表現している、という話が語られる。冒頭部では伴奏と旋律がそれぞれ異なる波を表現していて、更に中間部では3つの波で、伴奏が奏でるものと、右手の親指から中指のグループと、中指から小指のグループでそれぞれの波を、異なる旋律で描き、これに左手の伴奏の波が加わって3つの波を同時に奏でているのはスゴイですね。(右手の中指が八面六臂の活躍となる。)

波のリズムが消えるとシンプルな旋律になり、これを橋渡しに中間部へと突入し、情景の変化と心の揺れを表現しているとの説明があるが、ここでは調を微妙に変化させるという転調を繰り返すことで微妙な心の変化を描いているというのはスゴイ考えですね。

ディープ内藤は、この旅って現実の旅なのか?と疑問を口にして、心の内側を見ている気がする、と言う。で、実際、ショパンはヴェネツィアに言ったことが無いので、イメージの中の船旅だと所長は言う。すると「妄想殺人事件」と言って、ディープ内藤の目の色が変わった。で「続きを聴いてみましょう」と、股もディープ内藤に仕切られて続きへ。

再現部の説明で、冒頭の旋律が再現されるが、ここでは冒頭部の旋律が音数が増えて再現されている。伴奏は、冒頭部は1音だったがこれがオクターブの2音で奏でられるようになり、旋律は、冒頭ぶては2角夫との重ね合わせだったのが3つの音になって奏でられている。更に、クレッシェンドによって音が徐々に大きくなっていく。そしてクライマックスになるとフォルテッシモと共に終結部へということで、実にドラマチックですね。

ディープ内藤は「舟歌」が素晴らしい曲ということは分かったが、ミステリーは何処にあるの?と問う。所長は、ショパンがどういう目的で作曲したか、いつ完成したか正確に分かっていないということで、音楽から想像を膨らませる必要がある、と語った。

ディープ内藤は「この舟って誰が乗ってるの?」と尋ねると「ショパンじゃないんですか」とカノンさん。すると「ショパン一人では事件が起こらないじゃない」とダメ出しをするディープ内藤。これに「だめって言われても...ねぇ、所長」とカノンさん。(タダでは転ばないですね。)所長は楽譜を開いて目を移すと、冒頭は2つの音が重ね合わされている、ということで、歌にすると二重唱になり、それが三度音程で進行している、という。すると「さんど」という所にディープ内藤が気づき、「旅のパートナーはショパンの恋人・ジョルジュ・サンド」と言った。これにカノンさんは「そんなデタラメな...」と切り捨てる。が、所長は「その答えはあながち間違っていない」と言った。で、この曲はショパンとジョルジュ・サンドの愛の船旅で、そこで何かが起こった、とディープ内藤の構想が出来上がった。

カノンさんに資料を渡して曲が完成した時期を確かめると、「1845年から46年にかけて」とカノンさん。「この前後にショパンとサンドに何があったのか?」と更に問うディープ内藤。本のページをめくったカノンさんは「あった」と言って「1847年、ジョルジュ・サンドとの破局」と答えた。すると所長は「この曲に感じるのは2人の愛の終わりの予感」と言った。

ここからはショパンとジョルジュ・サンドとの関係についてが語られる。(ショパンの方が6歳年下という関係でもある。)

ディープ内藤は「この曲はまるで誰かと誰かみたい」と言うと「臼夫ちゃん、覚えてる?5月に行った長良川の旅」と行った。これにどきっとした所長。カノンさんは「そう言えば出張だと言ってましたよね」と突っ込む。所長は「先輩から呼び出され、何故かそのまま長良川の鵜飼いに付き合わされた」と言う。その時、舟で寄ってしまったと言うが、所長にはその記憶がなかった。ということから、カノンさんは「ディープ内藤の父親=所長」と思い「嘘でしょう」ともらす。所長は所長で怯えるように否定する。すると「臼夫ちゃん、許してあげる」とディープ内藤。「何をですか?」と所長が尋ねるが「それはもういいわ」と言って、「この曲のミステリー」の話題に戻してしまう。(これに所長とカノンさんはズッコケていた。)

最大のミステリーは「この船旅の行き着く先」と言って、またまたディープ内藤が指揮って、曲の続きへ。で、目的地は何処?ということで、「果てに消えていく」「愛に満ちた国」「(ヴェネチアの沖合に出来た)墓地の島」という考えが取り上げられるが、その答えが1つではなくて色々と考えられるというのは奥の深い所であり、想像力を働かさせてくれるところで面白い所ですね。

で、ショパンがこの曲について語った言葉「この曲は2人以上の前で弾いてはなりません。私は『私自身』をあなたに弾いてあげましょう」が紹介された。

で、カノンさんは「ショパンが自分自身の溜めに書いた曲、それが『舟歌』」と言い、所長は「ショパンは名声やベストセラーを狙ってこの曲を書いたのではない」と言い「この曲にはショパンの人生の全てが刻まれているのです」と語った。すると「分かってるの」とディープ内藤。で、「私はショパンにはなれない。いつまでも世界中の人に愛されるそんな作品、私には書けない」と言った。カノンさんは「まあ、それはショパンと比べたらねぇ...」と漏らした。これに所長は「こら」と窘めた。ディープ内藤は「その代わり、私にはこの新しい命がある」と言った。で、これまで何度か引退の相談をしたが、踏ん切りが付いたとして、「私、筆を置きます」と言って、万年筆をテーブルの上に置いた。そして立ち上がると「お腹の子と2人、故郷の美しい河岸で心安らかに生きていくわ」と決意を語った。

床にスモークが焚かれた中、出航の際の別れの紙テープを所長とカノンさんとの間で手にしたディープ内藤は手を振りながら去っていこうとしていた。扉の前で振り返ると「あのね、臼夫ちゃん。この子の父親はね...」と言ってそれを語ろうとするが、汽笛が鳴り響き、その声は伝わってこない。で、所長は「何ですか?」、カノンさんは「聞こえない!」と言ったが、ディープ内藤はそのまま扉の外に出ていって、扉が閉まった。
今回は、ドラマ部分は約34分半、曲が8分半強、ラストのオチの所が50秒弱という構成で、曲を全て聴かせてくれたのは久しぶりでした。

ラストのオチは、カノンさんが、ディープ内藤から何か届いたということで、小包を持って戻って来る。で、開けてみると、ディープ内藤の新刊で(しかも6冊も入っていた。)「ローズヒップな赤ちゃんは舟に乗った」というタイトルの本だった。カノンさんがその本の謳い文句(「実践!子育てミステリー」)を語り、本の帯に記されている言葉を読み上げて、「そして子供の父親の謎が明かされる」と全てを読み上げた。所長は「引退したんじゃなかったのか」と漏らすが、カノンさんは「読んでみたいかも」と行って、本を開いて読み始めた。所長は「また来るな、ディープ内藤」とカメラ目線で漏らしていた。

最初に、曲の説明で「ヴェネツィアのゴンドラ乗り」という言葉が出てきた時、筆者は映画「007/ムーンレイカー」を思い出しました。ヴェネツィアの運河で敵に追われるボンドは、ゴンドラでチェイスをしており、さりに、ホバークラフトになったゴンドラで、有名なサン・マルコ広場を走っていましたし...

ディープ内藤が登場すると、所長の狼狽えるところがお約束として出てくるが、今回もそれはしっかりと出ていて、楽しいところでした。また、カノンさんには「出張」と言っていたのがディープ内藤とだったということで、カノンさんの反応はいつも以上で面白い所でした。

ただ、今回はディープ内藤にいじられてはいたものの、比較的軽度であったため、カノンさんがディープ内藤に対する対抗心というのも控え目だったのはちょっと寂しい所でした。(それでも、何かと攻撃的な態度を見せていたのは今まで通りでしたけど...)でも、今回は色々と見せた表情が派手だったということで、魅せてくれるところはしっかりと魅せてくれていたカノンさんでした。

今回はサブタイトルに「女流作家最後の事件!」とあったが、最後に所長が言ったように「また来るな」でしょうね。が、その時は子供と共に登場ということになるのでしょうか?(ファイルNo.029がシングルマザーのCAといたずらっ子のその息子という親子が登場したが、ディープ内藤もシングルマザーになるということですし...)が、そうなると次の登場はかなり先ということになってしまう。それよりも、出産前にもう一度登場するかも...???

来週(11/1)は、ファイルNo.077のシューマン「詩人の恋」の登場です。その後は、11/8がファイルNo.078のモーリス・ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」です。また、11/15はお休み、11/22はファイルNo.079で、モーツァルトだが、曲の方は現時点では不明です。更に11/29は何かの再放送ということで、11月の新作は3本ということになります。

 

ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌

ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌

  • アーティスト: ツィマーマン(クリスティアン),ショパン
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2009/04/29
  • メディア: CD

ショパン:舟歌~ピアノ作品集

ショパン:舟歌~ピアノ作品集

  • アーティスト: 清水和音,ショパン
  • 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
  • 発売日: 2004/12/08
  • メディア: CD
舟歌&幻想ポロネーズ~ショパン名演集

舟歌&幻想ポロネーズ~ショパン名演集

  • アーティスト: ルイサダ(ジャン=マルク),ショパン
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2008/09/24
  • メディア: CD
ショパン:ワルツ集&舟歌

ショパン:ワルツ集&舟歌

  • アーティスト: 山本貴志,ショパン
  • 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング
  • 発売日: 2010/06/02
  • メディア: CD
ショパン:バラード(全曲)、舟歌、ノクターン20番

ショパン:バラード(全曲)、舟歌、ノクターン20番

  • アーティスト: ケナー(ケヴィン),ショパン
  • 出版社/メーカー: アイエムシーミュージック
  • 発売日: 2006/10/13
  • メディア: CD
ショパン:バラード(全曲)

ショパン:バラード(全曲)

  • アーティスト: 小山実稚恵,ショパン
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • 発売日: 2005/10/19
  • メディア: CD
↓これを思い出したと言うことで...
ムーンレイカー [Blu-ray]

ムーンレイカー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray
ムーンレイカー (アルティメット・エディション) [DVD]

ムーンレイカー (アルティメット・エディション) [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD
八代亜紀 ベスト&ベスト

八代亜紀 ベスト&ベスト

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: プルーク
  • 発売日: 2008/06/02
  • メディア: CD
↓これも当然拾っておきます。
CD付き NHKクラシックミステリー 名曲探偵アマデウス

CD付き NHKクラシックミステリー 名曲探偵アマデウス

  • 作者: 『NHKクラシックミステリー名曲探偵アマデウス』制作チーム
  • 出版社/メーカー: ナツメ社
  • 発売日: 2010/10/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

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